Nゲージ蒸気機関車2008年のメモ>2008.2.23(急行ニセコ1号客車セット)

急行ニセコ1号客車セット

マイクロエース(アリイ)から発売された“スハ45系 急行「ニセコ」1号 C62お別れ三重連列車・9両セット”から客車をピックアップして、KATOの類似製品と比べてみました。
三重連で9両とは、まるで機関車1両で客車3両分のパワーしかなかったように感じますが、そうではありません。

2008.2.23


全体

スハフ44・スロ62 500・スユ13を、それぞれKATOのスハフ42・スロ62・オユ12と比べてみました。

スハフ44 スハフ44(マイクロエース) (拡大写真)
スハフ42の北海道版です。
スハフ42 スハフ42(KATO) (拡大写真)

窓の上側・下側の間隔のバランスは両社でかなり違って見えますし、マイクロエースは窓が下がって下側に大きく見えますが、両社の窓の上下寸法の違いは0.2mm程度です。屋根の深さなど他の部分のバランスも見え方に影響しているわけで、模型のデザインって微妙なんだなと思います。実物との違いなんて言い出したらキリがないので、それ以外の部分で楽しんだほうが得です。旧客、懐かしいですよね。どんなときに乗りましたか。

スロ62 500 スロ62 500(マイクロエース) (拡大写真)
北海道で使われた500番台です。
スロ62 2000 スロ62(KATO) (拡大写真)
スユ13

スユ13(マイクロエース) (拡大写真)
荷室ドアに比べ、その他の窓がぐっと低い、ちぐはぐ感のある車両ですが、その様子がKATOよりよく現れているような気がします。

オユ12 オユ12(KATO) (拡大写真)
KATOのスロ62、オユ12は、それぞれ10系・オハ35系と同時に発売されたもので、ベンチレータは屋根と一体で表現されていました。

マイクロエースのスユ13ですが、トイレ流し管がやけに大きくないでしょうか。実物寸法がよくわかりませんが、ずいぶん目立ちます。

妻面

スハフ44
スハフ44(マイクロエース)
客室ドアがあまり引っ込んでおらず、ごく浅い表現のため少し感じが出ていません。車端にTNカプラーを取り付けられるようになっているため、引っ込められないようです。
スハフ42
スハフ42(KATO)
新しいだけあってかなりシャープです。ベンチレーターの側面もきれいに作られています。実物どおり少し浮いているのも、狙って作ったのだとすればすごいです。
スユ13
スユ13(マイクロエース)
この反対側のテールライトも点灯ON/OFFが可能です。
オユ12
オユ12(KATO)
反対側のテールライトは非点灯で、車体と一体のモールドです。

床下(スハフ42/44)

スハフ42 スハフ42(KATO) 
ライト消灯スイッチは矢印の先の床板にあります。
スハフ44 スハフ44(マイクロエース) 
こちらは水タンクのど真ん中に普通のスライド・スイッチがついています。簡単に切り替えられるので扱いは楽ですが、側面からこの形がもろに見えます。
スハフ44
スハフ44(マイクロエース)
スイッチとライトを結ぶビニール線が床の上に露出しているのが窓から丸見えです。アマチュアのキット改造例みたいな感じです。
スハフ42
スハフ42(KATO)
配線は隠れていますが、スイッチ機構の周辺だけ床面が高くなっています。しかし両社ともそうですが、ライトのユニットは昔に比べずいぶん小さくなったものです。

床下(オユ12/スユ13)

オユ12 オユ12(KATO) 
他の客車と同程度の、ごく普通の表現がなされています。
スユ13

スユ13(マイクロエース) 
オユとスユの床面は真っ平らです。同じセットの他の車両は普通のディテール表現がなされているのですが、同一セットの車両でここまでデザインポリシーが揃っていないのは、他社で見たことがありません。

感じ方の違いかもしれませんが、マイクロエースの旧客は全体に少し色調が濃い目のようです。KATOは逆に抑え目で、昔はそれが大人の味?のような印象だったのですが、車両によってはいくぶん表現が物足りなく感じるものもあります。
なお、有名な初期の10系客車(旧しなのマイクロ)の走行状態から、マイクロエースの客車は転がらないという印象をお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんが、それは完全に過去の話です。現在の台車はがらりと改良されており、転がりはむしろ良いほうです。


●比較した模型について


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