八ヶ岳

極寒

2001年1月4,5日
 

 

 

 

 



 

 

明日冬山に登る。初めての3000m級である。潤沢に入るリュックではない、何を切り捨てるか。生命を守る為の最少限の道具を選んで リュックに入れた。

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朝6時に自宅を出発し八王子で「あずさ51号」に乗ったのは8時1分だった。茅野駅で25分位 バスを待っている間に、駅前のビル内に酒屋があったので小さいウィスキーを一本購入した。

バスは時間通り運んでくれた。登る準備をするがスパッツが小さい。昼食は途中の山小屋で700円の月見うどんを食べた。15時半に赤岳鉱泉についた。まだ明るいので計画の行者小屋まで行こうかと思ったが虫の知らせで中止した。風が強くなっていた。

テントが思うように設営できない、段々と冷えてきた。設営が終った時は薄暗くなっていた。食事の準備に取りかかったらストーブがつかない。ライターもなかなか点火しない。 テルモスのお湯をストーブにかけて何とか食事が出来た。

寝ようと思ってシュラフに入った。製品表示は 氷点下20度迄大丈夫となっているが寒い。シュラフカバーもしているがだめ。テントの中は真っ白になって、何かに触ると体温をすぐに奪われてしまう。ウィスキーを飲むと、最初の一杯目は温かくなったが次ぎは効かない。シュラフに触れるとその部分が段々と冷たくなる。出来るだけ空間を作るようにするが,支柱役の膝が冷たくなる。

それでも白金カイロのお陰で何とか眠る事が出来た。翌朝は吹雪いており何も見えない。雪で道が消えると危険と思い急いでテントを畳んで帰路についた。

帰りの電車の中で若者が空き缶を足元に置いてそのまま下車したり、おじさんが携帯電話で大きな声で話をしたり、狭い道に駐車し、対向車が通れなくて困っているのにその人を睨み返している人がいる。

残念ながら強い寒気団で頂上に立つ事は出来なかった。
自然の厳しさから下界に戻って感じる人々の自分勝手な甘いルールには少し腹立たしさを覚えた。

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