Nゲージ蒸気機関車2008年のメモ>2008.12.4(0系新幹線電車)

0系新幹線電車

0系

2008.12.4

11月30日をもって営業運転を終了してしまった0系です。私自身には誇れるものはほとんどないのですが、自分の国については誇れるものがいくつかありまして、この新幹線電車もそのひとつでした。


初期の学研、エンドウ製品も有名ですが、手持ちのA社2000番台(旧・新)、B社ウエストひかり、C社大窓の22形について比べました。

全体

近接撮影のためか私の心根のためか多少歪んで写っています。申し訳ございません。実際にはどれもまっすぐです。

A社・旧

A社 0系2000番台・旧(拡大写真)
A社のプラ製品で、これは1990年頃の6両セットのものです。

A社・新

A社 0系2000番台・新(拡大写真)
これは2002年に8両セット×2(基本+増結)となった時のものです。

B社

B社 0系7000番代ウエストひかり(拡大写真)
B社も古くから製品化していましたが、これは1996年のバリエーションです。

C社

C社 0系1・2次車(大窓)(拡大写真)
C社の2002年製品で、12両編成に2動力車の構成でした。

前方から

流線形のボンネットは難しい形で、各社違った特徴があります。ライト周りの印象もそれぞれです。

A社・旧
A社・旧 各社の模型のライトは0系としてはどれも大きめですが、この製品のライトは素朴なだけに一番小さく見えます。
A社・新
A社・新 現在の製品はライトの外側に銀色のリムが印刷されましたが、副作用でライトが大きく見えるようになりました。
B社
B社 A社に比べ、ボンネット上部に丸みがあります。ライトは一番大きく見えるので、銀フチを印刷しなかったのは正解のように感じます。
C社
C社 少々上下に平たく見えるボンネットで、連結器カバーが少し出っ張っています。

やや前寄りからの撮影です。複雑な曲面なので、また見え方が変わります。

A社・旧
A社・旧
A社・新
A社・新 ここまで異常拡大するとビックリしているような目ですが、実際に見るとそうでもありません。
B社
B社
C社
C社 この角度のみ、ボンネットとスカートの間のくびれがやや大きく見えます。

今度は正面です。

A社・旧
A社・旧
A社・新
A社・新
B社
B社
C社
C社

高度経済成長期のハイテクマシンなのに、よそよそしい機械のように見えず、どこか生き物を連想させる暖かいデザインだと思います。模型もそれぞれ愛嬌のある表情をしています。どれがお好きですか。

上方から

A社・旧 A社・新 B社 C社
A社・旧 A社・新 B社 C社
A社・旧 A社・新
A社・旧 A社・新
B社 C社
B社 C社

B社が一番丸っこいデザインです。C社は先端付近が細くなっています。
上部のふたはA社が平面上に印刷、B社がモールドです。

パンタ周辺

A社・旧
A社・旧 パンタはプラ製の固定式で、発売当時でも少しおもちゃっぽく見えました。カプラーは普通のアーノルド形です。
A社・新
A社・新 パンタは金属の可動式になり、碍子も別パーツ表現です。
B社
B社 パンタは金属の固定式です。カプラーはフック式で、可動式幌枠を採用しています。
C社
C社

B社の可動式幌枠は、側面の斜めの部分が不自然に思え、当初はフック形カプラーと共にどことなく食わず嫌いをしていました。しかし、実際に使ってみるとなかなか使いよく、それまでの懸念はすぐに消えてしまいました。でも幌枠はともかく、カプラーはアーノルド型ではいけなかったのでしょうか。

C社の連結面は、特別な機構がない割にディテール表現も少ないのですが、試作品の写真を見ると、KATOのE1系以降のような幌枠カプラーの採用が予定されていた模様です。諸般の事情から採用が見送られましたが、その痕跡が連結面に残っているものと想像します。

塗り分け

アイボリーまたは白にブルーの帯が印象的で、いかにも早そうなデザインでした。
どの模型もきれいに塗り分けられています。以下の写真はいずれも非常に大きく拡大しているため、実物の見え方とは違いますのでご了承ください。

A社・旧
A社・旧
これは1990年頃の製品ですが、すでにアイボリーと青の塗り分けはかなりシャープで、現在の製品にひけをとらない仕上がりでした。
B社
B社
1996年製です。塗料の性質からか、青色が下地の白に少しはじかれている部分があります。しかし、昔からのメーカーの製品にはどれもかつてはそういうものがあり、乗り越えてきた道と思われます。
C社
C社
2002年製で、C社が爆発的に製品数を増やしてきたときのものです。当時のC社としては十分きれいでしたが、今ならもっとくっきりと塗り分けられると思います。

ほかにも各部の違いには比べどころがたくさんありますが、蒸気機関車サイトとしてはヘビーなのでここで終えます。屋根は共用なのに床下は作り分けているものとか、その逆とか色々で結構面白いです。でも小窓、大窓などそれぞれ違う実物をモデルにしているため、私にはどれも楽しく遊べます。Nゲージは小さいうえに高架橋などの線路パーツも充実しているので、一般家庭で新幹線のフル編成を楽しむには最適の模型です。しかも新幹線は1/160で作られていますから、9mmゲージでほぼ標準軌となります。

C社+A社

この有名な電車の模型など、全国どこでも買えるように思えますが、実は地方ではそうでもありません。再生産されてもほとんど入荷しないこともありますし、かつて単品で発売されていた頃は、一部の車両しか入荷せず、フル編成をそろえるのに相当苦労された方もいらっしゃるようです。地元以外の電車となると、いかに新幹線といえども関心は薄れるのでしょうね。


●比較した模型について


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