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認 知 症
認知症とは?
あなたの家族が、「認知症」だと診断されたとしましょう。
その原因はアルツハイマー病かもしれませんし、
多発性脳梗塞かもしれません。
他の病気の可能性もあります。
とにかく、その人は、
ものを考えたり記憶したりすることができにくくなっています。
性格も変わってきたかもしれません。
ゆううつだったり、怒りっぽくなったり、
引っ込み思案になったりということもあります。
身近な人が認知症になったり、その疑いがあるとき、
どうしたらいいのでしょう。
現状をよくチェックすること、
どんな助けがその人に必要なのかを知ること、
そしてどう介護していくかなどを考える必要があります。
病気の原因とその経過を知ることは大切です。
病気についての正しい知識を持っているということは、
不安や恐れを追い払うのに役立ちますし、
どう介護するかという計画を立てるのに役に立ちます。
まず、認知症の人の看護についてよく理解があり、
充分に時間を割いて相談にのってくれる専門家をさがしましょう。
たとえ認知症そのものの進行を食いとめることができないにしても、
本人や家族がよりよい生活をするためにできることは
たくさんあります。
医師や専門家とよく話し合い、これからのことを決めていきます。
困難を乗りきる鍵は、正しい情報と自分なりのくふうにあります。
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認知症の人は、物を記憶することが難しくなります。
ちょっとした物忘れというのは、年をとると出てくるものですが、
日常生活に困るようなものではありません。
そのふたつの違いとしてよく言われるのは、
今朝、何を食べたかを思い出せないのは、自然な老化ですが、
認知症になると、食べたかどうかを憶えていないというものです。
また、今に近いことほど忘れ、
昔のことははっきり憶えているという特徴があります。
認知症の人は記憶をすることが難しいため、
いろいろなことが起きてきます。
ちょっと前に何が起きたかもわからないのですから、
今、何が起きているかも理解できません。
また、人から何か言われたとき、
それを憶えていなければ、正確な反応はできません。
人に何かを伝えようとするときに、言いたい言葉が見つからず、
発音の似ている言葉を言ったり、
関係のある言葉で説明をしたりすることもあります。
「話したくない」と言って、
言いたい言葉が出てこないことを隠すこともあります。
また、そのときに、悪態をつくこともありますが、
そういうときは、その言葉しか思い浮かんでいないのです。
コミュニケーションのトラブルとして、
認知症の人が自分の意思を人に伝えられなくなることの他に、
人から何と言われたのか理解できないということがあります。
言葉の意味を理解できなければ、行動には移せません。
認知症の人は、しばしば、むちゃくちゃなことを言ったり、
態度が急変したりします。
思考能力の限界に達したときに、過剰な反応を表すのです。
記憶能力がおとろえ、何をすべきか忘れ、
どうやってするのかもわからなくなった人にとって、
今まで簡単にできていたことも、
途方にくれるようなことに感じるのです。
慣れない場所に連れて行かれたとき、
いくつかのことを同時に考えなければならないとき、
できなくなっていることをしてみようとしているとき、
急かされたとき、
自分ができないということを人に知られたくないとき、
何を言われたかが理解できないときなどに
このようなことが起こります。
時間の経過の観念を失うことも多いものです。
それは、その人をひどく不安にさせます。
ほんのちょっと一人にされただけなのに、
置き去りにされたとか、捨てられたと感じます。
認知症の場合、手や指を用いる、
ごく日常的な動作の上にも影響が表れます。
何をしたいのかわかっていて、
指や手が弱っているわけではなくても、
動作に移すというメッセージが
脳を通して伝わらなくなっているのです。
時には、同じようなことなのにちょっとの違いで、
一方はできるのに他方はできないということも起こります。
また、同じことでも、できるときとできないときがあり、
できる日があったりできない日があったりします。
ちょっとした健康上の変化に影響を受けやすいのです。
このように、認知症の人は、記憶する能力、理解する能力、
判断する能力など、いろいろな能力が損なわれます。
しかし、感情が損なわれるわけではありません。
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いろいろなことが、毎日毎日起きてきます。
介護者にとっては、
この大変な状況が永遠に続くかのように感じられ、
とてもつらい気持ちになります。
しかし、それだからこそ、覚えておいてほしい大切なことは、
認知症の人は自分自身の行動をコントロールできないということです。
これは脳が傷つけられたために起こるもので、
その人自身には、どうすることもできないことなのです。
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