サザンカの森

 

12月6日、久しぶりに相模原公園を歩いた。寒くなった為か、子供達の声が少なくなっていた。

体育館脇の駐車場に車を停める。しかも一番奥側に置いた。車を降りると、道路に面した公園側の木々に目が止まった。明るい空気を感じた。左に赤いモミジがある所為かと思ったが違う。その隣の黄色と紅色が混在するスペード型の葉から感じたものだった。    -1-

初春

それはナンキンハゼだった。木々に興味が無かった時は見過ごしていた。 ハゼのように赤一色ではなく、どちらかと言うと色付きは楓に似ている。この木が欲しくなり下に落ちている種を拾った。公園の木々を見るだけだが、あちらこちらで足が止まるので、一周に2時間は必要になる。名前の書いてない木もあり同定で更に時間が掛る。これが趣味になってから、待ち時間の退屈 が減った。   -2-

ナンキンハゼ

メタセコイアの並木は一回歩けば充分で、見るものがなく面白味がない。それよりも芝生広場寄りの雑木林の道が楽しい。小鳥も多く 、背景に紅葉したメタセコイアの橙色が明るさを増している。年配のご夫婦が、赤い実の木の下で 、名前を考えていた。知ったかぶりで話しかけたが、”ゴンズイ”のようだが葉の形が少し違った。『難しいですね』と言った。逆に”マンサク”の木を教えて頂いた。      -3-

夕暮

菖蒲

あとで良く見ると羽状複葉で”ゴンズイ”に間違いはなかった。見本庭園、水無月園を通ると赤と白のサザンカが咲いていた。珍しい木ではないが、冬を代表する花 だ。更に進むと、黄色くなった大きなイヌシデの前を通る。これは車で外周道路を走る度に惹き付けられる。原因は後ろのメタセコイアの紅葉 が、シデの幹と黄葉を浮かび上がらせていた。  次の頁

夏花

晩秋