Nゲージ蒸気機関車2007年のメモ>2007.9.12(紙工作のフリー機関車)

紙工作のフリー機関車

紙製のフリー機関車

2007.9.12

これは「子供の科学」1974年2月号掲載の「HO入門工作 フリースタイルD型電気機関車」(海保洋司氏)をもとに、Nゲージの小型動力ユニットに合わせてアレンジしたものです。原作はこの例よりもずっとエレガントなスタイルでしたが、長さを詰めて団子っ鼻的なライトを付けた結果、こんな格好になりました。

かなり適当ですが作り方を書きました。フリーハンドの図で申し訳ありません…。


用意するもの

ケント紙か薄手のボール紙(古はがきでもよい)1枚、小型車両用動力ユニット1個、パンタグラフ1個、薄い透明プラ板かOHPシート少々、木工用ボンド、よく切れるカッターかデザインナイフ、定規、塗料(水性タミヤカラーなど)、筆、塗料の溶剤

作り方

1.部品を作図します。

使う動力ユニットの大きさに合わせて車体の大きさを決め、ケント紙に鉛筆で作図します。
この図は正確な作図ではありませんので、大体の形と寸法のみ参考にしてください。

図面

青い部分は、裏側から貼り付ける「うらばり」を示しています。ドアの部分などを切り抜いておき、裏側からうらばりを貼り付けると、紙の厚さだけそこが引っ込んで立体的になります(補強も兼ねています)。ドアの窓はうらばりのほうに開けます。

2.部品を切り抜いて組み立てます。

車体の組立1

車体はあらかじめ窓と側面フィンの部分を切り抜いておき、それから外周を切り抜きます。切抜きには定規を当て、定規に切り込まないように注意してナイフで切ります。曲がらないように最初は軽く、2〜3回に分けて切ります。

うらばりは表に合わせて形と大きさを決め、あらかじめフィンを表現するナイフのすじを入れてから、木工用ボンドで貼り付けます。ドアのフチなどにはみ出した接着剤は、つまようじの先などで取ります。

屋根などを山折りする箇所は、折り線に定規をあてて軽くナイフでスジを入れてから折ります。力を入れすぎると切れてしまうので、自信がないときはナイフの代わりに細いピンの先などでスジを入れます。

車体の組立2

左右の側板が垂直になるように注意して、前面を貼り付けます。うまく合わないときは、余分な部分を少しナイフで切って調節します。

屋上機器は適当な寸法に切った紙で箱を作ったり、何枚かの紙を張り重ねるなどして表現します。側面のヨロイ戸は最初は四角く切り取り、角をナイフで少し落とすようにして丸みをつけます。

そのほか、内側には屋根の中央や前後の運転室の下などに、紙の補強材を渡して、車体が開かないようにします。

パンタグラフのないとき パンタグラフは塗装後につけますが、ないときはディーゼル機関車にしてしまいましょう。

3.塗装します。

塗料は指定の溶剤で、「さらさら」と「とろとろ」の中間くらいに薄め、平筆などで手早く塗ります。一度塗ったところは、むらになっていても構わず乾かし、数回重ね塗りして終わりにします。ボディーの裏側も塗っておきます。

この過程で、工作がいい加減だった部分や、接着剤のはみ出しなどがくっきりと浮かび上がって、まずはがっかりするでしょうが、単なる暇つぶしですから気にしないようにしまょう。私は次から作るときは丁寧に作ろう!などと考えはしますが、ずぼらな性格が災いして何十年も経ってもそのままです。

終わったら、ライトを銀色に塗り、乾いたらエポキシ系接着剤(できれば高透明度型)をつまようじの先で付けてレンズを表現します。そのほか、お好みに応じて透明プラ板などを裏から貼り付けて窓ガラスにします。

4.動力ユニットに取り付けます。

用意した動力ユニットにかぶせて取り付けます。

動力ユニットは、動力台車の真上あたりに適当なウエイトを置くと、牽引力と集電性が増してスムーズに走ります。

製作中

面倒なときは

もっと部品数を減らしたり、窓抜きを省略したりすると簡単です。

他の例

わざわざ小型動力ユニットを買ってくると2,000円近くしますし、それにパンタまで買うお金があれば、KATOのキハ20を1両買って遊んだほうが楽しい…なんてことになってしまいますね。やっぱり、こういうのは昔の遊びの部類に入ってしまうのでしょう。


「Nゲージ蒸気機関車」トップページへ