国家意識を亡くした日本/日本がつくった東アジアの歴史」より不況下の軍需産業活況、日本は?/鳩山総務相辞任で、ホ。/ 更新2009/6/16 日高よし子
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 『植民地化』された国のことをいま考えている。
植民地化した国は確かに『悪』である。だがいまの「日本」を見ていて、その植民地化された国の事をおもうのである。植民地化された国にも責任があったのではないか?
 日本の明治維新は、日本がそうならない為の革命だった。そして、短期間で世界が驚くほどの近代化を成し遂げ近代戦争を勝ち抜いていった。が遂に先の大戦で敗北した。

 以後は昭和27年の講和条約で独立主権を回復後もアメリカ安保体制下の国防体制を布いてきた。軍事力拮抗の米ソ冷戦も終焉し、アメリカ一極時代から中国の資本主義経済導入により近年その軍備費大増強が世界の兆候になりつつある。
 何故軍備を必要とするのかといえば「後ろ盾」、外交、経済の交渉力を敢然たらしめる為である。

 日本のこの状態、露との領土問題の置き去り、中国の尖閣がらみの戦略、韓国の竹島実効支配、対馬買占めー各国とも近年軍事費が増大しているのに、日本だけが減少している。野党のみならず与党ともどもの所為である。北朝鮮のオカゲで最近の自民党の国防案では減少見直し案が提出されたが、なんで今更中国が「空母」を持つ必要があるのか、という事を考えてもいいのではないか。

 国家意識を欠いていた国民層で形成されていた中国清王朝は西欧、日本に租借権を奪われたような状態、紫禁城では宦官が1人分の仕事を10人で行うという悪政の限りだった。

 現在、これからの日本が重なって見えないか、このままでは。

                     ◎
現在の日本を見据える意味で『国家意識のない国』がどのようであったかを、この本『日本がつくったアジアの歴史』(黄文雄氏/池田憲彦氏 著)で学んで頂ければと思う。
 日本のいま、これからのために・・・。(下記は一部抜粋です)/<445>とあるのは私の記述。

日本がつくった東アジアの歴史7つの視点黄文雄/池田憲彦 著より
 国家なき中国の民の意識
 20世紀はじめ、当時中国に「国家」はなく、清朝末、日本へ留学した中国人は、国籍欄を「清国」「支那」「中華」と書いたり、空欄の者もいた。(445平成8年のアトランタ五輪の時、甥子2人が(当時小学生だった)、表彰式の日章旗を日本の国旗と知らなかった事を思い出します。445
 真命天子を頂点とする中華の天朝朝貢秩序(オスマントルコ、インドのムガール帝国、ロシア帝国も同じ)で,<国>といえば封国か属国となる。上に天下、その下に生民という構造でここに国民はなく<>という漢字の成り立ちを辿ると、目を針で突き刺している象形文字となる。
これが生民の根本を為す思想。つまり物事を考え自分で判断をしてはならない「奴隷」が「民」である。(「科挙」でランク付けしたが知識人も皇帝の私的奴隷だった。)民はあくまで国の所有物で「民」自身は民族意識をもたず、皇帝が替われば直ぐに服従の奴隷根性だけ。)
 
 朝鮮の李王朝には「両班」(官僚の身分を世襲する特権階級)以外の人間は主人と奴隷の関係。
だが両班は自国文化を軽視又は祖国を中国に求めた。

 ◎16世紀の倭乱(秀吉朝鮮出兵)/丙子の乱での民衆は?
 その当時多くの朝鮮人が加藤清正率いる軍に参加し、そればかりか会寧府に逃げた臨海君と順和君2王子を捕らえて清正に引き渡した地方役人もあったという。多くの地方で朝鮮人は上官を縛り倭軍に献上した咸鏡道の監司の柳永立然り。白頭山に逃げ土地の民に密告され百姓に殺され倭軍に首を差し出された
 又、丙子の乱(1636年)でも民衆は、後金<清>の満州人率いるモンゴル、漢の三族から編成された敵の八旗軍を手伝う

  ◎日本の国家意識
 日本の国家意識は7世紀聖徳太子の頃からあった。有名な<日出る処の天子より、日没する処の天子に書を致す>中国煬帝に向けた国書に独立した国家意識がみえる。

 空海が唐から帰国後公表の鎮護国家の思想に、大陸の中華文明、相対化姿勢が見える。
サンスクリット語を分解し中国にある仏教は多くの流派の一つでしかないと充分理解してのことだった。

 後の中華文明攻勢にも、根っこの部分で生きていた。日本人の意識は再び芽吹き徳川時代の『国学』で成長し洗練された。この営為は華夷秩序の捉え方の違いとなる。
 朝鮮は「小中華」を自足していたが、日本人は近代以前に中国の事を唐の国唐人、外国人と認識していた。

  ◎近代日本のベースは『町人』経済と国学
 。江戸時代中期以降には大坂で早くも複式簿記に近いものがあった。『町人』経済(御用商人の台頭)等、既に資本主義の基礎ができていた。

 本居宣長は、漢学傾斜のさまを漢心(からごころ)と違和感を表明し、大和心の大事さを提起。
儒学を観念的と退け、
 ”敷島の 大和心を 人問わば 朝日に匂う 山さくらかな”と詠って賛美する。
国学は和語(感性、情緒性)を深めていった。
 士農工商の秩序は是認しつつも大和心に根ざす皇民としての平等意識が出てくる。
中華文明の易姓革命とは異なる、皇統による一君万民思想からのもの。

 そこに西欧衝撃があった。
 ヨーロッパの近代民族国家、国民国家(民主概念)は宗教革命で啓蒙主義と国民文学が出来たことから。
 日本では先述の国学が地域の指導者レベルで思潮となって広まり、国の経済運営は商人(町人)が武士に取って代わっていた。幕末の討幕運動のイニシアチブをとったのは下級武士だったが、新興の町人達のかかえる現実に直面し、これ迄の身分制度の矛盾を感じ、それを解き放っていくプロセスが明治維新までにあった。

 ◎明治日本が東アジアに『国民』概念を持ち込む
 それまでの中国、朝鮮にはこの『国民』概念はなく、これを日本が植え付けた事は革命的プレッシャーとなり韓国の反日感情の根となる。
 高杉晋作は幕末、上海でヨーロッパ人が現地の中国人を人間扱いしない事に義憤を抱くが、当の中国人は全く抵抗しない事で大ショックを受けた。中国人は支配者には従順となり、反対に自分が支配する時は鬼の様に冷酷非情となる精神構造をもつ。

 日本では福沢諭吉が個人の『独立自尊』を主張。この頃個人の自尊をという考え方を打ち出したのは、意味深いこと。中国、朝鮮は事大主義で独立自尊はという観念は全くなく「独立」という言葉、分離独立は『悪』という考え方だった。

 近現代史に於て20世紀又は第二次世界大戦前までは、アジアでは日本を除き近代的な意味での『民族と国家』はなかつた。アジアにおけるそれの誕生は、西欧衝撃というよりに日本の衝撃(ジャパンインパクト)に依ってなされた。

 ◎大陸進出の歴史的意味
・<海洋の力が大陸を変えた
 日本は豊臣秀吉時代通商を海外も視野に入れ堺、長崎港から八幡船はカルカッタに渡航し、東南アジア各地には日本人町が作られていた。沿岸だけでなく海上ルートが確保され、制海権はかなりのものだった。鎖国体制(2世紀半)以後、明治維新後これを回復するために、最大の海洋勢力大英帝国と連携する積極的近代性は、海からやってきた
 『舶来』は、明治時代の流行語。

 人類史に君臨した大陸の大文明を揺るがしたのは海洋西欧勢力
日本がウエスタンインパクトで海洋に目覚めた時、東アジアで唯一近代国家として再生出来た。
 かって日本が文明の祖と仰いだ大陸は旧態依然の象徴となり、やがて終いには革命と開発の対象となってしまった。『脱亜入欧/福沢諭吉

・<日本の半島進出のプラス、マイナス
 基本的には開放系の海洋型システムを選択した日本は、大清国やロシアの閉鎖型大陸型システムをコリアに存続させなかった。それは教育制度を拡充した事に顕著である。即ち、大陸の閉鎖型な帝国秩序世界では教育は万民のものでなく、特権階級のものでしかなかった。
そうした因習を日本は打ち破った
。ここに千年に亘る小中華社会にピリオドが打たれた。
 韓国は太平洋を跨いで日本やアメリカと接することで海洋を立国の根拠として紆余曲折しながら、その隆盛を築き上げた。その発端に日本の介入があることを無視できない

 ◎海洋国家、日本の選択
 21世紀における大東亜共栄圏の基軸は日本と台湾の関係のあり方をどうするかという事から。
第二次世界大戦中は、絵に描いた餅に終わった。今後日本が台湾そしてアセアンと連携する道をとるか、それとも朝貢秩序に編入されるのか、我々は選択しなければならない
 日本はしっかりと世界の現実に目を向け、自信を持って自己の役割を果たすべき
東アジアをはじめとする多くの国々が、それを待っている。
           
   以上『日本がつくったアジアの歴史』より、引用抜粋。

 ◎不況下の軍需産業活況、日本は?音声画像6/14へ

 来年には空母を持つと言われる中国の軍備は増大を続けているが、武器輸出で経済の繁栄を促している国の事が6/8付産経新聞に掲載されている。「野口裕之の安全保障読本」<日本を蝕む『偽善力』格差>【フランス、サルコジ大統領はブラジルを訪問しブラジルに原潜計5隻の3千億円の商談を成立、米国が裏庭と位置付ける中南米のブラジルの軍事大国化を後押し。ロシアなどはもっと生臭くイスラエルとイラン両方と無人偵察機、対空ミサイルの売却交渉をしている。永世中立国スイス、オーストリアも武器輸出国。
 そして、お隣韓国。昨年の軍事関連輸出が初めて10億ドルを突破、一昨年から22%増。昨年の輸出対象国は58カ国と増えている。中でも契約競争でドイツを破り、トルコに技術提供した戦車「黒ヒョウ」だけで42000人の雇用創出が期待されている。又自走砲の輸出は91業者が関係し、従業員数は83000人に及ぶと言う。

 1930年代の世界大恐慌時、ルーズベルトのニューディール政策は効果なく大恐慌克服は第二次世界大戦における膨大な軍需発生によるところが大きかった。 

 (現在)年間わずか数台の戦車を製造するため数百人もの従業員を確保、製造ラインを維持している国内メーカーが存在する。優れた国産兵器を武器輸出3原則の手前、輸出できない為だ。少数生産の為、輸入品に比して10倍近くもの価格差がる兵器さえある。これでは、国防力も経済効果も望めない。日本は”平和を願う心”が国際社会で歓迎されていると信じている。その通り。中国も拍手喝采している。】以上、産経新聞より。


鳩山総務相辞任で、ホッ
 今日のニュースは「鳩山総務大臣辞任」が取り上げられどのテレビ局の映像も同じ、流石に少し前の「正義・・」という言葉はご自身で似合わないと悟ったかしてなかったが、代わって「信念・・・云々」の言葉を今日一日何度も聞かされた。

 このことは鳩山議員の信念云々以前の問題だと思っていました。最初から自民党を揺さぶって選挙で勝ち馬に乗って民主党と合体という思惑だと。だからあれだけ兄弟仲の悪かった兄の幹夫民主党代表と仲直りした。東京中央郵便局解体現場に「いま知った」かのようにヘルメットをかぶって参上し、呼びつけたのかその場にいた西川社長に「何故壊すんだ!」と叱責していた。西川氏は低頭だったが、いま知ったんですか?の皮肉の一つも言ってやれば良かったのにとテレビを観ていて思いましたよ。郵政公社の頃からの事では反論する材料は山ほどあるでしょうに、西川氏が紳士だから余計邦夫氏をつけ上がらせている。

 前回にも書いてますがなんせ言葉と行動の「パフォーマンス」ばかり先行、『正義』や『信念』の値打ちもこの鳩山氏に多用されてホント安くなったものです。総理には担ぎ上げられませんが一悶着立てて邦夫氏も選挙は「当確」ですか?

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