トミーナインスケール時代に低価格で有名だった、バックマン製のディーゼル機関車(Plymouth社C型スイッチャー)です。その後も国内では数社の扱いを経て、何度も販売されています。
ずっと旧製品を使っていましたが、気が向いて最近の河合商会版を買いました。
上廻りの金型は初期の製品と変わっていないようで、何だか安心しました。
動力が途中で変わっていることには気付いていましたが、手に取って見たのは初めてです。
トミックス版 写真のものは比較的塗装がよいほうだと思います。個体差がかなり多く、塗料がボタ落ちしたまま固まったようなものもありました。しかし極端な低価格だったこともあり、何だかすべて許容されていました。 |
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河合商会時代(2012年) サッシに銀が入るなど少々お化粧されています。現在の動力はキャブ内一杯なので、向こう側がまったく見えなくなってしまいました。 |
トミックス版 鮮やかな朱色が当時の関水金属のDD13とは対照的。ちょっとボケたゼブラマークも低価格商品っぽくて印象的です。一応、キャブ内には少し空間があります。 |
河合商会版 河合商会版の色調はトミックス版に極力似せてあるようですが、ゼブラマークはシャープになっています。 |
出戻りのショック ライトが点灯するようになっているとは思いませんでした。 |
トミックス版の動力。この頃はお馴染みの油くさいキャラメルモーターで、台車枠はプラ製でした。 |
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これは現在の河合商会版の動力。本家バックマン版に準じているものと思いますが、河合商会版ではアーノルドカプラーが維持されています。昔のトミーナインスケールの貨車がそのまま連結できなくなったら、がっかりしますよね。 実はモーター自体は旧製品とさほど変わらない構造で、フライホイールもありませんが、30年前の動力と比べれば安定しています。裏側には相変わらずギヤが多数露出していますが、初期製品に比べると露出数は減っています。 台車枠も丸ごとダイキャストになっているので、ボディーの着脱の際にはプラを割らないよう神経を使います(ふつうボディーを外すことはないでしょう)。 |
4年前に発売されたアオシマの「ケー100」は、この河合商会版の動力にくっつけて遊べるようになっていました。
組み込み式ではないので、上に乗っけて遊ぶという感じのものです。
初めてそれをやってみました。ケー100の床板に、ちょうどこの動力と同じ形の段差が付いており、両面テープで水平にくっつけられるようになっています。 |
これは以前ご紹介した、トミーナインスケール時代の動力を組み込んだもの。なお作中ではレールを走るときにはバルーンタイヤは外され、完全に鉄輪に交換されています。 |
ほか、Cタイプディーゼルの改造といいますと…
トミーナインスケールのカタログに、凸電を作るというヒントがありました。 「Cタイプ入換用ディーゼル機を2輌使って、1輌の凸電(凸型電気機関車)を作った例。」 とあります。やってみた方いらっしゃいますか? |
同じカタログの冒頭ですが、何とか低価格の鉄道模型を普及させて、この市場に食い込みたいという熱意が現れています。 「模型店やデパートのショーウインドウの前で鉄道模型をあきもせずに、じっとくいいるように眺め続けている少年たち……。私たちはよくこのような光景を目にします。」 それから35年経ってみますと、 |
当時の仲間だったドックサイダー(0-4-0 Switcher)も生き残っていたらよかったですね。
最近のファンの方が手を出すものとはいまいち思えませんが、トミーがNゲージ鉄道模型に参入するにあたり、この模型が大きな役割を果たしたのは間違いないと思います。
そういえば以前「たのみこむ」で、ドックサイダーの再生産を所望されていた方がいらっしゃいました。
昨年「たのみこむ」が終了すると発表したり、それを撤回したりということがありましたが、今はどうなっているのでしょう。