Nゲージ蒸気機関車蒸機の工作>2023.3.25

先台車の隙間隠しなど

隙間隠しの前後

トミックスの有意義なC55ですが、ベースが14年前の製品であるため、手を入れてみたくなる箇所も人によりあるかと思います。
以前のNケージ量産品では普通であった、先台車の上の空間を隠してみました。


台枠のスペーサー

紙で図のようなスペーサーを作り(前部台枠の下側の形のつもり)、ダイキャスト前方下側に貼り付けて具合を見ました。自分のレイアウトで自分が使うことだけを考えればいいので、ぎりぎりの寸法にできます。

もしやってみようという方は、低速で慎重に動かしながら、引っかかる箇所をカットしていったほうがよいと思います。

あとで3Dプリンターでも作ってみました(その必要性は特に感じませんが、プリンターに樹脂が入りっぱなしだったので)。簡単に中まで詰まった形にしたところ、図の赤線のあたりから後ろが先台車の取り付け腕に当たってしまったため、前半のみの形としました。

スペーサーを貼り付け

3Dプリンターで作ったスペーサーを両面テープで貼ったところです。
3Dプリンター版はダイキャストやデッキ下部にぴったり合うよう、上面に微妙な凹凸を付けてあります。紙と違って固くて馴染まないので…。

完成

取り付けた様子です。自分では気付かないものの、ギリギリでフランジがかすることもあるかもしれません。支障があれば削り足せばよいのでOKです。

ちなみに今のKATOのC57でも、必要な隙間は十分取られています。ただKATOは台枠のダイキャスト形も少々それらしくできているのと、手前にピストン尻棒が付いているため隙間がうまく隠れていて、向こうまで透けている様子を感じません。
少々角度を変えて見ても、手前か向こうかの尻棒が絶妙に隙間を隠すんですよね。C57はシリンダー中心がちょうどいい高さにありますからね。

後部構造

前を埋めたら、後ろも少々バランスをとっておこうということにしました。

Nゲージのプラ量産品の普通の構造として、後部をドローバーが動き回るので空間が必要になり、実機ではここにある台枠後部・端梁・キャブ支持板がセットでありません。

通常はキャブのすぐ後ろにテンダーがあるので、多少開いていても目立ちませんが、密閉キャブの場合は距離があるので空間が開いて見えることがあります。
何とかして一部でも、キャブ下の支え板などを作ると結構効果があるかと思います。

紙の試作

また紙で作ってみました。前の部品はさっきの前部台枠スペーサーです。

ただ、紙ではドローバーが当たったらぐしゃっと壊れてしまいそうなので、もっと丈夫な材料がよさそうです。

3Dプリンターによる試作

これも3Dプリンターで基本を作りました。紙で適当に作ったものから寸法を拾ったのでさらに適当ですけども。

キャブ下に両面テープでぺたりと貼ればOKです。なおちょっと遊んでホースなども一部加えてみましたが、私の作例はあまりよくありません。

ドローバーの可動

見づらい写真ですけども、貼り付けた後部パーツの内側をドローバーが動きます。これだけ動けばR249、R280とも十分かと思います。

火室下部の目隠し

さらについでに…ドローバーの上面と火室下部に、マジックで黒く塗ったコピー用紙を折って貼り付けました。

火室下部の目隠し 断面

こんな風になっていまして、向こうが透視できるのを目隠しする狙いです。

ダイカスト下部とドローバー上部に仕切り板を立てるまともな方法が昔から紹介されていますが、今回ずぼらな方法ばかり追求していてこれになりました。
これはいいかげんすぎて人様にお伝えするようなものではありません。

もっと手軽できちんとした方法を編み出した方がいらっしゃいましたら教えてください。
(昔ながらの上下に板を立てる方法は、このC55では寸法のカット&トライが大変そうで逃げてしまいました)

目隠し完成

ただこんなのでも結構効きます。

ホースは中途半端なので蛇足かも(付けるならもっとちゃんと作ったほうが)。

目隠し完成

反対側から。よく見ると火室下部のダイキャスト下に黒い紙が畳まれているのがわかりますが、知らずに見ればわからないと思います。

結果

C55 3次形(未加工)

未加工のC55(3次形・北海道仕様)です。

C55 3次形(目隠し)

加工済みです。ついでにキャブの窓開けと空気作用管の色替えをしています。

同じ模型ですがちょっと重みが増して見えるかも。

C57 135

C57 135に同じスペーサーを貼ったもの。ドローバーの紙は付けていません。

今度発売が予定されているC58は完全新規ですから、外観表現はどうなるでしょうね。今までに他社にもなかった目を見張るような工夫が見られるでしょうか。量産品なので、その前にまず走りでしょうけども。


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