言いたい放題


読んでいただいている方々のことを考えると、重くて長い と思うので、
これから、テーマが10たまったら
ページを変えて行きます。
単なる感想文ですが、読んでやって下さい。



過去の感想文
No.1〜10  No.11〜20



No.30  ファイターズ・ブルース(阿虎)  について

2001/5/27 (日)





さてさて、熾烈を極めた、去年のクリスマス映画で、
「特警新人類 2」「雷霆戦警」を、おさえてのNO.1作品である。

巨額の制作費を投じての作品が多かった中、
何故に、この映画がトップを勝ち取ったのか・・・
公開当時の評判を聞いて、気になっていた。

華仔が、キックボクシングをやると言うので、
てっきり「アクション映画」だと思っていたが、そうでは無い。

作品全体としては、父と娘の愛情を上手く描き、
非常によく出来ていると思う。

しかし、この映画が、NO.1になった要因は、一体何処にあったのだろうか?

去年の公開当時、私としては「雷霆戦警」が見たくてしょうがなかったのだが、
結果的に見ると、上記の2本のような、CGやワイヤーを多用した、
アクション映画に、香港人は飽きてしまっているのだろうか?

一応、上記の両作品をVCDで見たので、簡単に触れながら、
この問題について考えて見ようと思う。

「雷霆戦警」は、アクション・シーンがとにかく凄い。
いや、藤原紀香がスゴイ。(笑)
この映画の彼女には、いろいろな意味で拍手もんである。
(ノリカを見に行くだけでも、充分価値はあった)

見ている者を飽きさせず、アクション満載で、最後まで楽しませてくれるものの、
ストーリーがイマイチなのである。

いろいろな地域で売れることを視野に入れてのことか、
各国の俳優を起用したのは、面白かったのだが、
「ひねり」が無く、何処かで見たような単純なストーリー展開になってしまっているのだ。


「特警新人類 2」については、あまり触れたくない。
今回主役を務めた、陳冠希(エディソン・チャン)とかいう新参者が
どうにもこうにも、ダメ過ぎる。

前作の謝霆峰(ニコラス・ツェー)が良すぎただけに、

少しキャスティング・時期を考えて欲しかった。
なにも焦って売り出すことはないんじゃないか?ウィリーさん!(& メディア・アジアの方々)


こうして、いろいろな点で比較してみると、
「ファイターズ〜」は、しっかりとした仕上がりになっていると言えるのだろうか・・・


「日本ブーム」で(と言っても、昔からだけど)
常盤貴子が出演していると言うのも、「話題性」を呼び、
ヒットした要因の1つになっていると思う。

(が、どうも、「日本人俳優」に対するイメージと言うのは、香港と日本では大きく違うようだ。
そんなに演技が上手い訳でもないのに、
「日本のトレンディー・ドラマに出演している〜」と言うだけで、
「憧れの的」になってしまう傾向が、少なからずある・・・大きな間違いである。)


私自身、こういった種の映画が苦手なので、
「多少長く感じた」と、正直に書いておこう。


主役の劉徳華(アンディー・ラウ)と常盤貴子の演技についても、
良いのか悪いのか、わからない。

特に、華仔については、100本も出ていると、
何処かしら、今まで演じて来たキャラクターと被っているように思えて来る。


が、以前にも書いたことだが、やはり彼には「華」がある。
何と言うか、安心して見れるとでも言うのだろうか。
仮にどんなにつまらない作品でも、彼が出演していることで、
「可も無く不可も無く」と言う状態まで持って行ってしまうから、不思議だ。(笑)
やはり、「スター」なのだろう。


それから、常盤貴子。
この映画の彼女については、マイナス・否定的な意見が多い。

実は、私は「悪魔のKISS」から彼女を見ているのだが
(好きだからと言う理由では決して無い。偶然見ているだけ)
演技は、どの作品でも、自然であるように思う。

が、この映画の「澪子」役が、彼女である必要性は
あまり感じられないように思うのは、私だけであろうか?

どういった経緯で、彼女が日本から「シスター」としてタイに来たのかも語られていなかったし、
結局、澪子がどういった身分(?)なのかも、よくわからんかった。


蛇足:
 彼女が非常に苦労したと言う「広東語」について、アフォンに聞いたところ、
「とても、ウマイ!」と言っておりました。(笑)


それから、私も好きな監督の1人、
李仁港(ダニエル・リー)である。

私は、この人を、「香港のリドリー・スコット」と勝手に呼んでいる。(言い過ぎ?)

李連杰(リー・リンチェイ)、劉青雲(ラウ・チンワン)主演の
「ブラック・マスク」で、スタイリッシュな映像を見せた彼だが、
光と影の使い方が非常に上手いのだ。
当作品でも、彼のセンスがひしひしと感じられた。

が、終盤のキック・ボクシングのシーンはイカン。
もちろん、意図的にしたことだと思うが、
激しく「カット割り」し過ぎて、何をやっているのかよくわからなかった。
ある程度、長回しして、ファイティング・シーンを見せてくれても良かったんじゃないか?


総評:64点。


最後のシーンは、「あしたのジョー」っぽかったなぁ〜・・・(笑)




No.29  中華英雄・東京攻略  について

2001/3/27 (火)


 


去年からイーキンの作品が続々と公開されたり、
ライブが開かれたりと、忙しいですねぇ!

2・3月にかけて公開された彼の主演作品について、
簡単ですが書いてみようかと思います。



「中華英雄」は、随分前にVCDで、英語字幕から訳して見ていたんですが、
大体、理解していた通りの内容でした。
(ストーリーは、簡単でしたもんね!)

公開後のネット上での評判も、賛否両論でした。

私個人的には、嫌いではありません。
原作の漫画を映画化したと言うこともあって、
そう割り切って見れば、それなりのエンターテイメント作品に
仕上がっていると思います。

ただ残念なのは、日本では知られていない当作品の
「世界観」が、うまく伝わらなかったのではないでしょうか?

キャスティングが豪華すぎて、1人1人のキャラクターや、
肝心の「華英雄」(スんゲーェ名前だ!)について、
細かく説明出来ていなかったのが、原因でしょうか。
(小春が声を担当していた「覆面さん」も気になったんだけどなぁ〜)


原作自体も壮大なストーリーらしいので、
それを、たった2時間で見せるのは、まぁ〜難しいとは思いますが・・・

CGを担当したのが、「風雲」と同じ会社「CENTRO」です。
これがまたどうなんでしょう?(笑)

日本での黄秋生(アンソニーウォン)と、呉鎮宇(ン・ジャンユー)の決闘シーンで
使われたCGぐらいが、スマートで丁度良いぐらいじゃないかなぁ?
最後のxxでのシーンはなぁ〜・・・
(やっぱり、アレで良いんだろうか?)

それから、今やハリウッドでも大流行のワイヤー・アクション。
これも、使い方によって、良し悪しが分れると思います。

いかにも使っていると言う感じが出ては、
やっぱり「不自然」だし、観客も引くと思うんです。
この映画で言えば、空を飛ぶシーンとかでしょうかね。

ジャッキー(成龍)みたいに、わからないように
より良く効果的に使っていただくと、違って来ると思います。
(近年では、バレ気味ですけど)


総評、75点。

ニコラス(謝霆峰)の妹は、何処に行ったのやら・・・(笑)







「東京攻略」は、香港で2回、香港映画祭で1回、
ちゃんと日本語字幕付で見れたのは、今回が初めて。

公開前に、劇場予告を見たのですが、なかなか良く出来ていて、
もしかしたら、結構お客が入るかも・・と期待されるCMでした。(笑)

「東京を手に入れようと〜・・・」
な〜んて、良いフレーズじゃないですか?!
(中身は全然違いますけどね)

アジア各国「日本ブーム」なので、こういったタイトルが付けられたのかは
さだかではありませんが、あまり関係ないように思います。(爆)

さて、本編ですが、アクションあり、ラヴストーリーあり、笑いありで
旧正月映画らしい内容になっています。

「香港旅行記」にも書きましたが、アクション・シーンについて、
触れておきましょう。

イーキン(鄭伊健)や、トニー(梁朝偉)、またセシリア(張柏芝)など、
アクション俳優ではない俳優の「見せ方」が、とてもうまいと思いました。

私達が慣れ親しんでいる従来のアクションとは、また一味違った感じ。
スローモーションや、プレイバックなど、またラテン系のBGMに乗せて、
リズムに変化をつけたりして、1シーン1シーンが丁寧に作られています。

あまりアクションが得意でない俳優も、
撮り方や編集の工夫で、それらしく見せることが出来るんですね。

こういったアクション・シーンは、今までなかったんじゃないかしら?
もの凄くアイディアに富んでいて、新鮮な感じがしましたけどね。
(オレだけかな?)

ストーリーなんですが、ちょっと、あっちこっちに
飛び過ぎたような感じがします。

イーキンやトニーの正体が、徐々に明かされて行く演出は
なかなか面白いと思いましたけど。


総評、80点。


我々、香港映画ファンや香港人が見れば、相当に面白い作品だと思うんです。
が、ごく一般の人が見たら、どんな感想を持たれるでしょう・・・?
(やっぱり、香港映画=B級扱いされてしまうかな?)

肝心のイーキンとトニーの正体が、ようやっと確認出来て、すっきりしましたです。(笑)




No.28  裏街の聖者  について

2001/1/31 (水)





ようやっと日本語字幕付きで見れて、本当に嬉しい!!(笑)

香港で公開当時にも、ファンの間で話題になった作品だけに
「待ちに待っていた!」という感じだ。
 
一般公開時に見に行けず、DVD発売(2000年5月26日)の知らせを聞いて、
楽しみしていたのにもかかわらず、何故か発売中止になって
しまった幻の作品・・・・
 
なんでも、原作が日本の漫画「Dr.クマひげ」なんだそうな。
ちゃんと、版権等をクリアーして製作されたものらしい・・・
何処かの監督とは訳が違うぞ!(苦笑)
 
な〜ぜ、こういった面白い作品がリリースされないんだろう?
今となっては、スーパースターになってしまった俳優・歌手が勢揃いなのに!!
 
1人1人、それぞれに特長があり、それがうまくマッチしている点が、
この映画の良さだと思う。
 
梁朝偉(トニー・レオン)については、「君を見つけた25時」で述べたが、
クールに振舞っているよりも、コメディー・タッチの作品での彼の方が
断然良いと私は思う。

淡々と喋るセリフ(広東語)が、なんともインチキ臭く聞こえてしまって、
それだけでも笑ってしまう。
この作品では、ボランティアで人々を助ける、人情味溢れる医者役を演じているが、
普段の彼の「素朴さ」が、何処と無く、このキャラクターと被って、
愛着さえ感じてしまう。(ちょっと大袈裟かな?)
 

それから、劉青雲(ラウ・チンワン)!!
長きに渡るテレビドラマ時代を経て、「新不了情/つきせぬ思い」(1993年)のヒットで、
ようやくスターの仲間入りを果した彼。
ここでは、主役までとは行かないが、しっかりと脇を固めている。

彼の「目の演技」がとってもグッドだった。
特に、初めて、娼婦である童愛玲(アイリーン・トン)と同席したシーンでは
大きな眼を見開いて、物欲しそうにジロジロしているシーンは、印象に残った。

ちなみに、彼がフランス語を習っているとか言っているシーンで、
最後に、フランス語で、
「C’est La Vie ,Mon Cheri 」
(それが人生さっ! 僕の可愛い子ちゃん・・・と言う感じの意味らしい)
と叫ぶんですが、これは「新不了情/つきせぬ思い」の英文(仏語)タイトルです。
(ここらへんは、UFOっぽい演出ですね)

それから、許志安(アンディー・ホイ)。
この人も、現在のように人気が出る前(1996年の「男人最痛」でブレイク)だけに、
な〜んとなく垢抜けない。(し、失礼!)
でも、それが研修医役の彼に、とても合っているのだ。
「嫌味がない」とでも言うのかな?
控えめで、実直な青年を好演している。

これとは逆に、杜徳偉(アレックス・トー)演じる外科医。
いやらしさ満点の嫌なヤツなんだけど、
ロン毛でピアスの天才外科医だなんて・・・こんなヤツいるかなぁ?(笑)

その他にも、た〜っくさん出てるんだけど、
やっぱり、注目すべきは、梁詠h(ジジ・リョン)かしら?(笑)
もう、可愛いったらありゃしない!!初々しいんだなぁ〜これが!!
親が医者のお嬢様役で出てくるんだけど、実際、本当に居そうな感じ。
彼女の初主演作だったけど、イメージ的にも成功だったんじゃないかな?
足の細さ・長さに、驚いてしまった私。(笑)

長々と出演陣について書きましたが、それ以外には音楽が良かったと思います。
再三述べているUFO独特の「アメリカナイズ」された演出が嫌いな私ですが、
この作品に限っては、字幕も付いていたせいか、あまり気になりませんでした。
 

総評:83点。


あっという間の、99分
原作を知らない方でも、もちろん楽しめる作品になっています。

題材・キャラクター設定等が、しっかりしていると、こうも面白くなるものか?
良い俳優・監督を使う前に、こういったベース自体をしっかり作って欲しいもんだ。(笑)

 
 
 


No.27  玻璃(ガラス)の城  について

2000/12/27 (水)





先日、ビデオを借りて来て、ようやっと見ました。(笑)
(非常に画質が良いです)

公開中、気にはなっていたんですが、
なかなか、神保町(岩波ホール)まで出るのが億劫だったので、結局見なかった1本。
(結構、長いことやってたのに・・・)

ん〜・・・・
チラシや周りの評判も聞いてたけど、
正直、こんな映画だとは思わんかった。(笑)

UFO製作。
アメリカナイズ的な所は、題材的にしょうがないと割り切って見てましたけど、
何と言うか・・・長かったなァ〜(110分)

主人公2人が、xxするところから始まって、
そこから過去に溯って行くんだけど、これがダラダラとまぁ、
学生時代から、現在の香港に至るまで、くっ付いたり、離れたり・・・

「ここで泣ける!」であろう場面もあるんだろうけど、
何故かグッと来ないのは、あまりに過去と現在を行ったり来たりし過ぎていて
拍子抜けしてしまったからだろうか?

特に、久しぶりに再会し、黎明(レオン・ライ)が
「トライ・トゥ・リメンバー」を歌うシーンは、
過ぎ去った2人の甘い思い出を呼び起こし、
ジーンと来るハズなのに・・・

主演が、黎明(レオン・ライ)と舒淇(スー・チー)。
この2人の演技も、良いのか悪いのか・・・
「可も無く、不可も無く」と言った感じだ。
(スー・チーなんか、昔も今も全く変わらない姿で出て来るし・・・)

それ以前に、この2人って、どうなん?
全然、わからん。(笑)

それから、音楽。
この映画においては、大切なファクターであるんだろうけど、
英語の歌(歌詞)って言うのが、我々、日本人にとっては、
何かこう、スーッと入って来ない。
とても大切なメッセージが込められているとは思うんだけれど・・・。


総評、36点。


監督が、張婉女亭(メイベル・チャン)なので、
期待してしまうのは当然でしょう。

前述したように、過去の回想部分と、現在のパートを行ったり来たりしてしまって、
どちらのパートも中途半端な感じがしたのは、否めない。

個人的には、呉彦祖(ダニエル・ウー)が新鮮だったかな?
(コレ、もう3年前の作品だもんね)

それから、気になった点をいくつか・・・
レオンの背中に、「オバケのQ太郎」の絵が書いてあったけど、
どういった意味があるんだろう???

学生運動で捕まった中に、「ジョン・シャム」って出てたけど、
それって、「五福星」のモジャこと、岑建勲(ジョン・シャム)のことかなぁ?
香港の大学を卒業したって言うのは聞いたことがあるけど、
「香港大学」卒業なのかな?
(実際、彼が学生運動で捕まったかは不明。)

まぁこれも、UFO独特の演出っぽいですね。(笑)







No.26  グリーン・デスティニー (臥虎蔵龍)  について

2000/11/27 (月)





この映画が、世界各国で絶賛された要因について、ずっと考えておりました。

ストーリーだろうか?
世界観だろうか?
アジア独特の雰囲気が新鮮だったからだろうか?
今流行りの「ワイヤー・アクション」の技術の素晴らしさだろうか?
袁和平(ユアン・ウーピン)のカンフーの凄さだろうか?・・・

各国で行われた映画祭・プレミア・公開当時の反応や記事を
全て読んでいる訳ではないので、何ともコメントのしようがない。
一体、どういった点が評価されているのだろう・・・気になる・・・

この映画の監督(李安 アン・リー)の作品を見たのは、
これが初めてなのだが、今まで主に文芸作品を撮って来た人だと聞いていたので、
もっと、その「色調」が強いと思っていた。

こうして、私のような素人が言うのはおこがましいが、
全体的に「エンターテイメント性」が強い作品である
と言えるのではないだろうか?

そう、なんらコマーシャルも見ずに、いきなりこの映画を見た人でも、
それなりに楽しめる作品に仕上がっていると言うことだ。

ただ、結果として、周り(一般の方々)の反応を見たり、聞いたりすると、
やはり、我々(日本人)が親しんでいる「香港映画」を見終わったような
感想を持たれてしまったのは、いささか残念である。
(はぁ〜・・・これで良いのか? 悪いのか?)


が、香港映画ファンにとっては、大満足である映画に間違い無い。(笑)
特に、カンフー・アクション、武侠好きな方々にとっては、たまらない作品だろう。

宣伝等でもあるように、「ワイヤーアクション」が売りになっている訳であるが、
空をピョンピョン飛んじゃっている所なんかは、
「な〜んで飛べんの?」
と一瞬困惑するが、この世界を表現するのには、
「不可欠」であったのだろうと、割り切って見ていただくことをお薦めしたい。(笑)
(「ロミオ・マスト・ダイ」みたいに、不条理にお空を飛ばないって言うことですな。)

このワイヤー・ワーク、
「一体どうやって撮ってんの?」と思わせるシーンが何箇所かある。
例えば、狭い場所での立ち回りのシーンとか、
楊紫瓊(ミシェール・ヨー)が広場のような所で、
盗賊と闘い、サーッと(盗賊が)逃げていくシーンとか・・・
スタッフの方々の努力を感じさせるではないか。

出演者について述べましょう。

周潤發(チョウ・ユンファ)。
なんと、驚いたことに剣術をやっている!
初めて見ましたが、これが結構キマッていて、
臆することなく(笑)、それも貫禄十分に、こなしていたのが非常に印象的でした。
(彼と、鄭イ凧イ凧(チェン・ペイペイ)の決闘シーンは見所です!)



2000/11/3 舞台挨拶 新宿東急にて


それから、今回の主役を務めた、章子怡(チャン・ツーイー)。
彼女の主演作を見るのは、今回初めてなんですが、
若いということもあって、目に力があり、
これから伸びていく女優さんだというのがわかりました。
アクションも、袁和平(ユアン・ウーピン)に怒られながら
やっていたみたいですけど、全然、問題なかったです。(笑)



章子怡(チャン・ツーイー)
2000/7/24 ジャパン・プレミア 渋谷パンテオンにて


張震(チャン・チェン)
この人については、あまり評価をしていない。
もちろん、若くて良い俳優さんだとは思う。
出てきた瞬間、強烈な存在感を感じさせるし・・・
しかし、過去の主演作を見ると、それなりの演技しているのだろうが、
なんとなく、セリフに感情が入っていないと言うか、
棒読みしているように見えてならないのだ。
もっともっと経験を積んで、がんばって欲しい。


ミシェール姐さんに関しては、相変わらず、スゴイです。(以上!)



楊紫瓊(ミシェール・ヨー)
2000/7/24 ジャパン・プレミア 渋谷パンテオンにて


総評、87点。


私個人的に、70年代のショーブラザースの映画を
現代風にアレンジするとこういった風になるのかなぁ?なんて
勝手に思いながら見てました。
(と言っても、そんなに70年代の映画を見ている訳じゃありませんが)

また、一部宣伝に、「ラヴ・ストーリー」うんぬんなんてありましたが、
その「ラヴ・ストーリー」と言う位置付けで見ると、
正直、「説明不足」であったように思います。

皆さんは、どういった感想を持たれましたか?



グリーン・デスティニー オフィシャルサイト






No.25  ホーク (B計画)  について

2000/10/27 (金)





この映画、確か1998年のファンタで上映される予定だったんじゃないかしら?
某会報で告知していたのを記憶しているが、
「ど〜せ、ジャッキー(成龍)の「A計画」のバッタもんだろう?」と勝手に思い込んでいた。
映画祭期間中も、出品されなかったと聞いても、さして関心も示さなかったし・・・(笑)

なるほどォ・・・
コリャ〜 上映中止になるわなぁ。
だって、ある俳優さんが、某宗教団体の教主を思わせるコスチュームで登場するんだもの。
何かと問題になること間違い無しだわさ。(笑)
字幕では化学薬品みたい書いてあったけど、広東語でしっかりxxって言ってたし。
(これが一番問題だろうな)


でも、それ以外のことに関しては、問題は無いように思う。

よく出来た映画だと思う。
残念なのは、危険な爆破シーン等を撮影する際に、厳しい制約があったり、
対応が寛容でなかったりする香港では無く、
映画の撮影に協力的な国で製作されたら、
もっともっと迫力のある、ダイナミックな作品に仕上がったのではないだろうか?

そういった恵まれない環境の中で、香港映画お得意の「ゲリラ撮影」で
よくまぁ、ここまでやったな!という感じだ。
特に、夜間、オフィス街で何台もの車が回転しながらブッ飛ぶシーンは
賞賛に値すると言っても良い。(これには驚いた!)

また、スタッフや俳優陣にも、かなり多くの日本人が携わっていて、
「丁寧に作られているな」と言う印象を受けた。
いろいろな雑誌などで、香港の映画人が、日本映画の技術や、
俳優の映画に対する「姿勢」には、学ぶべきことが多いと述べているのを目にするが、
そういったものが、互いに良い意味で影響しあって、
それが映画に出ている結果なのかもしれない。

俳優に関しては、「飛虎もの」に出演している、張智霖(チョン・チーラム)。
この人、なかなか良い俳優だと私は思う。
日本では、あまり知られていませんが、英語も流暢だし、
これから、日本との合作映画にも、出演するかも。
「注目されている俳優」の1人でしょう。
実は、歌手でもあるんですよねぇ。(笑)

あとは、舒淇(シウ・ケイ)・・・
もうなんでもかんでも、この人って言うのは、いかがなものか?
そんなに、香港の観客は彼女を見たいのだろうか?(笑)

それから、終盤で人を簡単に、それもゲーム感覚で次々に殺していくシーンは
見るに耐えなかった。
このへんが、香港映画の嫌いなところ。


総評、67点。


香港独特のアクション映画と言うよりも、
かなりハリウッド的な大仕掛けの爆破シーンや
銃撃戦のシーンが多いように感じました。

そう思うと、パンテオンの大画面・大音響で見れなかったのが、惜しい!!


日本人俳優についてはあまり知らないので、書きませんでした。(笑)

でも、香港映画に出演している日本人って、
なんであんなにセリフが、カミカミなんだろう?
現地に滞在する日本人(会社員・留学生)を使っているからかな?(笑)






No.24  硝子のジェネレーション (新古惑仔之少年激闘篇)  について

2000/9/30 (土)





コワクチャイもので、一体、今まで何本の映画が作られたのだろうか?

このシリーズ、結構、好きで(外伝的な作品も含めて)見ているが、
どんどん回が進むに連れて、訳がわからなくなって来る。
なぜならば、死んだはずの人間が生き返ったり、
洪興社側に付いていた人間(俳優)が、
(回が違うと)いつの間にか敵対する組に加わっていたりするからだ。(笑)

もう、それぞれ違った映画として、割り切って見た方が良いのかもしれない。
が、面白かったのは、パート2までぐらいだと私は思う。
(と言うか、はっきりとしたストーリーは、パート2ぐらいまでしか覚えていない。)

また、この人気シリーズを存続させるが為に、登場人物に新しい設定等を加え、
どんどん「逃げ道」を作っているようにも思える。
(まぁ これはしょうがないかっ?!)

さてさて、今回取り上げる作品は、
シリーズ化されている「古惑仔」の少年時代を描いたもの。

当時、新進気鋭のタレントを集めて製作されたとは言え、
それぞれ、なかなかハマっているのではないかと思う。

イーキン演じる、「陳浩南(チャン・ホーラム)」の少年時代を、
「ツェーちゃん」こと、謝霆峰(ニコラス・ツェー)が演じている。

一番、興味深かったのは、陳浩南の家庭環境である。
幼い妹達がいたり、(実の)父親がxxで、xxされてしまったりだったとか、
優しい母親がxxで、xxしたことなど、(ネタバレになるので書きませんが)
シリーズを通して見た限りでは、描かれていなかったからだ。

意外にも、お坊ちゃま系の高校に通っていたり。(笑)
でも、この映画を見てから、「古惑仔 T」の繋がりを考えると、
後に、頭(”カシラ”とでも言うんだろうか?)に昇りつめるだけの
「風格と聡明さ」を兼ね備えていたと言うことが見て取れる。

また、山鶏(サンカイ)役を、、李燦森(サム・リー)が演じているのだが、
悪くは無いと思うが、シリーズを通して演じて来た、陳小春(チャン・シウチョン)
と比較して見てしまうと、いささか、悪ふざけが過ぎているように感じる。(笑)

サンカイと言うキャラクターは、このシリーズにおいて、大変重要である。
好色で、肝心な時に居なくなってしまう、いい加減な所もあるが、
仁義を重んじ、また人情味溢れ、非常に義理堅い性格だと私は推測する。

こういったキャラクターが存在するからこそ、
映画全体に起伏が生まれ、作品を楽しいものにするのではないだろうか?

しかし、当作品での、サム演じるサンカイには、
そのスマートさ、クールさが微塵も感じられないのだ。
これが、後のサンカイになるとは思えん!(笑)

その他に良かった点は、
呉鎮宇(ン・ジャンユー)演じる「レンクワン」と、後の陳浩南の親分になる
呉志雄(ン・チーホン)演じる「B哥」との確執が、うまく描かれていたと思う。
表面上では親しげに取り繕っていても、狡猾な策で持って、
お互いを落し入れようとする様が、とても生々しかった。

そして音楽である。
曲の字幕が付いているのが良かった。(笑)
「若さ」って良いなぁ・・・と思うのと同時に、
「恐ろしいもの」だなぁ・・・なんて感じてしまったりして。

それから、時折、挿入される「格言」が、
いかにも、超現実主義の香港人らしい内容のフレーズで、
(香港人でも無い私が)妙に納得してしまった。(バカ)


総評、82点。


当HPでも、何度と無く、ニコラスことを誉めちぎっておりますが、
感情的になった時の演技が、素晴らしいですね。
やっぱり、彼自身「信念」を持って、仕事に取り組んでいるとでも言うのかしら?
目が生き生きとしていて、力がありますよね。

「特警新人類」のメイキングで、大哥こと、ジャッキー(成龍)に、
「ニコラス、明日から、君の時代だ!」
なんて言われてましたけど、本当にその通りになるかもしれませんね。
末恐ろしい、20歳でありますな。

ちなみに、この作品で、彼は金像奨の新人賞を獲得しました。
(う〜ん、ナットク!)


映画に関しては、多少、長く感じた所もありましたが、
このシリーズのファンの方なら、楽しんでいただけると思います。

でも、バンドをやっていたって言うのは、無理があると思うぞォ!
だって、シリーズどの映画を見たって、そんなシーンは出て来ないんだもの。(違いましたっけ?)
まぁ ニコラスのプロモーションも兼ねているんだろうから、しょうがないとは思いますけどねェ。

なんだかんだ言いながら、この先につながらないであろうことは、たくさんあったけど
一番最後に流れる、「締めの言葉」で、何もかもが片付いてしまったような気がする・・・・






No.23  SHANGHAI NOON (シャンハイ・ヌーン)  について

2000/8/23 (水)





まず、この映画、「ハリウッド映画」と言うことを、念頭に置いて見なければならない。

意外にも(アメリカ・日本)でもヒットした「ラッシュ・アワー」に続き、
ジャッキー(成龍)、ハリウッド主演作品、第二弾。

アメリカ公開時は、何かと「MI−2」と比較され、興業的にも懸念されていたが、
なかなかのスマッシュ・ヒットとなったと聞き、楽しみにしていた。

ふつ〜〜うに楽しめる映画ではないかと思う。(笑)

ただ、小さい頃から、彼の映画を見つ続けてきた日本のファンにとっては、
何か「物足りなさ」を感じたと言うことは、否めない。

が・・・
これは、もう、しようが無いことだと思う。
ジャッキーも、今年で46歳。
「プロジェクトA」や「ポリスストーリー」的な、超危険なアクションは、
さすがに精神的・肉体的な面でも、酷なことだと思うのだ。

前述したように、これは純然たる「ハリウッド映画」。
香港映画ではないのだ。
我々、日本人が慣れ親しんできたような、斬新、かつ危険なアクションが、
テンポ良く続く映画とは訳が違うのだ。

商業的な戦略、これから俳優を続けて行く上で、重要なファクターとなるであろう、
(アメリカでの)ジャッキー自身の「イメージ」の問題。
いろいろな問題を考慮して、製作された映画のように私は感じた。

作品について、触れておきましょう。

賛否両論のアクション・シーン・・・
ファンが見たら、一目瞭然、過去の映画でやっていたアクションを、そのまま使っているんですよ。
これは、誰が見てもそう見えてしまうのが、少し残念でしたね。(笑)
しかし、ファンが望んでいるような、大きな見せ場はありませんが、
彼独特のアイディアが生かされたと思われる、
トリッキーなアクションは、ちゃんと見せてくれますよ。

ストーリーについては、詳しくは書きませんが、
よ〜く考えてみると、もの凄く「単純」のように思えてなりませんでした。
何とかならなかったのだろうか?
わかりやすいんだ、コレが・・・(笑)

それから、疑問に思ったことをいくつか・・・
ジャッキーはどうして英語が喋れたんだろうか?(笑)
叔父さんが通訳(とパンフレットに書いてある)だからかなぁ?

それから、せっかく選ばれた近衛兵が迎えに来たのに、
何故に、ペペ姫は中国に帰ることを拒んだのか?


総評、72点。


この映画、いろいろな年代層をターゲットにしていると思うんです。
日本で言うと、「ファミリー向け」の映画って言うんですかね。
家族揃って楽しめる映画みたいな・・・
私は西部劇・古装片って苦手なんですけど、
そういったことは、あまり気にならないで、楽しめました。

ジャッキーも、昔から多くのファンが居たとはいえ、
まだまだアメリカでは新人なんでしょうから、
こういった映画から入った方が、良いのかもしれませんね。

ユンファやジョン・ウーのように、(今のところ)香港に戻って映画を撮る予定はない
と言うことではなく、コンスタントに香港映画に出てくれるようですから、
そっちで危険なアクションをやってくれれば良いと思います。
(香港で、来年の旧正月映画、「特務迷城」の予告を見ましたが、面白そうでしたよ!)

でも、あんまりジャッキーには、無理をして欲しくないんですよ。
ファンにとっては、出来るだけ長く俳優さんを続けて欲しいですからね。

あっ!それから、終盤で同じ近衛兵役で出演している、于栄光(ユー・ロングォン)と
ジャッキーの立ち回りが見れますよ。
珍しい組み合わせでしょう?

さすがに、于栄光の北京語はキレイだったなぁ〜。(笑)





No.22  デッドエンド (暗戦)  について

2000/7/26 (水)





私は華仔(劉徳華 アンディー・ラウ)が好きである。

歌手としての彼はあまり知らないが、
俳優として出演している映画は、大抵、見ているつもりである。

彼には、名前にもあるように、
”華”がある。
スクリーンに出てきた瞬間に、パッと画面が明るくなるのだ。

待ちに待ったこの最新作で、念願であった金像奨を授賞し、
また当作品の監督も、乗りに乗っている、杜h峯(ジョニー・トー)ということもあり、
VCDを持っていたにもかかわらず、見ないで劇場公開を楽しみにしていた。

この作品も、「ジョニー・トー・ワールド」全開という感じに仕上がっている。
華仔と同じく、監督賞を受賞した作品、「鎗火」と同じくして、
男臭さがみなぎっているのだ。

まず、音楽が良かったと思う。

まるで、衝撃的な結末へと、ゆっくり我々を誘う”序曲”のように感じてならなかった。

ストーリーの構成も、観客に先を読まれることなく、
いろいろな”仕掛け”を要所要所に入れており、非常に良く出来ている。

また、個性的な俳優陣が脇を固めているのだ。
ボス役に、今となっては貫禄がついてしまった、李子雄(レイ・チーホン)、
「鎗火」でも好演していた、少し頭がxxな林雪(ラム・シュッ)、
あまり頼りにならない上司役で、許紹雄(ホイ・シウホン)
そして、忘れちゃいけない、仕事大好き人間の劉青雲(ラウ・チンワン)・・・
錚々たるメンバーである。

個人的には、部下(ラウ・チンワン)に言われないと、適切な判断が出来ない
使えない上司、許紹雄(ホイ・シウホン)とのやりとりが面白かったですね。
「何処にでもいるんだなぁ こんな上司。」と思いながら見ておりました。
人のことは言えませんけどね。私も。(笑)

そして、狡猾な犯人である華仔と、
なんとか(華仔を)取り抑えようとするにも、
彼の術中にはまってしまう劉青雲との絡みでは、
まるでお互いの何もかもを知っている、昔からの親友同士かのように、
逢っていなくても、常時、何処かで心を通わせているかのように、
互いの”心理描写”を、うまく表現している。
果たして、男同士でこういった感覚が生まれるのかどうかは、
実際、男の私自身もわからないのだが、
それをベタな”いやらしさ”なく見せてくれる所が
この監督のウマサ、技量の高さではないかと思う。

と、初っ端から誉めちぎってしまったが、言いたいことはもちろんある。(笑)

華仔の狙いに、「深み」が無かったように感じた。
主軸となるものは良いと思うのだ。
もちろん、何故に綿密な計画を練り、どうやって最後までたどり着くのかは描かれているのだが、
それがあまりにも漠然とし過ぎていて、ストーリー自体の面白さがイマイチだったように思う。

例えば、犯人である華仔の生い立ちや、犯人になるまでのバック・グラウンド、
病気になってしまうまでの過程などを、もう少し継ぎ足して描いてもらうと、
ちょっとは違ったものになったと思うのだが・・・

また、前述したように、個性たっぷりの俳優を使っているのにもかかわらず、
それを活かし切れてなかったのではないだろうか?
バスで偶然であった女性、ヨーヨー・モンや、極秘の情報を提供する
インターポールの女性も、進行上、重要な役割だったはずなのに・・・
非常にもったいない感じがするのは、私だけだろうか?

それから、公開時にも話題になった、「特殊メイク」であるが、
申し訳無いが、はっきり言って、お粗末である。(笑)
映画の中では、何事も無かったように話が進んでいくが、
実際、バレバレだと思うけどなぁ。(笑)
(まっ! これはしょうがないかっ?!)


総評、76点。

当作品で金像奨を勝ち取った華仔であるが、
よく考えて見ると、もっと良い演技をしている映画も、あったような気がする。
「旺角下門」(いますぐ抱きしめたい)で、獲ってもおかしくなかったと思うけど。

ま、まさか、あの特殊メイクが評価されての授賞じゃぁ・・・?(笑)





No.21  花火降る夏 (去年煙花特別多)  について

2000/6/24 (土)





これまた、あんまり期待していなかった映画である。(笑)
(最近は、こういった心構えで見ることにしている。)
 
場所はユーロスペース。
渋谷の映画館が多く密集する所ではなく、
一風変わった場所にあるオシャレ系(?)の作品を上映する映画館である。
 
さて、この作品、陳果(フルーツ・チャン)監督の香港返還三部作のうちの
第二作目だそうだ。
 
序盤は明星が出て来なくて、正直、少々退屈であった。
だが、見て行くうちに、この監督が訴えたいことが
見えて来たような気がした。
 ・

1997年7月1日 確かに香港はイギリスから中国に返還された。
確かに・・・
歴史の瞬間を祝おうと、バンバン煙花(花火)を打ち上げたからって、
何だって言うんだい?
中国返還?
今更、騒いだってしょうがないじゃないか。
そんなことは何年も前、いや99年前からわかっていることなんだよ。
だからって、お上(国)が、俺達に何をしてくれるのさ?
この国の何が変わるって言うんだい?
俺らの悲しい心、行き場の無い気持ちを癒してくれるとでも言うのかい?
調子の良いことを言うんじゃないよ!
何も変わってないじゃないか。 
何とかしてくれよ。
俺達、苦しんだよ・・・
 
そんな悲痛な叫びが聞こえて来るようだ・・・
 
私は香港人ではない。
だから彼らの気持ちはわからない。

97年返還直前、日本でも毎日のように、いろいろなメディアで、
このテーマ
について語られていたのを記憶している。

”中国に返還について、どう思われますか? 不安ではありませんか?”の問いに、
ご当地、香港人の反応は、意外と言っていい程、
冷めたものだった。

”返還されたって何にも変わらないよ。 返還の日は、家でテレビでも見ていると思うよ。”
こういった意見が多かった。
 
彼らの言う通りかもしれない。
 
しかし、(この映画の中では)、商売を始めたって、そんなに儲かる訳じゃない、
だからって黒社会に入り、違法・犯罪行為を犯してまで、稼いでやろう
なんていう
発想を、実際、人々が持っているのかどうか知らないが、
未来ある少年たちの犯罪・自殺が増加している背景から考えると、
少なからず、
こういった人々の考え方を、根底から改める必要があるし、
いろんな意味で、この国の一人一人が変わらなければいけないんじゃないか?
そんなことじゃぁ、いつまで経っても苦しいままだぞ!
私はそう思うのだ。

生きて行くこと・・・
大変なことだと思う。
誰しもが死に物狂いで、日々悩み、苦しみ、もがきながら生活している。
悲しいかな、現実を直視して生きて行かなければならないのだ。
 
この映画を見た香港の人たちは、何を考え、何を感じたのだろう?
”フンッ! 何だか訳わかんない、つまんない映画だったぜ!”
なんとでも思ったのだろうか?
 
総評、73点
 
この映画、人によって、いろんな見方ができると思います。
日本人の私が言うのはなんですが、これからの香港の将来について、
考えさせられる作品でした。
 
しかし、第一作 ”メイド・イン・ホンコン” に続き、
今回も”黒社会の人間”が映画の主人公。
何故だろう? 
どうして彼らなんだろう? 

彼らを通してでなければ、この映画の主旨たるものを表現できなかったのだろうか?




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