Nゲージ蒸気機関車2009年のメモ>カラープライマーを使う(2009.6.27)

カラープライマーを使う

カラープライマーで塗ったC51

いさみやから出ているカラープライマーを蒸機の黒塗装の代わりに使えそうだとのことで、試してみました。上の写真のC51はそれで塗装したものです。

2009.6.27


カラープライマーによる黒塗装

カラープライマーと専用シンナー

金属に直接ラッカーやプラ用塗料を塗ると乾いてからはがれやすいので、必ずプライマーを塗って下地処理をします。何を使うかは人によって色々ですが、なるべく食いつきのよいものがいいので、私は通常マッハのメタル用シールプライマーを使っています。

今回使ってみたのは、いさみやの「鉄道模型用カラープライマー」で、プライマー自体が着色されています。詳しい作りはわかりませんが、「合成樹脂エナメル塗料」と書かれています。黒やグレーがあるので、車両によってはこれで塗装を兼ねてしまうこともでき、そういう用途も考慮して作られているようです。

透明なプライマーは、塗ったところがわかりにくいので、区別の目的で少し着色してある製品は他にもあります。マッハのシールプライマーも黄土色に着色されていますが(透明のものもあり)、いさみやのカラープライマーのカラーはもっと濃く、塗料そのものに近いような印象です。

カラープライマーと専用シンナーはセットで1,000円です。希釈用には必ずこの専用シンナーを使うようにということでした。ただし用具や筆の洗浄は通常のラッカーシンナーでOKです。

カラープライマーの様子

場合によって違うかもしれませんが、プライマーの中身は、ちょうどビン入りのMr.カラーの黒と同じような濃さでした。棒の先から1滴ずつボタッ…ボタッ…と落ちる程度でした。ごく小さい面積ならこのまま筆塗りも可能です。

吹き付けのときは、使う分だけを専用シンナーで3〜4倍に薄めます。従って使い方は通常の塗装とまったく同じです。

なお専用シンナーのにおいはラッカーシンナー系です。筆洗いにはホームセンターなどで売っている普通のラッカーシンナーを使いましたが、Mr.カラーのうすめ液ではきちんと洗浄できませんでした。

塗装したパーツ

さて、実際に塗ってみましたが、きめ細かく滑らかな吹きごこちでした。粒状感はありません。厚塗り感もないです。エアブラシの使い方も通常のラッカーやプラ用塗料による塗装と同じです。 乾燥時間も同じくらいで、まったく違和感はありませんでした。何か特別な塗り方やコツがいるものではありません。

プライマー処理と塗装を一度に行なうので、時間的にもかなり短縮になります。体に悪いシンナー蒸し風呂から早くあがれます。いつになく快適に塗装を終えることができました。

完成

気になる光沢の具合ですが、Mr.カラーのつや消しブラックを0、セミグロスブラックを7、光沢ブラックを10とすると、3〜4ぐらいという感じです(なんだかわからないかもしれませんが…)。 ちょうど、以前のKATOの蒸機と、現在のKATOの蒸機の中間ぐらいの光沢になりました。好みもあると思いますが一般的にはちょうどいい感じになると思います。1度塗りの状態(薄墨状態)では非常につや消しが強く感じたのですが、塗り重ねて真っ黒になっていくとだんだん変わってきます。

C51東鉄キャブ

プライマーとしての性能はまだわかりませんが、緊張する塗装工程が1度で済み、塗りの調子もよいので、普段は憂鬱な塗装がとても楽しく終わりました。しばらく(なくなるまで)塗装はこれにしてみようと思います。つや消しの度合いも自分の好みに合っていたので、混色の手間がないというだけでも便利です。 難点は売っているお店が非常に少ないということです。

途中、デフにゴミが付着してしまい、そこだけをシンナーで落として塗りなおしたのですが、ふだんと違ってプライマー塗りからやり直す必要がないので、とても気楽でした。

ワールド工芸C51

一番右がカラープライマーのみの塗装、それ以外は通常のプライマー+黒塗装です。混在してもまったく違和感はありません。

ワールド工芸のC51は、今のところ国鉄蒸機では同社が発売した最後の形式です。これ以降も既存形式のリニューアルは積極的に行なわれていますが、それまで製品化されていなかった国鉄形式が新たに発売されることはなくなりました。
上の写真の右から2番目はマイクロエースの動力を組み込んだものです。


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