Nゲージ蒸気機関車2009年のメモ>2009.11.14(紙の信号所)

紙の信号所

紙の信号所と9600

2009.11.14

木造信号所はグリーンマックスのキットが現在も入手でき、組み立ても簡単ですが、小レイアウト向けにごく小型のものを紙で作ってみました。 こんな紙工作に興味を持つ方は少ないと思いますが、レイアウトにポイントがあれば信号所もあるという感じで手ごろな工作です。工作雑誌でも1/80、1/150など各種サイズのものがよく紹介されていました。


小信号所を作る

高さはグリーンマックスのキットに大体合わせましたが、幅は2/3くらいに詰め、3センチ四方の小型にしました。2階建ての住宅と同じ高さなので、1階部分をもう少し高くして、遠くからでも目立つ形にすると格好いいかもしれません。 信号所には外側にハシゴや階段がついているものがよく工作されますが、なかなか面倒なものなので、階段は内部にあるということにして省略しました。

おもな部品

例によってケント紙にぶっつけ本番で作図しました。下図はそれを写し取って線を少し直したものですので、記した寸法と微妙に違うところがあるかもしれません。。窓の位置などはかなりいいかげんです。
材料は紙でなくても、プラ板でも大丈夫だと思います(実はどちらにするかちょっと迷いました)。

信号所(縮小)
原寸図 ※画像ソフトなどで読み込み、200dpiで100%表示すると原寸になります。

使ったケント紙は斤量不明ですが、ハガキよりは少し厚め(0.3mm厚くらい)の感じです。何十年か前、学校の購買で「ケント紙をください」と言ったらこれが出てきまして、今もその残りを使っています。

製作

ケガキ
[1] ケント紙に定規と0.3mmのシャープペンシルで作図したところです。一見きれいですがズレまくりです。厚みの計算が面倒になるので、のりしろはつけていません。
筋入れと窓抜き
[2] 木造の下見板の表現は、2mm間隔に鉄筆で筋を入れてすませました。それから窓を切り抜き、最後に外側の輪郭を切り抜きます。
窓枠を入れる
[3] 窓枠は裏側から貼ります。外板の穴より小さめになるよう適当に大きさを決めます。先に窓を切り抜き、外周はあとで切り抜いて木工用ボンドで貼ります。
基礎の表現
[4] 側板の上部には1mm幅の紙帯を貼り、一番下の土台には2mm幅の紙帯を貼ります。土台は紙の厚さ程度、左右にはみ出すような長さにしておきます。
箱状に組む
[5] 正面と背面の板を、左右の壁が両側から挟むような感じに組み立てます。正面は折れ曲がっているので、山折りになる部分に紙の厚さの1/3くらいまで、ナイフで筋を入れて曲げます。
組んだところ
[6] 組み立てて床板に貼り付けたところです。本当は要所に1mm角ヒノキなどを張って補強するといいのですが、手持ちがなく省略しています。
屋根の製作
[7] 瓦屋根は難しいのでトタン屋根です。屋根のてっぺんは4mm幅帯を中央から折って貼り、両側に細い紙帯を3mm間隔で並べて貼っています。この紙帯は不要な薄手の名刺を切って使いました。幅は目分量なので結果的なものです。
塗装
[8] 小さいので明るめの色にしました。木の部分はフラットブラウンとグレーを混ぜて塗り、他はライトグレー〜ダークグレーを適当に塗りました。窓が大きいので内側も塗ります。紙が塗料を吸って曲がるので、最後に屋根でふさぐ前に修正しておきます。
ガラス入れ
[9] ガラスは0.2mmプラ板から切り出しました。ゴム系接着剤で貼れば丈夫ですが、ここでは木工用ボンドで貼っています。ガラスを入れたら屋根を接着して完成です。

完成

完成

正面に「安全+第一」などの文字を切って貼ると感じが出そうです。同じ要領で詰所、物置、さらには機関庫など色々できますが、今は市販品が豊富にあるのでたいていは間に合ってしまいます。でも建物にまでお金が回せないときは、紙工作は強い味方です。 少しずつ作っていればいつかできますし、塗るのは絵の具でもサインペンでもとりあえずOKです。ふにゃふにゃでボロな建物ができたとしても、もっとおんぼろな実物の建物もどこかにきっとありますから気楽です。


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