わんだふるはうす、マダム・トキに行く
PART 2

かつて、KANEKO ISAOのタイアップ広告やカタログ撮影、展示会の会場として使われ、また、ドラマ「妹よ」「王様のレストラン」「おいしい関係」「愛し君へ」の撮影でも使われた、代官山・旧山手通り沿いのフレンチレストラン「マダムトキ」。西郷山公園の梅が満開になった2006年2月25日、ワンダフルハウスはランチを堪能してきました(^Q^)メニューの数々を順番に紹介いたします。

予約した時刻の20分前に到着したところ、門の前でウェディングの記念撮影をしていましたマダム・トキのランチは通常は12:00〜14:00(ラストオーダー)。この日は土曜日で、1階のメインダイニングでレストランウェディングがあったために、一般客のランチは12:30から、2階の一室(左の写真で塔の下にある部屋。あの窓の席にワンダフルハウスは着席しました)だけで行われました。建築中の右隣りの謎の建物、だいぶ出来上がってきましたね。マダム・トキのレストランウェディングについては、こちらでどうぞ。
ワンダフルハウスは西郷山公園に向かいました。白梅と紅梅が満開です! 万葉の昔から人々に愛され、歌にも多く詠まれてきた梅の花。馥郁たる芳香に包まれて、春の訪れを感じました。 公園内ではアイドルの撮影も。
12時半になりました。門の前で待っていてくれたギャルソンに部屋まで案内していただきます。 「パティスリー マダム・トキ(ラ・コロンバ)」の左横に、メイン・エントランスとは別のエントランスがあります。本日はウェディング・パーティーで1階が通れないので、こちらから入りました。
階段を上って通路を歩いている時、ワンダフルハウスは2000年6月20日に行なわれたKANEKO ISAO&WONDERFUL WORLD&MEN’S KANEKO ISAOの秋物展示会を思い出しました。あの日は、全てのドアが開け放たれ、部屋には金子さんの服が一杯飾られていました。この日、左右の部屋は披露宴の控え室でした。それでは、あの扉を開けて、螺旋階段のある個室をご案内いたします。
ワンダフルハウスは、螺旋階段横の旧山手通りを見下ろす特等席に座らせていただきました。グリーンカフェ、西郷山公園、中目黒の街並も一望できます。今回同行していただいたのは、PART1でも登場してくださった港区内のドコモショップ勤務の友人 飲み物は2人共オレンジジュースを注文。少し果実感のある濃いお味で美味しかったです。
こちらは、お隣りの席。 おや? どこかで見たことがあるような景色です。
フィガロジャポン1995年5月20日号に掲載されたKANEKO ISAOの広告「MISS DAISY’S TEA TIME」は、ここで撮影されたのでした。 11年前、ユリさんとフランクが座っていた場所には、食前酒やワインを乗せた台が置いてありました。
あれから11年経過しました。絨毯が赤無地のものからピンクの花柄に変わっていました。
ランチメニュー
12:00〜14:00(ラストオーダー14:00)
7400円 5300円 3200円(平日のみ)
前菜 Hors-d'oeuvre 前菜 Hors-d'oeuvre 前菜またはスープ Hors-d'oeuvre ou Soupe
前菜 Hors-d'oeuvre スープ Soupe
前菜 Hors-d'oeuvre
魚料理 Poisson 魚料理 Poisson 魚料理または肉料理 Plat du Jour
肉料理 Viande 肉料理 Viande
お好みのデザート Gateau a votre choix
コーヒーまたは紅茶 Cafe ou The
※料金に10%のサービス料が加算されます。
※その日の食材により、価格が変動する事があります。
5300円のコース
「Soupe de Veloute a l'oignon 滑らかなオニオンのスープ」本日は土曜日のため、3200円の平日ランチはありません。また、1階で披露宴がある都合上、基本的に5300円のコースのみ。7400円のコースは、予約時に注文すれば用意してもらえます。なお、メニューは週替りで変わります。今回もメニューをいただきました。マダム・トキの皆様ありがとうございました。
PART1でおなじみの、CALPIS「特撰バター」の有塩と食塩不使用を混ぜてホイップしてバニラエッセンスなどを加えたマダム・トキ御自慢のオリジナルバターが登場しました\(^Q^)/ カルピス社の「特撰バター」は1963(昭和38)年に業務用として発売されました。国産バターの中ではフランスのバターの味に一番近いため、発売当初はフランス料理店のシェフたちが買っていました。シェフたちは秘伝の味としてカルピスバターのことを口外しなかったので、このバターは、ごく少量しか生産されず、大半がレストラン・ホテル・菓子店が買っていました。そのため、一般用としては、入手困難で、“幻のバター”と言われ続けてきました。そのうち、一般消費者にも固定客が生まれ、高いけど美味しいという噂が口コミで広がり、ファンが増加してきたのです。
バケットと香草パン。パンに入っている香草はセルフィーユとシブレットとパセリだそうです。 セルフィーユ(cerfeuil 仏)は、フランス料理には欠かせないハーブで、復活祭の前、春一番のものを旬として食べる習慣があるといわれています。今の時期が旬のハーブなのです。セリ科のハーブで、英語ではチャービル(chervil)と呼ばれています。 シブレット(ciboulette 仏)は、アサツキに似た細ネギで、英語ではチャイブ(chive)と呼ばれています。 信じられないほど柔らかくて、生クリームのようによくのびます。ドコモ嬢曰く「わたし、このバターがあれば、いくらでも食べられる(^Q^)」とパンをおかわりしていました。

Horsd'oeuvre

オードブルが運ばれてきましたフランス語で「Hors」は「外」、「oeuvre」は「作品」、つまり「番外料理」「献立外料理」の意味になります。アントレ(Entree 入口)ともいいます。オードブル(前菜)は、フルコースの最初のお皿になります。食欲をそそることが目的であるため、量が少なく、酸っぱいことが多いです。PART1でもおなじみのオードブル「自家製スモークサーモンとホワイトアスパラ」。詳しく説明すると、マダムトキ自家製タスマニアスモークサーモンとフランス産フレッシュホワイトアスパラガスのマリネ。てっぺんに乗ってるのはフランスのタンポポの葉っぱです。オーストラリア本土の南に位置する小島、タスマニア。公害や汚染のないタスマニアの海はアトランティックサーモンの生育に最適です。また、昔から鮭の王様と言われてきた、この鮭は、肉質、色ともに理想的な燻製の原料なのです。
今年もフランスのホワイトアスパラの季節が始まりました。フランスから空輸されたこのホワイトアスパラは、新鮮で繊細な味わいでした。フランス産のホワイトアスパラのシーズンは2月初旬から4月末まで。この時期を逃すと来年までお目にかかれません

Potage

ポタージュが運ばれてきました。フランス語でPotageは、鍋で煮込んだ肉や野菜の事。スープの総称です。「Soupe de Veloute a l'oignon 滑らかなオニオンのスープ」。マダム・トキのオニオンスープは、ポタージュのような色合いをした、珍しいものでした。たまねぎをブイヨンで煮てピュレにし、白いフォン(だし汁)に白いルー(小麦粉をバターで炒めたもの)で濃度をつけ、玉ねぎのピュレを加え、生クリームと牛乳で仕上げたものだと思います。とろけるような玉ねぎの旨みを堪能させていただきました(^Q^)

Poisson

ポワソンが運ばれてきました。フランス料理のフルコースで、通常スープの後に登場する魚料理のことを意味するフランス語がポワソン(poisson)です。本日のポワソンは、「甘鯛の蒸し煮」。甘鯛はスズキ目アマダイ科で、鯛はスズキ目タイ科。種類が少し異なりますが、水分が多く上品な白身の魚として、鯛同様、とても愛されてきた魚です。甘鯛の名は「身が甘い鯛」から付いたとも言われています。甘鯛には、白甘鯛、赤甘鯛、黄甘鯛があり、形は似ていますが、色と味が微妙に異なります。最も美味しいとされているのが、マダム・トキでも使われていた白甘鯛。「しらかわ」の名でも呼ばれています。一方、赤甘鯛は関西では「ぐじ」の名で知られ、京料理には欠かせない食材です。若狭ぐじは特に有名。黄甘鯛は、白と赤に比べるとやや味が劣るので、干物にして食されるのが一般的です。マダム・トキで使われていたのは、長崎・五島産の白アマダイ。市場でも数少ない貴重な高級魚として扱われています。繊細な身質と、細かい脂がバランス良く、香りもとっても上品。付け合わせの白子とカブと共に美味しくいただきました(^Q^)

Viande

ワンダフルハウスは、ドリンクをジンジャーエールにチェンジ。後ろに見えるのは「オロフレ山渓水」。ビートたけしさんの番組「奇跡体験! アンビリバボー」で”世界一美味しい水”と評価された天然水です。登別温泉と洞爺湖温泉のほぼ中間にあるオロフレ山(標高1230m)。ここの広大な地域は、人の手によって開発されず、夏まで残る山頂の雪がじっくりと解け、長い年月をかけて太平洋沿岸の登別市富浦町に湧き出す、この天然水がオロフレ山渓水です。そして、ついに、フランス料理で最も大切な料理・ヴィアンドゥ(viande)肉料理の登場です。
こちらは、ワンダフルハウスが選んだ「スペインのイベリコポークのガルム焼 Pore grille au garume」でございます。イベリコ豚はスペイン西部地方のみに生息するイベリア種というスペイン原産の黒豚です。栄養価の高いドングリを食べて丸々と太るイベリコ豚は、濃色の赤身肉と滑らかな脂が特徴。日本では2003年に輸入が解禁されて以降、広く扱われるようになりました。肉質は歯ごたえがあり、脂身が大変美味しかったです(^Q^) イベリコ豚の味に深みを与えていたのがガルムです。イワシの塩辛であるアンチョビを長期に渡って保存すると、発酵が進んで魚の蛋白質が分解され、旨味のある液体ができます。この魚醤がガルムなのです。次に、ドコモ嬢が選んだ「本日の肉料理 Viande du jour」とは…
中目黒の街並みを見下ろす代官山の西郷山公園から、披露山庭園住宅と逗子マリーナ、江の島を見下ろす逗子の披露山公園へ移動しましょう。富士山も見えて絶景です。
動物園があります! 鳥がいました。
ホロホロチョウです! ホロホロ鳥とは、アフリカ原産のキジ科の食鳥。2000年以上前のローマ帝国(2000年以上前)で、既に食鳥の王様と呼ばれていました。ご覧のように黒地に白の水玉模様の羽毛をしています。見かけは飛べそうですが、ニワトリ並です。
「ホロホロ鳥のロースト クルミソース」
アフリカ南西部を原産とするキジ科のホロホロ鳥。古代ローマ帝国では、皇帝・貴族しか食す事ができなかった高貴な鳥で、現在はフランス料理の高級定番食材となっています。
コクがあるのにクセやクサミが無く、ソースとうまく絡みあえるのがフレンチの定番の理由。ワンダフルハウスとドコモ嬢は、イベリコ豚とホロホロ鳥の肉を1切れづつトレード。ホロホロ鳥の濃厚な旨みを味わわせていただきました(^Q^)

Dessert

マダム・トキ名物、デセール(デザート)のワゴンサービスです!\(^Q^)/ デセールをテーブル上に並べて、テーブルを埋め尽してもらえます(写真左)。乗せきれないものはワゴンで(写真右)。さすがに、マダムトキのギャルソン。ワンダフルハウスが写真を撮ろうとすると、頼んだわけでもないのにプリンのお皿をサッと手に持ってくださいました。客を楽しませようとする演出に満ちあふれています(^-^) テーブルとワゴンから、お好きなデセールを選んで、お皿に盛り付けてもらいます。お好きなものをお好きなだけ注文できますので、遠慮なくギャルソンに希望を伝えましょう。
レモンケーキ。 フルーツのタルト。
りんごのタルト。 上から時計回りに「オペラ・ロワイヤル」「フレジェ」「バナナのムース」。
「フレジェ」は、ワンダフルハウスがクリスマス・イヴにパティスリー・マダムトキで買った「フリュイ・ド・ノエル」(3465円)と同じです。フランス語でフリュイ=「フルーツ」。日本で言う「苺のショートケーキ」にあたります。フランスには、”苺のショートケーキ”というケーキはありません。フランスのショートケーキとも言えるのが「フレジェ Fraisier」。カスタードクリームとイタリアメレンゲで作ったバタークリームを合わせたクレーム・ムースリーヌで苺をサンドしたケーキ。苺がクリームのしつこさを和らげ、苺の風味を充分に引き出してくれるケーキです。 パティスリー・マダムトキで買った「Opera Royale」(3150円)。フランスの高級菓子店の定番「ガトー・オペラ(gateau opera)」に、マダムトキでは、ヴェルサイユ宮殿の中にある「オペラ・ロワイヤル」の名を冠しました。 ビスキュイ・ジョコンドという特別に焼いた生地に、チョコレートガナッシュやコーヒーシロップを何段にも塗り重ね、表面に金箔を添えたチョコレートケーキ。1890年代、ガトーオペラを初めて作ったダロワイヨ本店がパリのオペラ座近くにあり、金箔がオペラ座のドームの上にあるアポロンの掲げる黄金の琴のように輝いて見えることから、名付けられたといわれています。
コーヒーと紅茶が先にやってきました。おっ、ミラー仕上げの林檎形の容器がお洒落ですね。中身はパルスイートと角砂糖(白と黒2種)でした。
いよいよ選んだデセールが運ばれてきました\(^Q^)/
ドコモ嬢が選んだガトー。上から時計回りに、フレジェ、林檎のタルト、イタリアの蒸留酒グラッパを使ったヨーグルトのムースとプラムのセット、フルーツのタルト
ピスタチオのクリームが入ったフレジェが一番美味とのこと。ピスタチオナッツと苺の相性の良さにびっくりしたそうです。ピスタチオ種子は、”ピスタチオグリーン”と呼ばれる緑色が残り、味は他のナッツ類と異なる独特の風味があり、「ナッツの女王」とも呼ばれています。ナッツとして食べる他に、緑色を活かして、ペーストにして製菓材料に使用しています。
ワンダフルハウスが選んだガトー。上から時計回りに、プリン、レモンケーキ、抹茶のケーキ、バナナムース、オペラロワイヤル。
前回は白でしたが、今回の灰皿は黄色でした。ここでワンダフルハウスは、ギャルソンを呼んで「チェックしてください」と言って、お会計をお願いしました。フレンチレストランでの会計はテーブルで行います。
ワンダフルハウスは、「フルーツのコンポート」もいただきました。白ワインとシェリー酒、オレンジ、ブラッドオレンジ、グレープフルーツ、リンゴ、キウイ、苺、パイナップル、ブルーベリーが入っていました。
ワンダフルハウス一行は、たいへん満足しました\(^O^)/それでは、帰りましょう。 ドアから出て、「パティスリー・マダム・トキ」の前を通ります。
おっ、ケーキです!\(^Q^)/ ワンダフルハウス一行は、笑顔の超穏やかなメーテル・ド・テルに門まで送っていただきました。しかし、ケーキを買うために、また門の中へと逆戻りしましょう。

これと、これと、これと… 山型食パン「パン・ド・ミー」(263円)もください!(^O^)/
ワンダフルハウスが買った「パティスリー・マダム・トキ」のケーキたち。続きはこちらでどうぞ。
来週に続く
マダム・トキのホームページはこちら

百科事典「レストラン マダム・トキ

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