.


 ♪あいむ・じゃすとぅあ・ぷあ・ぼおい♪ 
        ♪らいら・らい!らいら・らい!……♪ 
サイモン&ガーファンクルの名曲「ボクサー」を聴きながら読みたいな、『忍法双頭の鷲』
忍法『馬鹿にされたい症候群・ぶ男心理コレクター篇』始めました。


  忍法帖シリーズ 山田風太郎の私設ファンコーナー16です。  .

んで、16回目の今回は、


         ***** 忍法双頭の鷲 *****         .


   ぶ男の心理描写が
   グサッと突き刺さるんです、   
   ボクのやさしい心に。 (^ ^;
         角川文庫 380円 322p 表紙:佐伯俊男 解説:中島河太郎

 .
 
 公儀隠密に新規抜擢のチャンス到来!正義感に燃える、根来忍者二人の青春の光と影……。
ってね、ちょっと地味っぽい感じがオレは気に入らんかったんよ。正統派公儀隠密忍法帖、『忍法
双頭の鷲』。
 なんせ、オレって中学2年の夏休みに、スケベな悪役忍者の美学、っつーのに目覚めちゃっ
たんだもん、『忍法
双頭の鷲』には相当がっかりしちゃったよん。スケベ忍法も出て来ないしさ。

 そして、月日は流れ、今回再読して、これはこれでなかなかいいんじゃないの、って再評価して
るボクなんです。権謀術数なハードボイルド政略陰謀に翻弄される、公儀隠密の描写がリアルで
切ないんです。
 忍法を使うのに、名前も出してもらえない敵役の伊賀忍者たちが、いじらしいんです。
 サイモン&ガーファンクルの名曲「ボクサー」を聴きながら読みたいな、とふと思ってしまいました。
♪Lie La Lie!Lie La Lie!Lie La Lie La Lie La Lie!La La La La Lie!♪
……嘘で!嘘で!……嘘で!嘘で!……嘘で!嘘で!……嘘で!嘘で!……

 そして、例によって、ぶ男の心理描写がグサッと突き刺さるんです、ボクのやさしい心に。
(いいじゃないのさ、ぶ男にだってやさしい心があったって。……この意味がわかんない、っつー
よい子のみなさんは、
『野ざらし忍法帖』第2話『忍者枯葉塔九郎』を読みなさいね)
 ぶ男コンプレックスにすっかり共鳴しちゃってるボクは、なんだか『ぶ男心理コレクター』みたい
な気分ですよ、あんましうれしくないけどネ。
 名付けて、
忍法『馬鹿にされたい症候群・ぶ男心理コレクター篇』っつーことに、でっちあげちゃ
いました。こうして、
ボク”トホホの遁兵衛”は、更にバージョンアップしたのであった、むはははは。
つ づ く。

 えー、今回、ぶ男をあざやかに憎ったらしく演じますのは、穴馬谷
天剣(あなまだに てんけん)武州
古利根藩の馬廻り役、二百七十石の侍。若い藩士に尊敬される謹厳実直な剣豪。四十代、独身。
 これもひとつの、『憎ったらしい悪役の美学』ですよ、アアタ、読みなさい。

 ここで、
ボクの忍法ローリング・スクラッチ・ホールド又の名を
忍法いつもの丸写しシリーズその31だよん。 (^ ^;

 だれも知らないことだが、以前に彼を大いに悩まし、さすがに最近はあきらめたせいか、とん
となくなっていた妄想が、具体的な形態をとって天剣を襲いはじめた。
 長谷見平馬の妻、いかにもりりしげなあの姿態、あれをおれがひきずり寄せる、抵抗する、し
かしおれが一言ささやくと、そのからだから力がぬけ、なよなよとしておれの足もとに横たわる。
 原武兵衛の女房、まっ白な肉がムチムチとして、きものの胸もはち切れそうじゃが、よくもあ
のような豊艶な女を残して、武兵衛は平気で死ぬ気になったものだ。あれを抱くと、涙ならなに
やらで、おれのからだまで濡れつくしてしまいそうな気がする。……
 柏木軍蔵の妻、あれはほんのこのあいだ嫁にいった女ではないか。嫁にゆくのがふしぎなよう
な哀艶な女であったが、嫁にいってまもなく夫に死なれたあの女が、ほかの男すなわちおれの意
に従うとき、果たしてどういう反応を見せるものか。……
 酒井宗三郎の許嫁、これは絵のような美少女。多賀専之介の恋人、これはみるからにふくいく
として愛くるしい娘、いずれもたしかにまだ男を知らぬ清純の香がたちこめているが、あれがこ
のおれに犯されるときは、はてどんな姿になるものじゃろう。……
 泣き崩れる美しい女たち、しかも逃れるべくもない哀れな女たち。それを蹂躙するわれ穴馬谷
天剣。……そんな光景はむろんかつて経験したことがないだけに、妄想はいよいよ非現実的に怪
奇をきわめ、ふしぎなことに彼自身唯一最大のコンプレックスたる醜貌さえも、この妄想の中で
はかえって野獣のごとく雄々しく、魔王のごとく壮大なものに感じられた。
 ……が、さて、事実がそうなるにはどうするか? 若い五人の男たちだけが死ぬ羽目となり、
五人の美女たちが残り、生きているじぶんの手にはいり、金輪際逃げられないという結果にはど
う持ってゆくか?
 天剣は軍略をめぐらし出した。五人の若侍に約したごとく、堀田筑前襲撃の軍略ではなく、そ
れは右のごとき目的のための軍略であった。
                                       
(丸写しオシマイ)
 
ボクの忍法ローリング・スクラッチ・ホールド又の名を
忍法いつもの丸写しシリーズその31』でした。(バカだねぇ)

    
五代将軍徳川綱吉
     
若年寄堀田筑前守正俊
        伊賀組解任、根来組登用
          復讐暗躍、伊賀十忍
            正義、熱血、試練、友情
              おれとあいつの、根来忍法「二人二脚」
                公儀隠密、東奔西走
                  公正中立、正義の探索
                    報告書の拡大解釈、針小棒大、歪曲捏造?
                      白が黒に、善が悪に塗り替えられる?
                        落ち度がないのに無理矢理こじつけ、牽強付会?
                          藩のお取りつぶしの口実探し?
                            忠義忠臣がなにゆえ蟄居閉門、罷免流罪?
                              善政藩主がどうして
減封削封、改易没収?
                                犬将軍、生類憐れみの令、恐怖政治?
                                 
根来忍法「二人二脚」、青春の光と影
                                   
サイモン&ガーファンクル「ボクサー」
                                      あいむ・じゃすとぅあ・ぷあ・ぼおい
                                        らいら・らい!らいら・らい!……
                                          嘘で!嘘で!……
                                           
『忍法双頭の鷲』
                                             
***
    
                                            ( 注:は手裏剣のつもり (^ ^; )

(これがいわゆる、”少年摩羅人アルク・コーガン”の
 『失笑・スピロヘータネッチョリ目線:流し目波状攻撃』part48
 っつーこと? あ、ごくろうさんpart48)

 青春の光と影、『忍法双頭の鷲』を読みたまえ、小林少年君、むはははは。

◆オレのオモシロ度(初読)=★ (★5つが最高。)
◇ボクのオモシロ度(再読)=☆☆☆
                        2004.01.25.(また読者が減っちゃったかな)

 
 



 
 ***** ボク「忍法双頭の鷲」データ ***** 

 えー、これはボクの個人的趣味です。
忍法名とか脇役陣とか時代とかをExcelで並べ替えして遊ぼっかな、っつーつもり。
 今回は登場人物が多いですよ。五代将軍徳川綱吉って人は、ずいぶん藩のお取りつぶしとか
罷免・流罪なんかをやった将軍なんだね、すっごい数だよ。ヒマな人だけ読んでネ。

忍法帖長編第25作目
初連載誌:小説宝石1969年1月〜8月号「妖の忍法帖」改題
                               (山田風太郎47歳:執筆時)
時代設定:延宝8年5月8日〜貞享元年9月(1680〜1684)

登場人物
根来忍者(根来お小人目付)
@根来 孤雲(ねごろ こうん)根来お小人目付首領。:忍法名不明(一条の鋼線で西瓜でも切るよ
      うに一振りで13人の首を切り落とす。)
A秦 漣四郎(はた れんしろう):忍法二人二脚(ににんにきゃく)(二人背中合わせになり、二人二
      脚のようにピッタリ寄り添って自在に動き敵を倒す。)
     :忍法根来梯子(ねごろはしご)(相手の肩に両足を乗せ二人梯子となって敵を倒す。)
     :忍法泥象嵌(どろぞうがん)(変装する相手の人型を泥に取り、毛一筋まで同じに変身する)
B吹矢 城助(ふきや じょうすけ):忍法二人二脚(ににんにきゃく)(二人背中合わせになり、二人二
      脚のようにピッタリ寄り添って自在に動き敵を倒す。)
     :忍法根来梯子(ねごろはしご)(相手の肩に両足を乗せ二人梯子となって敵を倒す。)
     :忍法泥象嵌(どろぞうがん)(変装する相手の人型を泥に取り、毛一筋まで同じに変身する)
C五明 陣兵衛(ごみょう じんべえ)秦漣四郎と吹矢城助に根来流秘伝の忍法を伝授。
     :忍法火消し独楽(ひけしごま)(独楽を回し思いのままの方向へ一陣の風を吹かせ、蝋燭の
      火を吹き消す。)
     :忍法裏切腹(うらせっぷく)(腹の中から小刀を切り出して武器とする。)
D鵜殿 法印(うどの ほういん)秦漣四郎と吹矢城助に根来流秘伝の忍法を伝授。
     :忍法伝書虫(でんしょむし)(甲虫の羽に文字を書き、自分が死ぬと伝書鳩のように味方
      の元へ飛んでゆく。)
E寒河 十方斎(さむかわ じっぽうさい)秦漣四郎と吹矢城助に根来流秘伝の忍法を伝授。
     :忍法伝書虫(でんしょむし)(甲虫の羽に文字を書き、自分が死ぬと伝書鳩のように味方
      の元へ飛んでゆく。)
F根来 京馬(ねごろ きょうま)首領根来孤雲の息子。お螢の兄。:忍法名使用せず&不明
根来くノ一
@お螢(おけい)根来お小人目付首領根来孤雲の娘。:忍法名使用せず&不明
伊賀忍者
@伊賀忍者1。姓名不明。(いがにんじゃ1):忍法名不明(くの字型の小刀をブーメランのように操
      って敵を倒す。)
A伊賀忍者2。姓名不明。(いがにんじゃ2):忍法雛飼い(ひなかい)(性交した女を粘液の糸で操
      る。女は男であれば抱かずにいられぬほど肉感的な女に変身する)
B阿坂 行太夫(あさか こうだゆう)伊賀忍者3。1年前に8万石信州筑摩藩に雇われた。
     :忍法肉鉋(にくかんな)(鉋のように皮膚を削ると無毛症になり、肌がつるつるになる。また
      鉋の刃を足指にはさみ手裏剣のような武器とする。)
C伊賀忍者4。姓名不明。(いがにんじゃ4):忍法名使用せず&不明
D伊賀忍者5。姓名不明。(いがにんじゃ5):忍法名不明(誰にでも瓜二つに変身できる)
E伊賀忍者6。姓名不明。(いがにんじゃ6)鎖り鎌の達人。:忍法名使用せず&不明
F伊賀忍者7。姓名不明。(いがにんじゃ7)鎖り鎌の達人。:忍法名使用せず&不明
G伊賀忍者8。姓名不明。(いがにんじゃ8):忍法名使用せず&不明
H伊賀忍者9。姓名不明。(いがにんじゃ9):忍法名不明(かみきり虫に髪の毛をつないで遠くの味
      方に糸電話のように話を伝える。)
I伊賀忍者10。姓名不明。(いがにんじゃ10):忍法名使用せず&不明
脇役陣
@織田 信長(おだ のぶなが)戦国武将。天正10(1582)年6月2日本能寺の変で明智光秀に討た
      れる。享年49歳。
A豊臣 秀吉(とよとみ ひでよし)太閤秀吉。新義真言宗の大本山紀州根来寺を全山焼き討ちに
      した。
B徳川 家康(とくがわ いえやす)元和2(1616)年4月17日75歳で死去。
C徳川 家綱(とくがわ いえつな)四代将軍。子がいない。延宝8(1680)年5月8日午後6時病死。
D徳川 綱重(とくがわ つなしげ)四代将軍徳川家綱の次弟。甲府宰相。延宝6(1678)年病死。
E徳川 綱豊(とくがわ つなとよ)徳川綱重の子。
F徳川 綱吉(とくがわ つなよし)四代将軍徳川家綱の末弟。館林中納言。延宝8(1680)年5月
      五代将軍となる。天和元(1681)年当時35歳。
G松平 越後守 光長(まつだいら えちごのかみ みつなが)越後高田26万石藩主。
H小栗 美作(おぐり みまさか)越後高田26万石家臣。藩主松平越後守光長の妹婿。
I酒井 雅楽頭 忠清(さかい うたのかみ ただきよ)幕府大老。18年前から大老。下馬将軍と云
      われる。天和元(1681)年3月病死。
J堀田 筑前守 正俊(ほった ちくぜんのかみ まさとし)幕府若年寄。春日の局の孫。のち大老。
      貞享元(1684)年8月28日いとこの稲葉石見守正休に殿中で殺害される。51歳。
K有栖川宮 幸仁 親王(ありすがわのみや ゆきひと しんのう)京の皇族。
L稲葉 美濃守(いなば みののかみ)幕府若年寄。
M大久保 加賀守(おおくぼ かがのかみ)幕府若年寄。のち老中。
N土井 能登守(どい のとのかみ)幕府若年寄。
Oおまるの方(おまるのかた)四代将軍徳川家綱の愛妾。
P春日の局(かすがのつぼね)三代将軍徳川家光(幼名竹千代)の乳母。
Q水戸 黄門 光圀(みと こうもん みつくに)
R柳沢 弥太郎 吉保(やなぎさわ やたろう よしやす)徳川綱吉の小姓。のちの柳沢出羽守吉保。
S国定 忠治(くにさだ ちゅうじ)上州佐位郡国定村出身の無頼の渡世人。
      この時代より約160年後に登場。
21真田 伊賀守 信直(さなだ いがのかみ のぶなお)上州沼田真田藩3万石藩主。真田伊豆守
      信之の孫。奥方は酒井雅楽頭忠清の娘。天和元(1681)年11月22日
没収・改易・配流
      なる。
22武田 信玄(たけだ しんげん)戦国武将。
23真田 源五郎 昌幸(さなだ げんごろう まさゆき)真田源太左衛門信綱(武田二十四宿将の
      一人)の弟。
24真田 左衛門佐 幸村(さなだ さえもんのすけ ゆきむら)豊臣家の家臣。元和元(1615)年大
      阪夏の陣で戦死。
25真田 伊豆守 信之(さなだ いずのかみ のぶゆき)真田左衛門佐幸村の兄。徳川方。本多
      美濃守忠政の姉が妻。
26お民(おたみ)上州沼田真田藩月夜野村の百姓の娘。
27杉木 茂左衛門(すぎき もざえもん)上州沼田真田藩月夜野村の百姓の若者。「磔茂左衛門」
      として名を残す。
28安太(やすた)上州沼田真田藩月夜野村の百姓の若者。
29本多 出雲守 政利(ほんだ いずものかみ まさとし)播州明石藩6万石藩主。本多中務大輔政
      長の弟。天和元(1681)年当時27歳。天和2(1682)年2月22日
6万石を召し上げられる
30本多 平八郎 中務大輔 忠勝(ほんだ へいはちろう なかつかさたゆう ただかつ)東軍徳川
      家康陣の軍監。桑名藩10万石藩主。すでに死亡。
31本多 忠政(ほんだ ただまさ)本多平八郎忠勝の子。姫路藩15万石藩主。すでに死亡。
32本多 忠刻(ほんだ ただとき)本多忠政の子。家康の孫娘千姫の再婚相手。すでに死亡。
33千姫(せんひめ)徳川秀忠の娘。徳川家康の孫娘。豊臣秀頼の妻。すでに死亡。
34本多 中務大輔 政長(ほんだ なかつかさたゆう まさなが)姫路藩15万石藩主。2年前死亡。
35本多 小次郎(ほんだ こじろう)本多中務大輔政長の子。天和元(1681)年当時5歳。
36本多 貫兵衛(ほんだ かんべえ)播州明石藩6万石の家老。
37甚三郎(じんざぶろう)本多貫兵衛の若い家来。
38松平 筑摩守 綱康(まつだいら ちくまのかみ つなやす)信州筑摩藩8万石藩主。甲府宰相
      徳川綱豊の弟。天和2(1682)年当時23歳。天和2(1682)年6月
2万石に減封される
39芦谷 源之助(あしや げんのすけ)信州筑摩藩8万石の藩士。
40佐智(さち)信州筑摩藩8万石の藩士の娘。
41相馬 大左衛門(そうま だいざえもん)信州筑摩藩8万石の国家老。
42お鉦(おかね)松平筑摩守綱康の愛妾。
43お響(おきょう)松平筑摩守綱康の愛妾。
44前田 将監(まえだ しょうげん)越中魚津藩3万3千石藩主。天和2(1682)年10月
改易される。
45百代の方(ももよのかた)越中魚津藩3万3千石藩主前田将監のお国御前。
46乙国 天内(おとくに てんない)越中魚津藩3万3千石の側用人。薬草園奉行。
47上杉 謙信(うえすぎ けんしん)戦国武将。魚津で「もののふの鎧の袖をかたしきて枕にちかき
      初雁の声」と詠んで、のち初雁寺と呼ばれる。
48前田 利家(まえだ としいえ)戦国武将。加賀百万石藩主。
49石田 治部少輔 三成(いしだ じぶしょうゆう みつなり)豊臣方の戦国武将。
50天草 周防守(あまくさ すおうのかみ)九州天草不知火藩7万7千石藩主。天和3(1683)年当時
      39歳。天和3(1683)年8月
没収される。
51有賀 茶右衛門(ありが さえもん)九州天草不知火藩7万7千石の老臣。江戸屋敷御用人。
52海老沢 六兵衛(えびさわ ろくべえ)九州天草不知火藩7万7千石の老臣。国家老次席。
53加藤 学監(かとう がくかん)九州天草不知火藩にある藩校「水天塾」の教師(学監)。
54洞玄(どうげん)九州天草不知火藩のお城坊主。
55鈴菜(すずな)九州天草不知火藩7万7千石藩主天草周防守の側妾。
56刈萱(かるかや)九州天草不知火藩7万7千石藩主天草周防守の側妾。
57永井 信濃守(ながい しなののかみ)丹後宮津藩7万3千石藩主。延宝8(1680)年6月
没収され
      る。
58内藤 和泉守(ないとう いずみのかみ)鳥羽藩3万5千石藩主。延宝8(1680)年6月
収公される。
59加賀爪 土佐守(かがつめ とさのかみ)遠州掛川藩1万3千石藩主。天和元(1681)年2月
改易
      される。
60島田 忠政(しまだ ただまさ)江戸町奉行。天和元(1681)年3月
職を奪われ閉門を命ぜられる。
61渡辺 綱貞(わたなべ つなさだ)大目付。天和元(1681)年6月
八丈島へ流される
62酒井 日向守(さかい ひゅうがのかみ)駿河2万石藩主。天和元(1681)年11月
改易される。
63板倉 重種(いたくら しげたね)西丸老中。天和元(1681)年11月
罷免される。
64松平 大和守(まつだいら やまとのかみ)天和2(1682)年2月、15万石のうち8万石を
削封される。
65松平 上野介(まつだいら こうずけのすけ)天和2(1682)年2月、3万石のうち1万5千石を
削封
      れる。
66本多 越前守(ほんだ えちぜんのかみ)天和2(1682)年2月横須賀を
改易される。
67桑山 美作守(くわやま みまさかのかみ)天和2(1682)年5月大和布施藩の封を
没収される。
68真壁 上野守(まかべ こうずけのかみ)武州古利根藩4万2千石藩主。天和3(1683)年10月
改易
      される。
69長谷見 平馬(はせみ へいま)武州古利根藩の若い国侍。
70原 武兵衛(はら ぶへえ)武州古利根藩の若い国侍。
71酒井 宗三郎(さかい そうざぶろう)武州古利根藩の若い国侍。
72柏木 軍蔵(かしわぎ ぐんぞう)武州古利根藩の若い国侍。
73多賀 専之介(たが せんのすけ)武州古利根藩の若い国侍。
74井伊 直弼(いい なおすけ)幕末の大老。安政の大獄を断行し、桜田門外の変で水戸浪士た
      ちに討たれる。
75穴馬谷 天剣(あなまだに てんけん)武州古利根藩の馬廻り役。270石の侍。剣豪。
76飯篠 長威斎(いいしの ちょういさい)下総香取の天真正伝神道流の剣の開祖。
77宮本 武蔵(みやもと むさし)剣豪。慶長17(1612)年4月巌流島で佐々木小次郎を破る。
78吉田 松陰(よしだ しょういん)長州出身の勤王の学者。安政6(1859)年10月斬首。
79丹(たん)古代中国燕の国の太子。
80田光先生(でんこうせんせい)古代中国燕の国の名士。
81始皇帝(しこうてい)古代中国秦の国の皇帝。中国を統一し、万里の長城を造らせた。
82荊軻(けいか)古代中国燕の国の剣士。始皇帝の暗殺を依頼される。
83樊於期(はんおき)古代中国秦の国の将軍。燕の国に亡命した。
84韓非(かんぴ)古代中国秦の国の重臣。兵法学者。
85お苑(おその)長谷見平馬の若妻。
86千代(ちよ)原武兵衛の若妻。
87お路(おみち)柏木軍蔵の若妻。
88富永 恭次(とみなが きょうじ)第二次世界大戦の日本陸軍航空部隊中隊長。
89巨摩 甲斐守(こま かいのかみ)甲州巨摩藩1万5千石藩主。貞享元(1684)年5月
改易される。
90柳沢 兵之進(やなぎさわ へいのしん)甲州巨摩藩江戸家老。
91巨摩 刑部(こま ぎょうぶ)甲州巨摩藩国家老。
92お胤の方(おたねのかた)巨摩甲斐守のお国御前。甲州巨摩藩江戸家老柳沢兵之進の妹。
93お典の方(おのりのかた)巨摩甲斐守の正室。甲州巨摩藩国家老巨摩刑部の娘。
94関羽(かんう)古代中国『三国志』に登場する、蜀の武将。
95お染の方(おそめのかた)柳沢出羽守吉保の愛妾。
96柳沢 吉里(やなぎさわ よしさと)柳沢出羽守吉保の子。
97稲葉 石見守 正休(いなば いわみのかみ まさやす)幕府若年寄。堀田筑前守正俊のいと
      こ。貞享元(1684)年8月28日堀田筑前守正俊を殿中で殺害、本人も死亡。44歳。
98堀田 対馬守(ほった つしまのかみ)幕府若年寄。堀田筑前守正俊の弟。
99戸田 山城守(とだ やましろのかみ)幕府老中。
100土屋 相模守(つちや さがみのかみ)幕府老中。
101河村 瑞軒(かわむら ずいけん)実業家。幕府の経済顧問。
102牧野 備後守(まきの びんごのかみ)徳川綱吉の寵臣。
103安子(やすこ)牧野備後守の娘。

   目 次
 
 二人二脚
 
 傘骨連判状
 
 源氏十三帖
 
 つんつる大名
 
 淫の寵姫
 
 死霊大名
 
 なえまら剣豪
 
 猿姫様
 
 紅白上意討ち
 
 隠密の果て

    *** ボク「忍法双頭の鷲」データ おしまい***
                          2004.01.25.(まだ読者が残っているかな?)

 
 


ではでは、出羽の守、大変長らくお待たせいたしました。
今週のメイン・イベント
(^ ^;  あんまし期待しないでね(^ ^;
 
ボクの忍法ローリング・スクラッチ・ホールド又の名を
忍法いつもの丸写しシリーズその32だよん。 (^ ^;

まるで貪婪な蒐集家が名器を手にしたときのように、               嗅ぎ、味わい、頬ずりし、                                               恍惚の愛撫をくりかえしたあげく、                                      将監は女を横たえた。
 声に出して読めたらエライ禁断の忍法双頭の鷲 (^ ^; .

 なんという絢爛として凄絶の大秘戯図であろう。
 前田将監その人の江戸に参勤したときの姿は、陣四郎と城助も見ていた。背は一メートル八十
を超え、体重は百キロもあろうと思われる巨体で、容貌は魁偉、てらてらと褐色にあぶらびかり
するような肌を持った大名であった。
 それが。……
 いま三分の一になったかと思われた。皮膚もぶよぶよと白ちゃけて、水に長くつかっていたと
きのようにいちめんにちりめん皺がよっている。しかし、たとえそうなっても、まだ充分常人を
はるかに超える肉体であり、かつ精力的な匂いがあった。
 さて、それが寵姫百代の方を愛撫した。殿さまの方は全裸であったが、百代の方の方は真紅の
長襦袢をまとっている。ただし、からだのどこかにまといついているといったありさまで、肌が
(ぬめ)のように真っ白なだけに、かえっておもてをそむけたいほどの淫美な姿であった。
 それが夜具に大あぐらをかいた殿さまの膝の上にのせられている。将監は百代の方の口に吸い
ついていた。牛みたいな舌が彼女の細かい歯ならびのあいだからはいったり出たり、はぐきまで
もしゃぶりぬくのが見えた。それから、百代の方にもじぶんにそうすることを強いた。
 「おぅ、おぅ」
 命ずる声は、ただそううなっているようにしか聞こえない。そんなことをしながら、膝の上の
百代の方の足をじぶんの背中で組み合わさせてしめつけさせたり、ときどき足くびをつかんで垂
直にあげ、じぶんの肩にのせてみたりした。思いのほかに白い肉のムチムチとよくついた百代の
方の手や足は、まるで蛇みたいに屈伸自在であった。
 この愛妾はどんなことでもやる。まるで人形のようだ。顔もどこか白痴美的なところがあるが、
精神的にも霞のかかったような女人としか思われない。
 まるで貪婪な蒐集家が名器を手にしたときのように、嗅ぎ、味わい、頬ずりし、恍惚の愛撫を
くりかえしたあげく、将監は女を横たえた。凄まじいばかりの肉と肉の相博つ音があがりはじめ、
真っ白な女体は杵の打つたびに柔らかになり、とろとろになり、熱い飛沫をあげる餅になったか
と思われた。
 「うぅふっ」
 将監はからだをふるわせた。いちどではない、数分間、波にゆられるような身動きを見せてい
て、もういちど、さらに数分おいてもういちど。
 それは彼自身が美しい動物の奇怪な吸盤に吸いつかれていて、離れようとしても離れることが
できず、他動的に液汁を吸いとられているように見えた。思いなしか、将監のからだが一回り小
さくなったようだ。
 さて、それから。……
 「あれを、あれを」
 将監は女からころがり落ちて、かすれた声でいった。
 夜ごとの行為の順序はきまっているらしい。百代の方は主君とは向きを反対にして横に添い臥
し、片足をあげた。将監の巨大な首がその下にはいり、もう一方のふとももを枕にすると、上の
ふとももが落ちて、首をはさみ、しめつけた。
 やがてまた、
 「うぅふっ、うぅふっ」
 と将監はくりかえして身をふるわせ出した。百代の方は、将監とは逆に、しかしほとんど同
じポーズになっていた。
 ……すべて、将監が命じたことだ。百代の方はそれに従っているだけだ。にもかかわらずいつ
のまにか、将監の方が、百代の方のなすがままになっているかのように見えて来た。
 百代の方の白痴美的な顔が、妙に動物的な印象に変わって来ていたせいかも知れない、将監の
方が一回りずつ小さくなってゆく感じなのに、彼女の方はみるみるみずみずしく、たっぷりとふ
くらんで来たように見えたせいかも知れない。とにかく最初彼女をつつんでいた霞は白い炎と変
わった。
 殿さまと愛妾の秘戯図は、やがて将監が陸に打ちあげられた鯰のごとく、ぱくぱくとあえいで
いる顔の上に、百代の方がむっちりとふくらんだ腰をのせて、波のように蕩揺しはじめた光景に
よって極まった。
                                       
(丸写しオシマイ)
 
ボクの忍法ローリング・スクラッチ・ホールド又の名を
忍法いつもの丸写しシリーズその32』でした。(バカだねえ)

 何だこりゃ?っつー肩すかし、だったら、ごめんネ。
 『声に出して読めたらエライ禁断の忍法双頭の鷲』
(^ ^; でした。

オレのゴックン度(初読)=★★ (5つが最高)
ボクのゴックン度(再読)=☆☆☆

     ***** 「忍法双頭の鷲」の巻 おしまい *****
                         2004.01.25.(またまた読者が減っちゃったかな)
           
根来忍法「二人二脚」、青春の光と影                ps.イラストは、H野Uらら画伯に描いてもらいました。               感 謝!               ご愛読 感 謝! ♪らいら・らい!らいら・らい!……♪                 忍法裏切腹

 
 



目次へジャンプ




  (貴重なほんのわずかな読者の方々&明智君&小林少年君へ)
目次の掲示板に、ご意見、ご批判、おたよりなどお待ちしています。        .
     トホホなおたよりには、大歓迎を15%も増量中です。by トホホの遁兵衛 (^ ^; 


 
 


忍者六道銭


17回配本は「忍者六道銭」です。

 

 なんという絢爛として凄絶の大秘戯図であろう。                          by 『忍法双頭の鷲』

    トップページに戻ります。                                                                          ♪弱い犬ほどよくギャグる♪