道後全私研「海道」秘話・・・その5

速報部室、禁煙騒動!?

 速報部室禁煙が決まったのは、全私研前の速報会議であった。非喫煙者が多い時の会議であったため(罠にはめられたのか?)、あっと言う間に禁煙に決定した。せいちゃんは、喫煙者であるために猛烈に反対をしたが、編集長と女性2名の勢いに圧倒されてしまった。そのまま押し切られたという感じである。

 昨今の禁煙の波が、速報にまで押し寄せてくるとは思わなかった。実は、せいちゃんとしては、禁煙が実際に実行される(実行できる・・・のほうが正しいかもしれない)とも思っていなかった。なぜなら、速報部室は現地実行委員会の本部でもあり、そのため喫煙者がかなりの数となる。きっと誰かが、煙草に火をつけるだろう・・・だから同意はしたものの、長期間にわたる全私研の間には、身体的・精神的な疲労もたまって、禁煙の掟は破られるだろうと信じて疑わなかった。

 さて、全私研開催前日の7月26日、道後の宝荘に設置された速報部室で最後の現地実行委員会の打ち合わせが行われた。その際に、初めて禁煙について聞いた喫煙者も多く、少々危うい雰囲気に包まれたが、なんとか速報部室内では禁煙ということで落ち着き、喫煙者は、エレベーターホール前のロビーに通うことになった。

 せいちゃんも、速報を作成しながら煙草が吸いたくなるとロビーへ通うということになった。昼間は、みんなで談笑をしながら作業がすすむし、取材に出かけて行ったりもするので、禁煙を苦痛に思うことはなかった。昼食の弁当の後で、その場で一服できないのが、気になるだけだった。ところが、夜になって原稿書きが煮詰まってきはじめると煙草が欲しくなるのが、煙草吸いの悲しい習性である。我慢できなくなったせいちゃんは、パイポをくわえて速報作成をする始末・・・。

 煙草を吸いながら仕事をしたいせいちゃんとしては、こっそり周囲の様子を見わたしていた。ビールや酒を飲みながらの団欒をしている人でも、煙草に火をつけない。煙草を吸いたい時は、ロビーに出かける。なんと喫煙者全員が、これを行っている。こっそり吸う人もいなければ、うっかり吸う人もいない。パイポをくわえているせいちゃんが、一番意地汚かったのかもしれない?というような状況であった。やれやれ・・・である。

 結局、最後まで誰も速報室で煙草を吸うことなく、全私研を終えていった。なんと、本当に最後の撤収の時まで、速報室では誰も吸わなかったのだ。

 よくよく考えてみれば、確かに冷房を入れているために、換気に気を配ることはなかっただろう。ということは、部屋の中で煙草の煙が充満することは確実である。そうなると、匂いや煙が喫煙者にとっては苦痛となるだろう。(ましてや、編集長は煙アレルギーである。) また、あれだけの印刷用紙がある中で、煙草を吸うのもどうかとは思う。火気厳禁とするのが普通かもしれない。

 う〜ん・・・それにしても、最後まで禁煙が実行できるとは思わなかった。これも、愛媛の団結の表れなのだろうか?いや、きっとそんな大それたものではあるまい。単なる大人のマナー、喫煙者のマナーなんだろうなぁ・・・。

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