Nゲージ蒸気機関車2008年のメモ>2008.7.5(C62のナックルカプラーを自動解放可能にする)

C62のナックルカプラーを自動解放可能にする

C62のテンダー

2008.7.5

最近のKATO製の機関車にはナックルカプラーが標準装備のものが多く、最新のC62もそうなっています。
日本型のナックルカプラーは先行発売されていたUSA型と違い、トリップピンを取り付ける穴が開いていないので、自動解放させるには自分で穴を開けます。


ナックルカプラーの穴あけ

USA型との違い

向こう側が輸出機のHeavy Mikado(USAナックルカプラー+トリップピン)、手前がC62です。寸法に少々の違いはありますが、基本的な構造は同じですので、同じように穴を開けてトリップピンを付けられます。

穴あけ位置

USAナックルカプラーやマグネ・マティックカプラーと同じように、ナックルシャンクの根本に穴をあけます。

用意したトリップピンの太さは長径0.8mmなので、0.8mm径の丸穴を写真の赤印の場所にあけることにしました。

トリップピンの入手ですが、これだけを売っている専門店もあるかと思いますが、一般には普通のマグネ・マティックカプラーを買ってくるのが簡単だと思います。KATO扱いのものでは、11-712(No.2001)は値段が1,000円と高いので、400円ですむ11-711(MT-10)か11-710(MT-7)でよいと思います。

磁石によく付く鉄製の針金があればそれでも使えそうですが、ほんの1、2両試すだけなら、マグネ・マティックカプラーを買ってきてトリップピンを利用したほうが確実ですし、もしナックルカプラーの解放具合に満足がいかなかったとき、そのままマグネ・マティックカプラーの取り付け工作に突入することもできます。

穴あけ後

中央に虫ピンの先などで小さく跡をつけ、そこにピンバイスで0.8mmドリルを使い穴をあけます。

ドリルをまっすぐに立てないと、あらぬところから突き抜けるので、周りをよく見て傾かないようにします。
素材が柔らかいので簡単にあきます。

トリップピンの取り付け

トリップピンを差し込みます。

トリップピンは中央から見て少し外側に角度をつけて取り付けます。この角度は実際にアンカプラー上で動きを見ながら、最もカプラーがよく動くように調整します。

この調整は、本カプラーではマグネ・マティックカプラー以上にシビアに行なう必要があるようです。カプラーの首振り角度が小さいと、自動解放がうまくいかず、DUもしにくくなります。

客車との連結

「つばめ」セットのスハニ35にも同様にトリップピンを付けました。

ちょっと高さがずれていますが、これはテンダーが集電バネで少し浮いているためです。上から押さえつけるとぴったり同じ高さなので、今はこのままにしてあります(これはトリップピンの取り付けと関係ありません)。

なお、トリップピンの下側の高さは、レール面からの隙間が0.25mmになるようにするのが基準です。時として上下のガタでアンカプラーのマグネットにくっついたり、ポイントに引っかかったりするので、適宜調整します。私は一般に高めにしていまして、中には1mm以上あけているものもありますが、あまり高くすると格好がよくありません。

アンカプラー上での動作

連結の様子

よく動くようにトリップピンの高さや角度を調整しておきます。

通常の連結状態はこのようになります。トリップピンのないものと変わりはありません。

アンカプラー上で解放

アンカプラー上で停止させると、トリップピンが磁石の外側に引き付けられ、ナックルシャンクが互いに反対側に開きます。その状態で機関車を少し前進させると解放します。

…というのが理論ですが、マグネ・マティックカプラーに比べると、あまり具合よくありません。私の作例ではちょっとコツがいりますが、USAナックルカプラーでも同様なので、こんなものかもしれません。

マグネ・マティックカプラーでは、アンカプラー上で静かに停止させればすぐ解放しますが、ナックルカプラーの場合は少し速度を落とした程度でアンカプラー上に侵入し、ぴたっと急停止させてカプラーに軽くショックを与えないと、うまく解放してくれませんでした。ただ慣れれば簡単です。すーっと進入してピタッと止めればカチッと音がして、客車がカプラースプリングで跳ね返るように解放します。

解放したい位置まで押していく

解放したら、そのままバックするとリップシャンク同士が押す状態になり、再連結せずに好きな位置まで押していけます。つまりマグネ・マティックカプラーと同様にDUができます。当初、これができるとは思っていなかったので意外でした。

解放したい位置まで来たら、機関車を前進させればカプラーは元の中央に戻りますが、カプラーのバネの具合によっては戻らないこともあります。

というわけで、マグネ・マティックカプラー同士ほどスマートではありませんが、解放のコツさえつかめば同じように遊ぶことができます。何事も、上から見たときのトリップピンの左右角度をよく調整して、カプラーが最も大きくパッと開くようにするのが肝心です。逆に、アンカプラー上でのカプラーの動きが良すぎて自然解放してしまうようなら、トリップピンを抜いてしまえばよいので特にリスクはないものと思います。


マグネ・マティックカプラーとの連結

マグネ・マティックカプラーと連結

マグネ・マティックカプラーと連結した場合も、動作はナックルカプラー同士と同じです。アンカプラー上であまりそっと止めず、ぴたっと止めると解放し、そのまま押していくこともできます。


電気機関車の場合

もし電気機関車でやってみるときは、トリップピンがスノープローに当たりそうなので、別の問題が出てくるかもしれません。

EF210への取り付け

発売されたばかりの、EF210 100番台(シングルアームパンタ)でやってみました。スノープローの頂点とトリップピンの間隔がぎりぎりですが、一応当たってはいないようです。

KATOの電気機関車は、フライホイールの効果が強力なので、アンカプラー上でぱっと停止させるということは無理です。必ず、滑らかにすうっと止まります。それでも何とかアンカプラー上で後退・前進などで揺さぶりをかけると、解放はしてくれました。C62とはカプラーの根元のバネも異なるので、動作にも若干違いが出るかもしれません。
写真はアンカプラーによって、ナックルシャンクが開いた状態です。

●余談です。
このEF210、カプラーへのトリップピンの取り付けよりも、ナンバーの転写シールの貼り付けのほうがずっと時間がかかってしまいました。ホイッスルも難しいですね。先端をうまく整えてピンセットで押し込めばよいのですが、説明書には付属の冶具を使うように書かれているので、これを使わないと負けのように感じてしまいます(笑)。私は付属のホイッスルを全部失敗したことがあります。しかも、冶具にホイッスルをセットするためにピンセットを使っているんですから、何か変ですよね。

いずれも、自動解放して運転を楽しむのが主体の方なら、ちょっと工作してマグネ・マティックカプラーを取り付けたほうが断然性能はよいと思いますが、たまに自動解放してみるという程度の遊び方なら大丈夫のようです。


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