天王寺尾根 天王寺尾根終り
<コース>
私が丹沢に登るコースは二つ、一番多く使うのが宮ヶ瀬ダムからヤビツに抜ける途中にある塩水橋から登るコース。そして戸沢から登り 、塔が岳を越えて登るコースである。いずれも車移動が前提になるが、バスを利用するならば大倉から登るのが一番良い。戸沢からの登りに比べ片道約40分程時間を多くとる必要がある。
体力が心配な場合は塩水橋から登り、同じ場所に下りるルートが一番だと思う。このルートは余り人が歩かないので道が整備されていない。階段も至るところが 壊れている。天王寺尾根に出てホットすると、最狭部から先が結構ハードで思ったより時間が掛かる。尾根は見晴らしがいいので、安全な場所で一休みしてから頂きを目指し て頂きたい。
天王寺尾根最狭部
日本100名山に選ばれているこの山の魅力について、自分は分かっていない。丹沢山塊で一番高い山でもなければ、遠くから見て、直ぐにあれが丹沢山と言える程の 特徴だった山でもない。蛭が岳への足がかりの山としての認識しかない。それは、私の登った回数が少なく、この山の四季を見ていないからだと思える。登るのは冬が多く、夏は1回だけ春は20年前に1回と 、他の山に比べると圧倒的に少ない。
しかし、歩いていて好きな場所はと聞かれると、先ず『早戸川乗越』、次ぎに『竜が馬場』となる。『箒杉沢』も富士山が良く見える場所で、これも捨て難い。
早戸川乗越は蛭が岳に向かう際に通り、腕の筋肉を思わせる力強い尾根の線と笹、そしてその間に出来た道に何だか魅かれるものがある。木々に邪魔されない稜線上の見晴らしは最高である。
早戸川乗越
塔が岳から縦走する際に通る竜が馬場は、息子の名前と似ていた。計画を立てているときに地図で発見し、どんな容姿か気になったいた。竜のような雲が発生し、早戸川乗越と同じく笹が生え 、見晴らしの良い場所だった。竜が馬場
また、丹沢山から丹沢三峰と呼ばれる山を縦走し宮ヶ瀬湖に出るルートもあります。次ページで見る事ができます。
<豆知識>
三角測量の為の基本になる三角点がこの丹沢山頂にある。残り2点が、麻布原点(日本経緯度原点)と千葉県鹿野山山頂になる。三角点とは一等から四等まであり全国には6万の基点が存在する。
深田久弥氏の『日本百名山』に丹沢が選ばれているが、1つの山としてではなく、塊として取り上げられている。(岳人『山の物知りノートより』)