Nゲージ蒸気機関車>2009年のメモ>2009.9.8(ミニミニレール風レイアウト)
2009.9.8
1970年代から約10年間発売されていた鉄道玩具、バンダイの「ミニミニレール」です。初期製品は単5電池を2本搭載して自走しました。ゲージは10mm少々でNゲージではありませんが、Nゲージを買おうかどうか検討していた一部の層は取り込んだものと思います。
初期セットにはNo1〜No3の3種類があり、それぞれD51蒸気機関車、新幹線、国電(101系)×4色がありました。箱絵を見ると楽しそうです。基本セットと同じレイアウトをNゲージの組線路で作ってみました(だからどうした、などとおっしゃらずに)。
特にミニミニレール自体のご紹介ではないので簡単に流しますが、トミーのプラレールよりは高年齢層を意識していた製品のようです。
「精巧」と書かれています。精巧といっても模型にはとても及びませんが、そのへんにこだわった玩具のようです。カタログにも「小さいながらもデザインは精巧にできておりますので、マニアの方にも満足していただけます」とありました。 なお、この製品より前に、同じく電池で走る「ミニミニカー」という製品も出ていました。同様にキャラメルモーターと単5電池で走るものです。さしづめ、シズラーカーの乾電池版といったところでしょうか。このサイトはしばしばネタが古くて本当に申し訳ありませんが…。シズラーカーは、運がよければお父さんがご存知かもしれません。 |
トミーはこの頃、プラレールの上位製品で「スーパーレール」を発売していましたが、一方で「トミーナインスケール」のブランドでNゲージも扱っていました。「トミックス」のブランドができるのは、ミニミニレールの登場よりも数年あとのことです。
写真のセットは人様から譲っていただいたものですが(私はこの頃すでにNゲージを始めていました)、Nゲージのファンの方で、お持ちだった方も結構いらっしゃると思います。ちょっと箱が傷んでいまして申し訳ございません。
セット内容が箱の表に書かれています。No1セットは単純エンドレス、No2セットはそれにポイントが2個と内回り線がついたもの、No3セットはさらにクロスレールが2つついて、最も複雑でした。 |
No1〜3のそれぞれに大して、それぞれ別の車両がセットされた製品がありました。前にもご紹介しましたが、D51はグリップのゼンマイ式D51など、当時の同じくらいの大きさのD51の玩具によく似たデザインです。 |
最も高級?なNo3セットです。遊んでいる坊ちゃんも、もう40歳以上でしょうか。この撮影の様子、覚えていらっしゃらないかもしれませんね。 |
箱の裏側に印刷されている、No3セットのレイアウト図です。これをもとにNゲージで構成してみます。
列車はポイントで基本エンドレスより外側にいったん分岐し、クロスレールで内周をまわり、もう一方のポイントで合流します。 付属のポイントは、どちらか一方(不定)が背向専用の固定式なので、周回方向も一方に固定されます。 微妙に違った直線の種類が妙に多いです。 |
ユニトラックで大体同じ大きさになるように構成すると、次のようになりました。なぜトミックスではなくユニトラックかといいますと、トミックスのクロスレールを持っていなかったからです(すみません)。図の寸法は正しくありませんのであしからず。
15度クロスと接続する内周の処理が苦しく、三種類の曲率が混在しています。ポイントは贅沢に6番です。一部R249という箇所がありますが、緩和曲線があるので意外にスムーズです。実際に線路をつなぎながら適当に試したので、もっといい方法があるかもしれません。 KATOのサイトからリンクしている「Play Track」を使えば、実際に線路を持っていなくても、画面上で上手にシミュレーションできるかもしれませんね。これはまた試してみたいと思います。
2010.5.21 その後Play Trackでやってみたところ、「なじませつなぎ」も不要でちゃんと組めました。なかなか楽しいです。
ほぼ、たたみ1畳という、初期のNゲージにぴったりのサイズです。
Nゲージの似た車両を使って、本物のミニミニレールの編成(3両)を組んでみました。これは「国電」(KATOの101系)です。架線柱はミニミニレールのものです。 実際の初期セットのミニミニレールでは、窓ガラスが濃いブルーになっていて、内部の電池などが見えにくいようになっていました。 |
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「新幹線ひかり号」です。樹木もミニミニレールの付属品です。たとえ3両でも、新幹線はショーティーよりフルサイズのほうが格好いいような気がします。 | |
D51です。商品名は「D-51機関車」とハイフンが入っています。実際のミニミニレールの客車は10系風に見えますが、銀屋根+ガラベンです。Nゲージで考えるとスハフ42あたりのほうが近いような気がしました。 ミニミニレールは3両編成が基本ですが、蒸気機関車の場合、エンジン+テンダー+客車で3両ということになっていました。 |
このミニミニレールで2列車を同時に走らせると、クロスの部分でぶつかりそうになったりして、ハラハラドキドキでした。いかに衝突を遅らせるようにポイントを切り替えてタイミングをずらすかで、ポイント係の腕が試されました(笑)。
あと、電池が消耗すると異様に遅くなるのですが、単5電池が簡単には手に入らなかったので、完全に使い切るまでガマンされたことも(その後新シリーズにリニューアルされ、単
3電池に変更)。
なお当時のNo3セットの値段は3,000円だったと思います。同時期に存在した関水のC11が3,500円でした。
昔お持ちだった方や欲しかった方、Nゲージに置き換えてちょっと昔の雰囲気を味わってみてはいかがですか。これをもとに拡張すると、最近のファンの方にも楽しめると思います。