★山田風太郎の忍法帖シリーズを是非ぜひゼヒ読んでネ★
角川文庫 460円 418p 表紙:佐伯俊男 解説:豊田有恒 |
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堺、日本のヴェネチア・日本で唯一の自由都市、同時に日本のソドム・ゴモラの町・最大の 悪徳の町。 群雄割拠の戦国時代、堺を狙う松永弾正配下の三万人の根来忍法僧vs鉄砲・重火器の 発明・製造の天才美少年・ミカエル厨子丸の壮大なスケールの攻防戦、『海鳴り忍法帖』。 異国情緒たっぷりの港町・堺、エキゾチック・ジャパンで、なかなかの傑作ですよ。 13代将軍足利義輝の愛妾カタリナ昼顔、悪女ナンバーワン、しびれましたね。 伴天連ルイス・フロイス、ポルトガルの宣教師に懺悔(コンヒサン)するシーン、いやらしくって、 いいんですよ。 ここで、『ボクの忍法ローリング・スクラッチ・ホールド』又の名を 『忍法いつもの丸写しシリーズその45』だよん。 (^ ^; ) 堕天女(だてんにょ) ───伴天連どの、カタリナは悪い女でございます。 わたしの胸には、何匹かの邪悪な蛇がかまくびをもたげ、うねうねとからみ合っています。し かもその蛇どうしが、おたがいにかみ合っているのです。 まず一匹めは、御台(みだい)さまへの嫉妬でございます。 公方さまの側妾とまでなったのだから、女として何の不服もあるまいと申す者もありますけれ ど、わたしは女としてくやしくてくやしくてならないのです。いいえ、わたしが御台さまの座を占 めたいというのではありません。御台さまはやんごとないお家柄の姫君、そのお生まれまで嫉 妬するほどカタリナは愚かではありません。ただ、いまのこのわたしが、女として御台さまより もっともっと魅力があると思っておりますのに、だれもそれを認めてくれないのがくやしいので ございます。 伴天連どの、伴天連どの、よう御覧になって下さいまし。わたしのこの眼、わたしのこの口、 わたしのこのからだ、どれが御台さまより劣っているのでしょうか? 公方さまにそうおうかがいしたこともありました。公方さまは、それはおまえじゃと、仰せられ ました。にもかかわらず、公方さまは五日に一夜、ときには七日に一夜しかわたしのところに おいでにならないのでございます。あとは、ほとんど御台さまのところで、御寝(ぎょしん)なさる のでございます。 あの月輪(げつりん)のような御台さまが、公方さまに抱かれてどういうお姿をなさるのか。わた しが公方さまにしてさしあげるのと同じことをなさるのか。───公方さまがお成りにならない 夜、わたしはそれをまざまざと思いえがき、からだじゅうの肉があぶられるような思いさえする のでございます。また、やんごとなきお方同志、いやしいわたしなどの知らない天上のおたわ むれをあそばすのであろうか、などとかんがえるにつけて、月に手がとどかぬようないらだたし さに眠れないのでございます。 わたしが公方さまの御側妾になったのはまちがいではあるまいか?わたしはこのような高貴 なお家には、性(しょう)が合わないのではあるまいか?そう思うときもありました。ほんとうに、 以前にはなんどかわたしは、酒と汗と垢の匂いのする、臭い、毛深い下民どもともつれ合い、 したい放題のまねをしている自分の姿を妄想して、寒いときに湯にひたったようなうっとりとし た気持になることがあったのでございます。 その下民どもさえ───屋敷の下男下郎ども、往来の町人職人牢人どもさえ、けれど、わた しを見るときの眼と、御台さまを見る眼がちがっているとは! そのような男たちでさえ、御台さ まには月を見るような眼をいたします。そして、わたしを見るときは、獣のような眼つきになりま す。 それならば、まだがまんもいたしましょう。けれど、その身分いやしい男の中に、御台さまに はそのような眼を投げるくせに、わたしにはまるで石ころみたいな眼しかむけない若者がある とあっては、もうがまんが出来ません。 ……それがわたしの二匹めの蛇。───雑仕(ぞうし)の厨子丸(ずしまる)への恋と憎しみでご ざいます。 (丸写しオシマイ) 『ボクの忍法ローリング・スクラッチ・ホールド』又の名を 『忍法いつもの丸写しシリーズその45』でした。(バカだねぇ) えー今回初めて読んだんですが、堕天女(だてんにょ)カタリナ昼顔、しびれましたね。 懺悔(コンヒサン)って、いやらしくって、いいんですね。 『忍法天草灘』(『忍法関ヶ原』第2話)も、懺悔(コンヒサン)のシーン、いやらしくって、よかった んです。 |
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将軍足利義輝の御台夕子の方・高貴 愛妾カタリナ昼顔の方・淫靡(いんび) 日本のヴェネチア・自由都市・堺 ソドム・ゴモラ・悪徳の町・堺 すべてがほしい 魔将・松永弾正 三万人の根来忍法僧よ 破戒せずに手に入れよ 立ちふさがる市民兵・兵器発明狂・天才美少年 聖ミカエル厨子丸 火焔瓶・投石機 照明弾・ロケット砲 地雷・煙幕・手榴弾 捕鯨銃・大砲 高貴・淫靡・自由・悪徳 『海鳴り忍法帖』 *** ( 注:*は手裏剣のつもり (^ ^; ) (これがいわゆる、”少年摩羅人アルク・コーガン”の 『失笑・スピロヘータネッチョリ目線:流し目波状攻撃』part77 っつーこと? あ、ごくろうさんpart77) ソドム・ゴモラ・悪徳の町・堺・『海鳴り忍法帖』を読みたまえ、ボケット小僧君、むはははは。 ◆オレのオモシロ度(初読)=(読んでいない。) ◇ボクのオモシロ度(再読)=☆☆☆ (☆5つが最高。) 2004.07.14.(また読者が減っちゃったかな) |
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えー、これはボクの個人的趣味です。 |
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ではでは、出羽の守、大変長らくお待たせいたしました。 今週のメイン・イベント (^ ^; あんまし期待しないでね。 (^ ^; 『ボクの忍法ローリング・スクラッチ・ホールド』又の名を 『忍法いつもの丸写しシリーズその46』だよん。 (^ ^;
市女笠(いちめがさ)に顔をかくし、御台(みだい)と鵯(ひよどり)は数日後傾城町を訪ねていった。 |
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