6.5mmゲージのC11がロクハンから発売されました。エンジンドライブで(テンダーありませんから…)自走します。
ProZのジオラマコースの最小曲線は145mmぐらいです。今回のC11は最小半径95mmのため心配はなさそうです。
スペック的に超過する天賞堂のD51もC62も個体によっては走れましたが、一部難所を通過できるかどうかで決まりました。
集電車輪が少ないので危なっかしいこともありますが、スケールスピードからやや速めというあたりで、概ね安定して走ります。
何両かテストした範囲では個体差もあり、ふらつきが見られるものも、落ち着いて比較的スローが効くものもありました。
何しろとても小さいものなので、正直、走りについては過度な期待は持ちません。
前部ライトは点灯式です。
シャッター速度が遅いのでブレていますが、実際にはほどほどの速度で走っています。
多くの車両が涙を呑んだ、例の凶悪クロス。これがトンネル内にあるのですから手に汗握ります。
脱線はしませんが、集電の関係で、あまりゆっくり走らせると通過できません。ある程度の速度で思い切って押し切ったほうがよいです(最初に「スケールスピードからやや速め」と書いたのは、おもにここを通過させるため)。
個体差によってフレの大きい車両では、やはりここを通過させるのは苦手です。一番安心できるのはクロスを撤去して、オプションの直線レールに交換し、内外独立したエンドレスにすることだと思います。何か負けたような気がして、あまりやりませんが…。
延長していないジオラマコースは広げた新聞程度の大きさですから、そこを小さな機関車がトコトコ走る姿はなかなか似合います。まさにぴったりです。
客車2両ぐらいが見た目にちょうどよいかと思いますが、お好みで。
そういえばロクハンのレールをまだ走らせていません。ProZのコースさえ走れば、走るに決まっていると信じます(笑)。
…と、あっさり走ったためにここで終わってしまいました。車両について少々ご紹介します。
向こうは9mmゲージのC11(KATO)です。
手前のロクハンのC11はご覧のような大きさで、端梁間で約55mmです。
左は9mmゲージの有田鐵道コッペル1号機(津川洋行)です。
右のC11も小さいですが、コッペルも小さいですね。形が違うので見方によって違いますけれど。
とても小さいので、拡大写真を用意しませんでした。たぶん細部を観察するよりは、その小ささとか、編成全体の姿を楽しむ模型なのだと思います。
形はご覧のとおりで、C11らしいフォルムです。
動輪スポークはごく浅いモールド。バルブギヤは天賞堂のD51やC62と同様、Zゲージとしてはまずフルワーキングと言ってもよいものです(合併テコはなし)。
親指に隠れるぐらいの大きさ。
運転室が比較的前後に長く、後ろに炭庫と水タンクがあるため、そのスペースまでモーターが詰まれています。
フロントはよくC11に似ています。爪楊枝の頭ぐらいの直径のライトにもオモチャっぽさはありません。
デフは薄い金属製で、下部がフックのような形状になっており、ランボードに前から引っ掛けるように差し込まれています。
取れやすいことがあるので注意が必要かと思います。
デフの上部の曲げは程度がばらばらで、ギョーザのフチのようにぐにゃぐにゃなものや、一部しか曲がっていないもの、ほとんど曲がっていないものなどがありました。まあ、ここは難しいんでしょう。
後部ライトは点灯しません。内部にモーターがびっしりです。
2種同時に発売されました。
178号機 三次形標準タイプ
いい形をしていますね。
縮尺は、端梁間で約1/215ぐらいかと思います。気持ちのうえでほぼ1/220という感じでしょうか。
325号機 もおか鐵道タイプ
あまりに小さいため、ぱっと見ただけでは先の標準型と違いがわからないかもしれません。目に留まるのはデフの点検口の有無ぐらいです。
ついでにZゲージの先輩蒸機を。写真の倍率は上のC11とは異なります。
D51(天賞堂)
小さなZゲージとはいえ、いきなりこの素晴らしいプロポーションで発売されています。機炭間もまったく間延びしていません。※テンダーモーター式
バリエーションがたくさんあり、「なめくじ」もあります。
縮尺は橋梁間で1/205ぐらいです。パッケージには1/220と記されていますが、どちらかといえば1/200に近いです。
C62(天賞堂)
こちらもよい形のC62。D51と同様、バリエーション展開されました。縮尺もD51と同じく1/205ぐらいです。
こうして見ると、プロポーション的にも今のNゲージとあまり変わらないように見えます。もちろん細部に違いは色々あるわけですが、よくできています。
上廻りはそれほど苦労することなく、素直に上側に外せます。
内部には動力ユニットがぴったり納まっています。円筒形の小形モーターです。
左右で水槽内のウェイトの長さが違うのが面白いところ。
一方には左右を留めるネジがあるためと思います。こういう物の構造のうえで、ネジの占めるスペースはバカにならないのですよね。
裏側から見た様子です。
第1動輪ピンの干渉を避けるため、メインロッドが外側に曲げられています。ここはNゲージの金属キットなどでも悩まされるところです。
第2動輪がゴムタイヤになっており、残り2軸が主な集電車輪です。
9mmゲージでも新しいC11を見たいものですが、トラムウェイのC11は受注中止で遠くへ行ってしまいましたし、そうそう思い通りにはならないものですね。