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セクシュアルハラスメント

 4.被害者への影響

被害を受けた人への影響として、次のようなことが考えられます。

@仕事(学業)への影響

 ・職場(学校)に行きたくなくなったり、やる気を失ったりし、欠勤(欠席)が増えることが
  あります。
 ・また、集中できなくなったり、ミスやトラブルが増えたりすることもあります。

A身体症状

 ・頭痛、集中困難、睡眠障害、無気力、胃腸炎、皮膚炎、体重の変動、婦人科系の障害、
  呼吸困難 などが起きることがあります。

B心理的反応

 ・加害者が信頼していた人であることも多く、また突然のことでもあるため、混乱したり
  当惑したりショックを受けたりします。
 ・最初は、自分がセクハラの被害に遭ったと気づかないこともありますし、自分が被害に
  遭ったとは思いたくない気持ちが働くこともあります。

 ・セクシュアルハラスメントだと気づいたあと、自分に責任があるかのように感じ、
  自分を責めることもあります。
  しかしこれは、被害者にそのように思わせてしまうような、社会的なさまざまな思い込みが
  存在するからです。

 ・「労働権」や「学習権」、「性的自己決定権」などが侵害された悔しさや怒り、悲しみ、苦痛、
  不快感、イライラなどの感情がわいてきます。

 ・まわりに話しても信じてもらえなかったり、かえって二次被害を受けたりすると、孤立感や
  裏切られ感などを感じます。

 ・恐怖、フラストレーション、不安感、無力感などを感じたり、抑うつ、パニックなどの状態になったり、
  悪夢を見ることもあります。
 ・また、精神的な打撃として残り、PTSD(心的外傷後ストレス障害)の症状が出ることもあります。

C人間関係への影響

 ・まわりに相談したとき、わかってもらえなかったり、理解はしてもらえても結果的に動いて
  もらえなかったりすることも多いようです。
  そのため、「友だちだと思っていたのに」「信頼していたのに」というように、不信感や怒りが
  わいてくることがあります。
  その結果、まわりの人との人間関係が気まずいものになったり、切れてしまうことになったり
  することがあります。

          

  ただ、まわりの人も、同じような権力関係の中にいるために、動きたくても動けない状況に
   いることが多いのかもしれません。
   ですから、被害者の味方をした人が、責められたり罰せられたりすることがないようなシステムをつくり、
   被害を受けた人が孤立することのない状況をつくる必要があるのだと思います。


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