mu
夢幻 445のページtopへ |
【445(よし子)のページ】更新2014年10月17日 更新 第2部「母」・「父」 著作日高よし子 ようこそ! ごゆっくり ご覧下さい。 |
|
|
|
|
p2 詩歌集☆第三集「夢幻」☆ 第一部 『約束された人生』 ★ 『 「夢 幻」について』 本、詩歌集夢現第三集「夢幻」は自伝ではない。 自伝を書く程偉業を成し遂げた分ではない。 又、自分史でもない。それを書く程、 興味深い人生を送った分でもない。 “ はいくぎり 心象風景 ワンカット” 敢えて名付けるなら心象的記録書。 日々の営みの中、自然界の、音楽の(クラッシック)、 その心銘されたワンカット、ワンカットの積み重なったものが、 本書である。 現在在る私達は、その昔宇宙の中の塵の一粒一粒の、 地球生成の為に選ばれた星々なのです。 二十世紀の始まりがライト兄弟が考案した飛行機なら、 二十一世紀の始まりは、人工知能凌駕の ロボット化台頭ミレニアム。 「優れているもの」、仲々常人が成し得ないものだからであり、 それが簡単に皆の手に得る様になれば、それは「ただのもの」。 「優れているもの」が素晴らしいのではなく、それを得る為に 経る過程、そして、それ故得られる達成感と言う「感動感」が 素晴らしく、「優れているもの」なのです。 一粒一粒の寄せ集めの人間、それこそ、その過程。 現在迄積み重ねた人間の叡智を傾ければ地球の延命も可能かと。 ■■しかし、ロボットが食べるものは「電気」だけですね■■ ■■オールラウンドな言葉「愛」■■ その為に、それ故に、ただ一途に「地球」も成り立った。 ■■その「愛」と言う感動感の喜びから受けた、 心象的メッセージを綴った本書が、二十一世紀の人間の針路の、 万分の1の磁石にでも成る事が出来ればと願いつつ編纂しました。 『感動感!それは人類が勝ち取った 最高の栄光である。』 (『にゃこリン「夢現」シリーズペーパーマガジン』掲載文より) ★ p4 『或るときの…』 「或る時」の 蝶のような 風の 掌が 蕾を 撫でると 花 自らが 花弁を 解く ように 「或る名画」が モノトーンの中より 老若男女 表通りを歩く 人も 路地裏の 人にも それこそ ロイヤルシートに座る 人も 「天上桟敷の人々」 にも 等しく与えられた 「愛」という 珠玉の 色彩を 浮かび 上がらせる ように……… 「或る音楽」が 私の心の 魂だけを 取り上げて 優しく 抱きしめる ように……… たとえ 大洪水が 全て 流し 去ろうと 「重要」な ものは そっと 残して 行く ように……… 「或る時」の 持続性を 芸術に 感じます──── (平成八年五月二十九日 記・「夢現」より) 「愛」知りてこそ 愛を 語れり ★ p5 詩歌集「夢現」第三集 『夢 幻』 平成十二年十月編 日高よし子 著 本「夢幻」第三集は、昨々年(平成十年)七月以降から、平成十二年十月迄に書き留めた『俳句、短歌、散文、詩、エッセー、作詞・曲、その他』集です。第一集「夢現」、第二集「夢弦」、そして第三集「夢幻」と、一年〜二年毎に、その足跡の結果として編纂する度に、前年とは違う自分を発見している。 「子供は二度造られる」。 産まれた時の「身体」そのものと、両親の生き方という「環境」から。 第一集、第二集時には到達出来なかった「域」。一番否定したかった亡父との「瓦解」。それ故、人生は、歳ふむ事は、素晴らしい。 それは、自然、芸術から受けた感動感が作用し、私に及ぼした結果である。本編は、此れを基■に、第一集、第二集を総括して纏め上げたいと思う。 * 此の詩歌集全体の表題「夢現」は、私が十歳頃に発した人生への最初の「問い」、む なる うつつ と うつつ なる む と。 “ 覚める 夢 覚める 現実 それも 夢 宙に夢見た お河童の頃 ” あれは十才頃 その頃住んでいた家の 中二階の部屋で 寝転がって 天井を見ながら 想った事…………… 寝ている時に 夢を見る 起きてから その夢を想い返す ならば こうしている自分も 夢の中の自分で 目が覚めて これも 夢だと 思うかもしれない………… と、そんな事を 考えたりした。 (夢の中が 現実で 現実が 夢 と) 今から、四十年も前の事の、「その時」の 「自分の事」を はっきり 思い出せる 不思議さ! 色んな事を 経過して来て 少女の頃も 遥か彼方。 遠い「過去」の中で 十才位の時に そんな事を想った自分も 不思議に 思うけれど 現在も 「その事を」 憶えている事を もっと―――想う。 「夢現」より * それは、終わることの無い「夢」の連なり。 天井を見詰めながら、今尚、問うている、所以からである。 「夢」という不可解なもの、だが、それにもきっと「道理」がある筈だ。 将来、科学者が「これ」にも公式を作るかもしれない。 ただ「現在」いまより一番近い「過去」から、もっと遡った「過去」迄、 過ぎてしまえば「夢」。眠っていた時の「夢」と、何ら変わりが無い。 寝ていた時の夢には、「明日」という続きがないだけ。「それだけ」。 ──────── * ───────── P5 『幸 福 感』 (「夢現」より)(朗読あり)クリック “ 夢器 おかわり何杯 満腹感? ” 蜘蛛さんも 夢を見るかなァ。 多分、産まれて 未だ日の経たない、体調が一ミリ程の蜘蛛の子供が、ベニヤ板の壁面を、登ろうとしていました。 が、少し登っては、滑って 落ちて、再度挑戦して、又、落っこちて、 今度は、その横の柱の方を登って、何とか、上って行きました。 それは、一ミリの肉体の空腹を満たす為の「満腹」と言う「幸福」を 求めている 必死な姿でした。 大昔の、人間の先祖の姿を見る様な、虫達の身体分の「幸福感」 ───それだけで、良かった頃─── 今日が終われば、もう昨日になる。 過ぎれば、昨日の積み重ね。 ───眠っていて 夢を見る 良い夢でも 悪い夢でも 目が覚めれば 過ぎてしまう───── 「現実に 楽しかった事」と 「夢で楽しかった事」の 違いは 何? 本当に 眠ってしまう時には 永遠に 覚めない夢の中──。 で、あの蜘蛛さん、降りる時 今度は 簡単に スルスル 降りて行きました。 ────────── * ─────── P5 「美しき子供達よ』 ☆陽に引かれ 幼子おさなは走る 枝葉ごと☆ い ま わ ☆幼子は 美しき現在を 知らず 年きて いま我 みる 美しきを☆ たまたま見かけた、2〜3才位の子供、手にある玩具と遊ぶ、その無心さ。花や小動物のように、何とあどけなく 可憐なことか。。 それは、文明を幾ら積み重ねようとも、「自然」の様に、変わらぬもの。そんな、自然と一体化した幼子を見るに付け、その頃は分り様がなかった自分自身の「美しさ」と重なり、言いようもない「感動感」を覚えた。 結局、人生とはそういうもので、今、歩いている向こう側に、 ちゃんと道が用意されていたのでしょう。人生の結果としての。 誰も、決して自分自身を観る事がない。 「気品ある美しい人」も自分が、その様に美しい姿である事を、知らない。けれど、「美しさ」に感応し切った人だから「その姿」を、人に与えられるのだと思う。 「美しき子供達」よ。人生を生きるという事は、美しさを捨てていき、 そして、それを取り戻す、自分自身への帰還の旅です。 願わくば、「世の子供たち」の 「二度造られる」過程の 安からん事を 祈って・・・・。 ★ P6 『子供の頃』 (♪巻末に曲) 子供の頃 雲は 綿菓子みたいに フワフワとしていて 温かそうで 柔らかいと 思っていた 大人になって それは 氷の粒の 集団だと 知った 子供の頃 月の輪の中で 本当に 兎が お餅をついていると 思っていた 大人になって それは 岩石の 塊だと 知った 子供の頃 離れた風船は 高く 昇って 行って いつか空の 国へ着くと 思っていた 大人になって それは 息切れして 墜ちていくのだと 知った 子供の頃 道は ただ一筋に どこまでも 真直ぐ 続いていて 心の侭と 思っていた 大人になって 言葉に 二本の道が あることを 知った 子供の頃 子供の頃 子供の頃 (平成十一年七月十九日 創) ★ |
P6 【夢幻】 ★ P9 『変わらぬ大樹』 |
P9 『黒の色彩』 (「夢現」より) その中に佇んでいる。 例えば、空────限りない水色の空に、浸っている。 或いは、ブルーの海。 若しくは、風に翻めく若葉。 音楽で云えば、魂を震わせる、透明なバイオリンの音色── それが基調(ベース)──── が、「その中」に、未だ、奥があったのだ。 それは、「肉感的な魂の響き」とでも、表現したらいいだろうか? 「肉体」をもつ魂など、在り得いと思っていたが、 そうとしか言い様のない音楽が在る。 そのベースの、もっと深層には、「暗黒(くろ)」がある。 そして、赤は、直ぐに紫色に封じ込まれ、他の色彩も絡まり 乍ら、「その人の色彩」を奏で、人を、圧倒する。 「暗黒」が「色彩」を知ってしまった、嘆き─── 「暗黒」に還らねばならない…………。 今は、夏だけれど、冬空の下で、あの冬木立と共に聴けば、「哀切感」極まって、涙が溢れるかも知れない…………。 ★ P9 『個 性』 素材(曲)を、超えた個性。「人間」を超えた、唸りの音色。 煌めく五月の陽の、新しき生命への、溢れる眼差しに、 風と和ろむ、若葉! でも、直ぐに、倦怠の夏が過ぎ…。 命の終りの、予感の秋に、最後の血潮が滴る………… そして、さまざまな想いの葉が、それぞれに、散って行く…… “ 息の根が……落葉の絨毯 秋 終焉 ” それは、肉体を失くした、死んだ人間の「魂」が、裸で晒されている様な、悲痛と、哀切感に打ち震え乍ら、次の生命の為、ひと呼吸、ひと呼吸に その冷気を、浴んでいる……。 その呻きが、木魂が、冬木立から見え、聴こえて来る。 それは、死んでしまったものが、「此方を見ている」 「死者の奏でる音楽」。 その音楽に、出会えました。───── (以上 平成九年七月記) ★ P10 『 精 魂 』 芸術家の「精魂」には、数知れぬ「無体」の魂が、吸い寄せられ、それが、「有体」の魂に、木魂となって共鳴し、人間を「魂の郷愁の頃」に、誘って行く。────── そして、 もうひとつの「精魂」を観た。 (平成十二年)三月、NHKで放映された、『「妻と私」その後』、「妻を書く男達」を見たが、乳癌で亡くなった、「妻」の思い出を、本に纏め上げている「夫」を通して、紹介された遺された 日記、彫刻等から、生存中のその「想い」が、窮迫してくる。 乳癌を宣告されてから、彫り始めたと云う、彫刻の数々。 勿論、若い頃に、その下地を積んでいたから、あれだけの物を造れるのだろうが、あの自画像と思える、裸体像の滑らかな 稜線。 何故?、「不条理」なものへの不安と、哀しさの、デスマスク(お面)。 又、右乳房喪失像には、脱ぐ、その服で、目蔽しされた「眼」、「見たくない」、「見て欲しくない」と、訴えているかの様────死と向かい合った人間の魂の、成せる業── その「死」と云うもの自体に、「深さ」を感じないではいられない──既に、「魂」だけとなったもの達の応援の、「合作」と云える様な、その像は、テレビの画面を破いて、現わに肉迫して来る。 「芸術」と云うものは、かくも凄絶なものであると云う事を、 改めて、認識する。 「死」と云うものと対峙する緊張感の中でこそ、作品は、芸術となる。 その窮迫の時に、泣いて、産まれて来る、赤子となる。 その表現が、「芸術」として、人に感銘を与える。 此の先、根源的に、人は「芸術」を捨て切れないと、思う。 それ自体、「生命」そのものだと、思えるから………… 昔、平均寿命が、五十才で、現代、八十才程と伸びても、 芸術と云う文化 は、現存している様に………… ふーっと、魂の「郷愁」の、海をみるだろう──。 それにしても、故江藤淳さんが呼び寄せた様に、「妻と私」以降、その種の本を書く人が増えたそうだが、見知らぬ町の片隅に、あんなに素晴らしい才能を持ち合わせた人がいたとは………… 現在も未だ、その映「像」の余韻が、消え去らない──。 (平成十二年三月十五日) |
★ ★ 地下道の 階段を上がる 白昼の 道を歩いて行く |
p12 「宿命の形」 人間は 鳥を見て 空を飛びたいか p13 『春の朧絵(おぼろえ)』 (「夢弦」より) それは、地球の表情の様に見える。その顔、目を見ていると、樹の声が聴こえてきそう「生まれる前の、宇宙空間が恋しい」と。 p14 『木のバランス性』(朗読) ★ ♪ ★ p17 『美しい心』
★ ★ 口元が ほころぶ様に 木々の 新芽が 昇る太陽の その 丸い侭 映える 初草の 円の中 “「無伴奏」 入口 出口 水平線 |
★ “彼かのスペイン フラメンコダンサー 目に熱し 「ガウディ」の囲りを、フラメンコダンサーが、 ★ 或いは 海の 吐息の中? p22 ♪『噴 動』 歌 へのリンク やがて 富士の山に なるかもしれない やがて 湖に なるかも 知れない 元の 地球に 戻るかも 知れない (夢弦・創詞曲より) |
────────*─────────
───彼女は現れた。 ★ 私は、山頂で 待っていた p25 『楽しみな 期間』 p26 ♪『ときめき・(去年) 夏』 (巻末に曲) 1.眠って しまった 時間を 揺り起こさなくては p26 『あれから一年二度目の コンサート』 ───1999年6月12日──── “「急行」に 乗りて 心も 「シンフォニーホール」” 福島駅に降り立つ。 約一年振り、去年と同じ六月、同じ道を、同じ場所へ、同じ目的の為に、歩いて行く。去年と違って、持ち傘不要の、梅雨晴れの空の下を。 ただ、性格に測り得れば、若干、歩幅が小さくなったかも、知れない─。 片手には、その去年と同じ人に渡す為、私が創曲した楽譜 「FOR VIOLIN」等を、しっかり携えて。 若し、夢に続きがあるとしたら、それは、去年六月二十六日と、 今年六月十二日が、繋がり得るという事。………… シンフォニーホールが、姿を現した。
「段差」を避けようとした為か着いたのは、始まる6時30分の、10分前 ★ p27 『与えられた光景の内側』 |
|
p31(人間界の公式) 「引算の時』 p33 『 涙 』──感性── (朗読new だから 涙を 持っているのです (「夢弦」より) 太陽から 搾られ 生まれた その 一滴……… 海は 酸っぱさが 一面………… p34 “天上絵 うつす 地上え 我が魂” 押し合い ひしめき合う 「善」の中から ★ ★ |
詩歌集第三集「夢幻」
<●全目次詳細ページ> (第1部)(第2部)(第3部)(第4部)(第5部)) ・・・・・・・・・・・・・・・・ <頁> <題目> 1 目 次 2 詩歌集「夢幻」について 3 第一部 約束された人生 4 (「愛」知りてこそ『或るときの・・』) 5 十才頃・幸福感・美しき子供達よ 6 子供の頃・約束された人生 7 とき 8 木の緑・木の視線 9 変わらぬ大樹・黒の色彩・個性 10 精魂・郷愁・虚脱感 11 芸術とは?・木魂・ あなたは愛(♪歌あり) 12 木の精神性・遥かな木・宿命の形 13 春の朧絵・一体・美醜 14 木のバランス性・ザブーン 15 宝船・音の第一歩・まれびと ・ 太古と現在 16 生命の躍動・胎動感 17 美しい心・ノクターン・ フニャーニ・スプリング 18 四月に!・タウンテラ 19 バッハ無伴奏バイオリン 魂 ・ハーモニー 20 1990年・スペイン 21 楽園・シャコンヌ・アダージョ 22 フーガ・噴動(♪歌あり)・ 春の息吹き もっと光を・初めての演奏会 23 その翌朝 24 一週間・一ヵ月・仰ぐ峰 25 楽しみな期間・ときめき去年 26 ときめき夏・二度目の演奏会 27 与えられた光景の内側・人間界の公式 28 コンピュター2000年の幕開け 29 地球は青かった 30 世界一美味しいレストラン 31 日本の道・コンサート翌朝 32 六月・チャイコフスキーバイオリン協奏曲 ・蟻の視界 33 涙・一粒の生命 34 天上絵・辛夷花(語れ真の愛) 35 美の波紋・光の天使 36 雨が降る・科学と芸術 37 此処においで 第一部 「約束された人生」 了 戻る <頁> <題目> |