
トミックスの現行蒸機のトップバッターであるC57 135が、実物のさよなら運転50周年に合わせて再生産されています。6月のC57 180と同様、表現仕様の小変更を行い、品番・価格を改定したリニューアル製品とされています。
従来品(品番2003)と基本的には同じで、より「さようならSL」牽引時の姿に寄せた表現になっています。なお価格のほうも相当変わっています。
品番2003製品の、2017年の再生産品(前回)と並べました。
2017年製品
品番2003の前回生産品です。仕様は初回と同じです。
付属パーツの回転火の粉止め・つかみ棒・前部テールライト・ヘッドマーク・前部手すり・エアホース・ATS車上子を付けてあります。
今回はついにキャブの窓が開き、改造の手間がなくなりました(あ、これは私の事情です失礼…)。
ハンドレールは金属製から樹脂製に変わりましたが、あまり歪みがなく、よく成形されていました。ロッドの色入れはメインロッドのみとなり、空気作用管には銅色が入りました。
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| 2017年製品 印象は今の製品とあまり変わりませんが、ヘッドマークの取り付けには前面パーツ(給水温め器)を外し、ヘッドマーク用の前面パーツに交換する必要がありました。 |
2025年製品 出荷時はヘッドマーク取り付け用の前面パーツが装着されています。ヘッドマークの印刷は最近の各種製品で見かけるようになった表面がしわしわなものではなく、前回同様に平滑です。 |
今年夏に発売されたC57 180と同様に、デフの裏にはリブ表現が追加されました。前端の裏側を斜めにそぎ落として厚みを隠す昔ながらの表現ですが、この写真ではほとんどわかりませんね。
ヘッドライトのレンズもC57 180と同様、消灯時は前回品に比べて透明度が低く見えます。これは非常に細かいレンズカットが表現されているためですが、加減が難しいところで、私は小さなNゲージで効果を上げている例は少ないかなと思います。なお煙突を回すヘッドライトの消灯スイッチは今回も生きています。
つかみ棒・エアホース・テールライトは今回もユーザー取り付けです。例によってテールライトの取り付けには穴あけが必要です。私は0.6mmドリルで開けました。他、回転火の粉止めも付属します。私は普段はあまり付けませんが装着してみました。
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| 2017年製品 キャブの窓は完全に閉じていました。天窓の開閉ギミックは当初からありました。 |
2025年製品 窓が開いた表現となり、打って変わって動的な表情になりました。バタフライスクリーンも付けたくなります。キャブ下の配管形状は前回品のまま。 |
2017年製品
2017年製品
メインロッド・サイドロッドに赤が入っていました。ダイキャストブロックはやや赤っぽいものでした。
2025年製品

2025年製品
メインロッドに赤が入り、サイドロッドからはなくなりました。ダイキャストブロックは黒っぽくなりましたがやや光沢が出ました。動輪輪心は今回もちょっとヒケています。
火室下部の赤色は前回より少し暗めになりました。
テンダー形状は変わっていませんが付属パーツが追加されています。
2017年製品

2017年製品
密閉キャブとの干渉を避けるため、前方が切り取られて後退角が付いたテンダーです。
2025年製品

2025年製品
テンダー自体は同じものですが、付属パーツとして増炭枠が追加されました。ランナーから切り取って両面テープなどで貼り付けるように記されています。私は透明なゴム系接着剤を数か所に付けて点付けしています。なかなか効果的なパーツです。
写真では石炭の盛り付けの形が少し前回と違うように見えるかもしれませんが、同じです。

今回はテンダー用として赤色のナンバーも付属しています。1両分のナンバーがそのまま赤成形で追加されているので、お好きなら前後左右とも赤ナンバーにすることも可能です。なお黒ナンバーは予備も1ランナー入っています(合計黒2ランナー、赤1ランナー)。
2017年製品
2017年製品
2個のフライホイールと2個のゴムタイヤが目を引いた動力ユニット。その後のC57シリーズ・C61・C55の走りを支えてきました。
2025年製品

2025年製品
特に変える必要もないので今回も同じです。外観でわかる違いはダイキャストブロックの質感とロッドの色入れ箇所ぐらいでしょうか。初回製品の頃には外れやすかったコンビネーションレバーも、すでに改良されています。
近年は付属ナンバープレートの金色がぼってり傾向の製品がありましたが、今回私が買ったものはすっきりしていました。一応歯ブラシで軽く払いましたけれど、前回品と特に違いはありません。

窓開いてていいですわ(何度も失礼…)。
C57 135のさようならSL運転があったのは私も覚えていますけども、その日は特別な感慨もなく、ニュースで見てああ今日だったんだねという程度でした。蒸気機関車がなくなることは何年も前からわかっていたわけですし、それまでもしょっちゅう乗っていましたからね。その頃はだいぶ全国的に減っていたとはいえ、かつては普通に走っていたんですから。
これでトミックスのC57 180、135はやや新しくなりましたが、C57 1はどうなりますかね…。C57 180/135と同様に小変更がなされることがあるとすれば、実物が本線に復帰するタイミングでしょうか。