御岳山・大岳山のハイキング?

                         高尾・陣馬山へ

                      三頭山へ

 

御岳山駅広場

 

 

ケーブル駅までの坂道

 

青空号とセレモニー

12月11日気になる山に出かけた。その山は圏央道青梅ICの近くを下っている時、正面に見えた。猪鼻山と呼ばれる金時山を反対にしたような形だった。陣馬山に登った時にそれを北側 で見つけた。

早速、地図とTさんに確認すると『御岳山』だと分かった。Tさんの『次はあれに行きましょう。ケーブルもあります。』で今回の山行きになった。計画では、御岳 山〜大岳山〜日の出山と歩き甲斐のあるルートだった。そして、Tさんが、”5時半出発?”と提案したが6時に変更した。

さて、当日10分前から待ち合わせの場所に出ていたが、定刻を過ぎても彼は来ない。携帯電話を入れても繋がらない。6時10分過ぎ彼から電話があった。『寝坊しました。すみません。』

1時間後の出発となった。バイパスルートがあるので、遅れは余り気にならなかったが、身体が冷えていた。今日は山以外に、下山時に澤乃井のお酒と吉川栄治記念館を見る楽しみもあった。 この付近は10数年前に仕事で何度か来たが、その頃はそんな時間とこころのゆとりがなかった。

 

遠く筑波山と針葉樹のグー・チョキ・パー

 

奥の院とわらぶき屋根

ケーブルの滝本駅付近に車を置いて、日の出山側へ下りてバスで戻る予定だったので途中でバスの時刻を確認した。1時間に2本ぐらいありそうだった。鳥居を潜り急な坂を車は進むが、こ こは登る人が多い。しかも皆走っていた。これには驚いた。しかし、後で山岳レース参加者が600人来ていると聞いた。8時40分、駐車場から駅に向った。

舗装した路面は凍結している部分があり滑った。駅舎の下に到着すると新しく塗った赤い鉄橋が目立った。切符を買うのに『御岳山行き』と『大展望台行き』があり、Tさんは躊躇無く手前の『御岳山行き』を購入した。歩きたくないので『その先まで買うのでは?』と聞くと、『その先はリフトで要らない筈。必要なら買いましょう』と明快だった。

旧本殿

 

大けや木と宝物殿

 

ゴールと本殿

駅の待合室には可愛いレンゲショウマの写真が飾ってあった。この山で見られる花で、見所の一つらしかった。花の時期に女房と来たいと思った。20分間隔のダイヤだったが調度出発した後だった。ランナーが暖を取り小さな待合所は混みあっていた。外に出ると、山岳マラソンのセレモニーが開かれていたが、聞いている人は少ない。

9時に出発したケーブルの中は、閑散としていた。ここの高度差は420m、最大傾斜角度25度と案内された。青空号は一気に831mまで運んでくれる。 駅を降りて広場に立つと筑波山、正面に青梅、日の出山の稜線を下ったその先に新宿副都心がはっきりと見えた。ベンチの下から病んだ野良猫がニャンニャンとエサをねだってきた。

 

日の出山分岐と天狗の腰掛杉

 

奥の院登りと大岩

広場から細い道を進むと、目の前に急峻な山が見え、その上に御岳神社が見えた。ビジターセンターで作成されたガイドを見ながら進む。わらぶき屋根が点在し、残雪と障子の白が鮮やかで昔の面影を見ることが出来る。しかし、急な坂で息があがる。その先に神代ケヤキが見える。神社は直ぐだった。ここの山門を潜って、”あれ”と思った。

仁王象でも、高尾で見た四天王でもなかった。山門はなんの為にあるのだろうか?邪悪なものをこの先に入れない。神聖な域を保つのが目的ではなかったのかと疑問が湧いた。そして、相模大山に山門がなかった事を思い出した。9時半、山の安全を願ってお賽銭を奮発する。境内に竜之助の木と書かれていたが、誰なのか知らなかった。

 

鎖の道と奥の院

 

大岳山と高岩山

後で大昔に見た映画『大菩薩峠』の主人公である事と、かれがこの境内で奉納試合を行った事などは後で分かった。旧本殿が歴史を感じさせた。頂上を少し下り、日の出山の分岐まで進む。ここで急峻な奥の院と、その尾根と高岩山の尾根の先に大岳山が見えた。

9時45分、奥の院の分岐手前になる『天狗の腰掛杉』を見上げる。杉木立の中、急な登りを進む。10時、左に大きな岩が見える。もう直ぐ頂上だと思った。雑木林になり左の大岩より高いところまで進むと。鎖があった。滑り易く危険な九十九折の登りに変わった。

 

奥の院分岐

 

ランナーと岩石園分岐

10時10分、奥の院に到着する。石段したのベンチから景色を楽しむ。右手先に高岩山が見える。先にいた人がその山の景観の良さを説明してくれた。行ってみたいと思った。石段を登り、大岳山に向った。ここは登らなくても行けたようだ。10時40分その合流点に到着。

山岳ランナーが既にここまでやってきていた。走って来る度に脇に避ける。『すみません』、『有難うございます』、『こんにちは』とランナーも様々である。ランナーがいないと猛ダッシュで距離を稼ぐ登山者達は可笑しかった。なんで僕らも走らなければならないのだろうか。

綾広の滝

 

洋館

 

鎖伝いと鳥居

11時、岩石園への分岐に到着。ここでやっと山岳コースと分かれた。12月4日の雪はまだ解けずに残っていた。圧雪され足を取られる。11時20分、鉄の橋があり、左に異様な新しい洋館が見えた。

大きな建物だったので車道が近くまで来ていると思った。一部で鎖を持って進む。11時25分、緑の鳥居の下に到着した。すると団体がリュックなしで登って来た。

 

大岳神社と登り道

 

頂上と展望

その中の一人のおばさんが私の後ろにピッタリと着いて来た。いつもなら道を譲るが、何となく雰囲気が嫌だった。明らかに登りを挑戦しているようだった。雪を注意しながら登る。負けてはなるまいと思った。僕の呼吸は荒いが、おばさん の息は乱れていない。

クソー、リュックさえなければと思った。段々と限界に近づいていた。11時40分、頂上が見えた。久しぶりに意地を貫いた。Tさんといつもの乾杯をして、食事を取るが気温が低く寒い。もうおにぎりは冷たくて美味しくない。早々に片付け た。

岩石園

 

分岐

 

雪道

12時半、下山する。”つわもの達の夢の跡”のようにランナー達が通り過ぎたルートは静かだった。13時5分に分岐到着。

この時点でもう日の出山は諦めていた。雪に足が取られ更に時間が遅くなった。13時20分、雪の橋をわたる。

 

休憩小屋と岩石園分岐

 

お浜の桂と園内

休憩所の分岐でどちらに進むか迷った。右のロックガーデン(岩石園)にむかった。ここで白装束の集団とすれ違った。すわ、あのバナウエーブ集団かと思ったが、綾広の滝で修行をしていた人たちのようだった。

綾広の滝は冬枯れで水が少なく、滝という迫力には欠けたが脇にある『お浜の桂』は見事だった。樹齢300年、高さ38mは堂々とした巨木だった。残念ながら葉は落ちて香りを楽しむ事ができなかったが、この木に出会えて嬉しかった。

天狗岩

 

高岩山への分岐と天狗岩

 

天狗岩

ロックガーデンは紅葉の時期に訪れたら楽しめるだろう。それにしてもと、大きな石を削って歩き易くした昔の人たちの苦労をしのんだ。しかし、途中にあった休憩所の案内板で昭和に造られた事や、奥入瀬渓谷と比較するなどで 少し興醒めしてしまった。

13時55分、落ち葉の間を縫うような流れは、音を立てる程の勢いに変わり、そこから登り道になった。14時、天狗岩に到着する。大岳山の無理が足にきて、七代の滝に下りようとした時にTさんが滑った。これで 二人で下るのを諦めた。リュックを置いて、自分だけ下りてみた。

 

長尾平から見た奥の院と大岳山

御岳神社下のお店

鉄の階段が何個もあり、登り返しを考えると嫌になった。それでも折角来たのだからと下った。その滝は静かな滝だった。天狗の岩も登れるようになっていて、鎖伝いで登る。杉の根が複雑に絡み合って広がる。

Tさんの入れてくれたコーヒーを飲んで、一気に奥の院分岐まで登りきった。ここから先は下りだけだった。長尾平についたのは14時45分、日暮れまではまだまだ時間があったが、 早くお酒を飲みたかったのでケーブルで降りる事にした。

七代(ななよ)の滝

前日釣りに行く車中、海友達のMさんに御岳山に登る話をすると、行った事があるらしく『あの山、ハイキングね』と言われてしまった。しかし、奥の院と雪の大岳山まで行くとハイキングではなかった。次回はレンゲショウマの咲く頃か紅葉の時期にこの山に訪れたい。

 

さて、お酒の話しですが、澤乃井の場所が結局分かりませんでした。そこでグルメのTさん行きつけの酒蔵に直行です。五日駅の近くにある「喜正」です。ここで綺麗な女性の方に利き酒を進められると 、買わない訳にはいきません。いやいや味も辛口を主体にしたものでお進めです。購入したのは大吟醸と、発酵中なので口に刺激が残るニゴリ酒(名称→おり酒)です。大吟醸は二年連続金賞を受賞したお酒です。正月が楽しみです。

<時間>

〜(分)〜〜(分)〜〜(分)〜〜(分)〜 〜(分)〜〜(分)〜〜(分)〜〜(分)〜〜(分)〜

合計 時間分

 

<標高>

(m)〜(m)〜(m)〜(m)〜(m)   

合計標高差 約m 距離km

<場所>  

 

 

<費用>

おり酒 1837円

大吟醸 3056円

ケーブル 570円*往復

駐車料  900円