Nゲージ蒸気機関車2021年のメモ>2021.7.3(キハ81 トミックス・KATO)

キハ81(トミックス・KATO)

キハ81 KATO(手前)とトミックス(奥)

以前から発売されていたKATO製品に加え、2019年以降はトミックスからもキハ81系特急ディーゼルカーが発売されています。
手持ちのトミックス製「つばさ」と、KATOのレジェンドコレクションを並べてみました。また特徴のある先頭部付近です。


製造時期もプロトタイプも異なる模型なので、ただの両者のご紹介、しかもほとんど先頭部ばかりです。
どこもツボを外したご紹介になっているかと思いますが、悲惨な間違いなどありましたらお知らせいただけますと幸いです。

全体

トミックス(キハ81 1イメージ)

トミックス(つばさ)
(拡大写真)

トミックスのキハ81系第2弾です。第1弾は「くろしお」でした。

KATO

KATO(はつかり デビュー当時)
(拡大写真)

レジェンドコレクションNo.4として発売されました。

トミックスのほうがあとの姿で、旧KATO製品や宮沢製品のように、運転室屋根にクーラーが増設されています。
キハ81は少々仕様の違う2種が含まれており、窓上の手すりの有無やカプラー開口部の形状が作り分けられています。セット内ではキハ81*1(キハ81 1をイメージ)、キハ81*2(キハ81 6をイメージ)と表記されています。写真は特記ない限りキハ81*1です(車番インレタは未転写)。

KATOは「はつかり」のデビュー当時のイメージとされ、タブレットキャッチャーや連結器カバーが付いています。

前面

ユニークなボンネットや運転席は見る角度によって色々な見え方をしますので、方向・高さを変えて撮りました。

トミックス
トミックス
KATO
KATO
トミックス
トミックス
KATO
KATO
トミックス
トミックス
KATO
KATO
トミックス
トミックス
KATO
KATO
トミックス
トミックス
KATO
KATO
トミックス
トミックス
KATO
KATO

正面

接写はしていますが、これが実物であれば、ずっと遠くから見ているような画角です。

トミックス
トミックス
KATO
KATO

寸法で形状定義をしにくいところ、どちらも上手な形の捉え方で、ご覧のとおり表現には作風の違いが結構あります。
KATOは前から見るとボンネットを中心として丸みの強い感じ。ただし横から見るとKATOのほうが直線的で鼻先が細い感じです。

トミックスの窓枠は大変細く仕上がっており、窓の天地も広く見えます。 トミックスは写真の特急マークとブレーキホースがユーザーによる取り付けになります。このほかキハ81*2では窓上手すりも付属しています。

ヘッドマークはどちらも樹脂パーツのはめ込みで実感的に点灯します。消灯時のマークの地はトミックスが白の印刷、KATOが素材色の半透明です。

ちなみに下は2016年に撮影した京都鉄道博物館の実物です。

京都鉄道博物館のキハ81

ピカピカな状態で展示されていますが、歳月が刻まれたボンネットには細かい凸凹が結構みられます。鉄道模型はウェザリングを施すことはあっても、こういうものを表現するのは稀ですね。たとえ意図したとしても、普通の人が作ったのであれば、塗装に失敗してデコボコになっただけと思われるかも。

ボンネット上方

トミックス(キハ81*1)

トミックス

運転室にクーラー付き。中央の排気筒は、銀屋根との境目に少しかかるぐらいの位置です。
銀屋根は少しざらっとした感じの表現になっています。ワイパーは窓枠と同色です。

KATO

KATO

トミックスよりも運転室内に見える排気筒が少し太く、よく見えます。排気塔の出口はトミックスよりも前よりになっています。
中央のライトリムは銀色でお化粧されています。また窓ガラスのワイパーはクリーム色です(つまりこのガラスパーツは2色塗りになっています)。

トミックス(キハ81*2)

トミックス キハ81*2(キハ81 6イメージ)

トミックスのもう1両のキハ81で、窓の上に別パーツの手すりをユーザーが取り付けます。

付ける・付けないは自由なのですけども、付けないと窓上に丸穴が6個ボツボツと開いてしまうので、普通は付けることになるかなと思います。

ボンネット側面

トミックス

トミックス

横から見たボンネットはふっくらした印象です。

現在の中央定位するようになったTNカプラーが装備されています。ちょっと上を向いていますけど…。台車前方に排障器が付いており、これも別パーツのユーザー取り付けです。

写真で台車に画いた緑の縦線2本は、次のKATOの写真にも同じ間隔で引いてあります。何となく、パッと見でKATOの台車の軸距離のほうが短く見えたのですが、よく比べて見るとそうでもないようで、何を見てそう感じたのかは何度模型を見比べてもよくわかりません。

KATO

KATO

横から見ると、ボンネット先端部の天地が少し細く、やや鋭角的に突き出した感じです。

運転台後部の、屋根が1段下がるところの曲線(蒸機でいえばSキャブみたいな流れ)がかなりゆるやかで、側面はスピード感のある表現に寄せている感じ。
トミックスのS字をもう若干前方まで伸ばした程度の長さでよいかなと思いますが、このへん実物に個体差があるかどうかは存じません。また、キハ81系登場前の国鉄のイメージイラストで、KATOよりもゆるやかな流線形になっているのを見たことはあります。

スカート下面

その付近を下から見たところです。

トミックス
トミックス
KATO
KATO

トミックスは新集電システムの台車、KATOはビスのないスナップオン式の台車です。車輪はいずれもいわゆる黒色車輪です。
スノープローの前後位置が一番大きい違いでしょうか。なおKATOの旧製品(トミックスと同様のクーラー付きの仕様)では、スノープローは後方寄りについています。

後面

ちなみに連結部です。

トミックス
トミックス
KATO
KATO

トミックスとKATOはそれぞれ別の独自規格カプラーを装着していますが、有名な話ですけどもこの2種は無理やり連結できることがあります。

トミックスとKATOの連結

ちょっと手ごたえが怪しいため、壊すといけないので無理しないほうがいいですね。この状態で普通に私のレイアウトは周回できて、S字カーブも通過しましたが、まあ両者を連結したくなるのはよほどの緊急事態かと思います。

ライト点灯のようす

トミックス
トミックス
KATO
KATO
トミックス
トミックス
KATO
KATO

KATOはトミックスに比べパワーパックの出力3割セーブぐらいで撮影しました。同じ強さだと、ヘッドマークが明るすぎて文字が写らなかったので…。

しかし本当に白色LEDという素子は模型を変えたと思います。

トミックスとKATOの向かい合わせ

別々のメーカーの製品なのに、車体裾の赤ラインの高さがきちんと揃っていて、一緒に使ってもきれいです。
やっぱり台車周りの印象は結構異なりますね。ちょっとしたデザインの違い、ちょっとした寸法の違いの複合なんでしょうけど。

動力車の走り具合はトミックスもKATOもよく似ていて、まあ今の普通の気動車・電車の模型の動き方かと思います。動き始めの超・超スローのところで、「トッ・トッ・トトト」のようにわずかなコギング的な動きをするのも両者同じでした。

個人的な話ですけども、このKATOのレジェンドに含まれていたキハ80動力車、一度モーター(GM-3)が壊れて動けなくなりました。界磁のマグネットが緩むか取り付けが曲がるかして、回転子に触れてしまったような感じでした。私の持っているKATO製品でモーターが死んだのは珍しいですが、一通りどのメーカーでも1度ぐらいはありましたっけ…。壊れないにしても、ブラシモーターには摩耗箇所もありますから、交換する機会はまれにあるのですよね。


●掲載した模型について

KATO製品の新旧比較についてはこちらです。→キハ81(KATO新旧)


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