Nゲージ蒸気機関車2021年のメモ>2021.6.30

C62 2 梅小路機関区(品番2017-K)のパーツ構成

C622 梅小路と2,3 北海道形

今年新しい品番2017-Kで再生産された「C62 2 梅小路機関区」は、C62 2・3北海道形が再生産された2017年に初回品が発売されたものです。
(販売・KATO京都駅店、製造・関水金属)

一部は新規作成された部品もありますが、大半は既存品を組み替えて、うまくまとめた製品です。


「2017-K C62 2 梅小路機関区」は、今年発売された「2017-8 C62 2 東海道形」と違い、一度北海道に渡ってから梅小路入りした姿です。 製品はおもにC62 2 北海道形・C62 3 北海道形、その他の混合体です。

おもな部分ごとに、C62 2 梅小路機関区、C62 3 北海道形、C62 2 北海道形 の順に写真を並べてみました。特に意味はない記事ですけど、ものの話に、です。

全体

C62 2 梅小路機関区

C62 2 梅小路機関区
(拡大写真)

C62 3 北海道形

C62 3 北海道形
(拡大写真)

C62 2 北海道形

C62 2 北海道形
(拡大写真)

珍しく非公式側も。

C62 2 梅小路機関区

C62 2 梅小路機関区
(拡大写真)

C62 3 北海道形

C62 3 北海道形
(拡大写真)

C62 2 北海道形

C62 2 北海道形
(拡大写真)

前面

C62 2 梅小路
C62 2 梅小路機関区
C62 3 北海道
C62 3 北海道形
C62 2 北海道
C62 2 北海道形

C62 2 梅小路は、煙室扉ハンドルの異なるパーツを新規製作したのがアピールポイントでした。

煙室上面

C62 2 梅小路
C62 2 梅小路機関区
C62 3 北海道
C62 3 北海道形
C62 2 北海道
C62 2 北海道形

2号機と3号機のデフは、点検口の位置がわずかに異なっています。このデフはフロントデッキと一体のパーツですが、煙室(煙突の付いている部分)はボイラーと一体のパーツで、それぞれ出元が異なります。
右下から煙突に向かう細い蒸気管の道筋を比べてみてください。

ボイラー中央(空気作用管中央付近)

C62 2 梅小路
C62 2 梅小路機関区
C62 3 北海道
C62 3 北海道形
C62 2 北海道
C62 2 北海道形

空気作用管の中央付近にある屈曲部の有無を見ると、どちらが梅小路のベースになっているのかすぐわかります。
KATOのC62 2・3北海道形には、空気作用管の配管留めが表現されていないので、ちょっと飾り帯っぽい雰囲気がありますね。

ボイラー後部・コンプレッサー配管

C62 2 梅小路
C62 2 梅小路機関区
C62 3 北海道
C62 3 北海道形
C62 2 北海道
C62 2 北海道形

ボイラー後部(火室の上部)の、発電機の配管などが折り重なっているところです。
一見、3つとも同じようですが、中央を走る一番太いコンプレッサーへの蒸気管の走り方を見ていただくと、違いがわかりやすいかと思います。

以上のように、車体のボイラー部外装は、C62 2 ではなく C62 3 が元になっています。

テンダー上部・炭庫仕切板

C62 2 梅小路
C62 2 梅小路機関区
C62 3 北海道
C62 3 北海道形
C62 2 北海道
C62 2 北海道形

石炭を積んでいる部分の最後部の仕切り板が2枚か1枚か、などの違いです。

テンダー後部

C62 2 梅小路
C62 2 梅小路機関区
C62 3 北海道
C62 3 北海道形
C62 2 北海道
C62 2 北海道形

一見同じですけども、ナンバープレートの左右にあるクレーンフックの大きさと位置とか、右上に微妙にある切り欠きの有無(ホントに微妙)など…。
以上、テンダー外装はC62 2 北海道形由来です。

キャブ下配管(1)

C62 2 梅小路
C62 2 梅小路機関区
C62 3 北海道
C62 3 北海道形
C62 2 北海道
C62 2 北海道形

耐寒カバーのついた分配弁とドロダメ、キャブ前端から長く下に降りる速度検出器が目に留まり、どれも同じものに見えますが、はっきり違うのはキャブ下のハシゴの段数です。よって、ここはC62 2 北海道形に由来するパーツのようですね。

なおC62 2 梅小路機関区の初回製品であった、「2017-9 C62 2 梅小路機関区“1972”」では、ドロダメや速度検出器に耐寒カバーがない、C62東海道形のパーツが使われていました。初回品も含めるとややこしいんですヨ(笑)。

実物の2号機は、他機とキャブ裾の寸法が少し違ったりもするそうですが、実は私など何度見てもあまりよくわかりません。

キャブ下配管(2)

C62 2 梅小路
C62 2 梅小路機関区
C62 3 北海道
C62 3 北海道形
C62 2 北海道
C62 2 北海道形
C62 2 東海道
C62 2 東海道形

配管部分は同じかと思いますが、ハシゴの後ろに切れ目がなく、北海道形2・3号機とはどちらとも違います(この両機の切れ目の数も違うという…)。
参考までに最後にC62 2 東海道形の写真も載せました。一部、ちょっと違うようですね。

一ショップの企画品として丸ごと設計製造していては大変なところ、既存品を何とかうまくやりくりして、現実的な価格の中で感じを出そうと工夫されていたのでしょうね。
努力が実って人気商品となり、よかったのではないかと思います。正直、2号機のバリエーションだけで3、4種類もあってややこしいですけど(笑)。

Nゲージぐらいの小ささで、1/150・9mmという訳ありの縮尺では、とても大型のファインスケールモデルのような個別の車両表現は難しく、レイアウト全体の中での雰囲気を楽しむのが似合っていそうですが、自分で手を加えて、制約の中でもさらにリアリティを追求するという方向はもちろんありますね。底なしですけども。


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