第175回原宿句会
平成16年1月15日
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白美 酒酔ひの楷書はみ出す初日記 樟脳の香りかすかに万歳師 体重の増したる心地鳥総松 小柄なる女性警官初不動 靴べらとともに置かれし福寿草 利孟 鳥総松向きを自在の一輪車 初不動今年傘寿と七味売り 風息をつけば白鳥鳴きかはす 咲く色を錣囲ひに福寿草 説明の後万歳の謡ひ出す 正 大寒や固くて開かぬ瓶の蓋 床の間に土牛の富士と福寿草 犬が来て仔細に嗅げる鳥総松 万歳に明くる三河の国ゆたか 日中も上がらぬ気温初不動 |
希覯子 鳥総松避けて郵便集配車 万歳や都電の客と掛け合ひて 福寿草鉢のかたへに招き猫 初薬師電車地下鉄乗り継いで 下町の足は都電よ初不動 和博 万歳の太めの太夫やせの点 断崖の縁を彩り水仙花 冬ざれや礎石露な大鉄塔 晴天や屋烏の見遣る鳥総松 福寿草青春十八切符買ふ 美穂子 護摩木書くなかに子もゐて初不動 万歳の仕舞ひに声の裏返る 鳥総松銅鑼設へし表門 成人の日や尽きぬ波追ふサーファー 福寿草母の遺影とゐて温し |
箏円 万歳や鼓を受ける声の張り よるべなき者へ誘ひ虎落笛 福寿草咲き終へしこと今朝知りぬ 鳥総松にぎはひの色今すこし 初不動義父は日野署で勤め上げ 千恵子 万歳の賑ひ漏れて知事公舎 杣道に小さき鳥居や鳥総松 屋根に置く天水桶や寒昴 国訛り満ちてストーブ列車かな 福寿草庭にひたひた夕明り 翠月 お万歳戸開ける前の鼓の音 風音にさらに重ね着重ねけり 七十路の夫婦の暮らし福寿草 出で立ちに置き直しみる鳥総松 真つ白な手袋粋に指長し |