Nゲージ蒸気機関車2010年のメモ>2010.2.8(古いパワーパックの修理)

古いパワーパックの修理

2010.2.8


初期のNゲージの普及に貢献した、トミーNスケール(BACHMANN製品)ですが、 当時のパワーパックは年月が経つと「突然機関車がのろのろ運転になる」という、決まった故障が多く見られたように思います。 同じ原因ならば、1箇所の断線ですから簡単に直せます。

トミーNスケール パワーパック(バックマン)
トミーNスケールのパワーパックには外観違いでいくつか種類がありますが、基本的には同じものです。
これはバックマン製品をそのまま扱っていた時代のもので、一応「TOMY」のロゴはついています。
トミーNスケール 黄色いパワーパック
こちらはトミーNスケールの後期のもの。バックマン製品と同じケーダー社が製造した、DD13やED75などのセットにも含まれていました。 こちらのほうが有名かもしれません。

初期にはこのほかの色もあったように思います。同様の仕様でHO用もありました。
この頃は現在のトミックスのような「パワーユニット」という名称ではなく、「パワーパック」という一般的な名前でした。

さて、これらのパワーパックで機関車が非常に遅くなる事例はなんと4台で見たことがありまして、すべて特定箇所の断線が原因でした。 「なぜそんなものが何台もあるのか?」というごもっともな疑問は勘弁していただいて…。

カバーを外したところ

カバーの下部の2箇所のツメを折らないように起こして、ケガをしないようにフタを上側にこじ開けます。

左にトランスと逆行スイッチ、右に抵抗線を巻いたレオスタットが見えます。
レオスタットは台座ごとまっすぐ上に抜けば外れます。

セレン整流器の断線

下側にセレン整流器がついています。

よく見ると、トランスの2次側から整流器に接続されている部分が断線しています(赤い矢印)。
整流がきちんと行なわれないので、機関車が思うように走りません。ここをハンダ付けすればOKです。

恐らくハンダ付けのヤニで、この不安なほど細い線が腐食して切れてしまったものと思います。

以上で直ります。これを使おうというのか?は別の問題ですが、物を壊れっぱなしにしておくのが嫌いな性格なので、直せるものなら修理してやりたいところです。
ちなみに1974年製の日立の洗濯機「青空」を、壊れては何度も修理して2007年まで使いましたが、それを誰も喜んでいないことに気付いて買い換えました。ショックでした。

なお黄色いパワーパックが活躍していた頃の車両はこんな感じのものでした。

トミーNスケール時代の車両

ここ10年以内にNゲージを始めた方が見ると、ただのオモチャに見えるかもしれませんが、 当時これを宝物にしていたおじさんの前でストレートに意見を述べると、本気になって怒られます。たぶん。
当時からちょっとオモチャっぽい印象はありまして、それがひとつの味だったと思います。


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