Nゲージ蒸気機関車2019年のメモ>2019.6.29

D51標準形 2019年製品(KATO)

2012年に発売された、新しいD51標準形が7年ぶりに生産されました。
価格改訂のため、品番が2016から2016-9に変わり、ついでに先輪・従輪がスポーク抜きに変更されました(この機序は逆かもしれませんけど)。

D51は貨車も客車も割と好きなようにつないで遊べる機関車ですし、実物もたくさんあったので増備や改造工作などにも使い道が広いです。この模型はプロポーションもよく走行性能も安定していますから、Nゲージの蒸気機関車が初めての方にもおすすめできます。


品番が変わったといっても、再生産のロット違いのような感じですから、前回の製品とほぼ同じです。
ある意味、増備する方にもしない方にも安心な仕様です。標準形(量産形)のD51はたくさんあったので、模型を少しずつ増やしたり改造の種車にしたりすることもありますから、あまり大きく変わらないほうがありがたいこともあるでしょう。

D51標準形 2019年

2016-9 D51標準形(新製品)
(拡大写真)

2019年の新製品です。

D51標準形 2012年

2016 D51標準形(初回品)
(拡大写真)

2012年の初回品です。別売のスポーク車輪・スポーク先輪に交換すれば、新しい製品と同様の外見になります。

ハンドレールの材質は樹脂製になっています。ロットが違うので、新旧の塗装の感じはまったく同じではありません。ただ同種のつや消しの範囲には収まっています。
空気作用管は初回のほうが控えめな銅色で、私は好きでした。その後の製品では結構濃い色になっているように思います。

D51標準形 新製品

2016-9 D51標準形(新製品)
このアングルから見ると、新旧まるで同じです。

D51標準形 初回品

2016 D51標準形(初回品)

テンダーも前回と同じです。
D51標準形は他のKATOのD51と違い、石炭の粒が大きめにできています。私がモーリンの石炭などを盛り付けて作るよりはちょっと細かい感じでしょうか。

D51 200 テンダー床下

D51 200
昨年発売のD51 200では、床下のATS車上子が作り変えられ、ディテールアップされていました。

D51標準形 テンダー床下

D51標準形(新製品)
D51標準形は作り変えてはくれませんでした。まあ、仕方ないです。

テンダーの中身は、新しいD51 200と同じものになっています。

新旧のテンダー内部

左がD51標準形の初回品、右が今回の新製品です。
ダイカストフレームの形状が少々違います。これはD51 200からです。
底部の前方も斜めになっていますが、これはD51北海道形の後退角付きテンダーに対応してからだと思います。初回のD51標準形は、D51北海道形の前に発売されていました。

新旧の動力ユニット

中身ついでに動力ユニットです。右が今回の新製品で、最近のD51製品と同じものになっています。電球色LEDの基板に変更され、プリズムがオレンジから無色になっています。フライホイールの形も若干違います。

D51標準形には、D51シリーズでは唯一のライト消灯機構が付いていますが、新しい製品でも省略されずに維持されています。これは良かったです。

最近のKATOの蒸機は、デフを薄く見せるための裏側の表現が新しいものになっていますが、D51標準形のときはまだ旧表現だったので、今回の製品もそのままです。
ただこの表現はNゲージのプラ蒸機では多数派です。

D51標準形
D51標準形(新製品)
斜めカットの厚み消し処理。KATOがこれを始めたのは、今から約46年前、先代の1/140製品のD51からだったと思います。
(あ…先の分解のあとで、ボディーがちゃんとはまっていません。すみません)
D51 200
D51 200
C56以降より、カットラインが見えない表現に変更され、デフがより薄く見えるようになりました。

こうして並べますと、D51 200で煙室扉周辺の表情が変わっている様子もよくわかります。


今年年末からのKATOのスターターセット「D51 SL列車」には、この新しいD51標準形が含まれることになったので、久しぶりにスターターセットと単品の機関車の規格が統一されることになります。ここしばらく、同じD51といっても、セットのみ一回り大きい旧製品が使われていました。重連のために単品のD51を買い足しても、大きさが合わなかったのですね。

スターターセットなら、毎年の年末に品切れにならない程度には生産されるでしょうから、ついでに単品も時々再生産されるのではないか…と期待もします。普通のD51標準形が模型店にいつも在庫していると、なぜか安心するものですから。


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