第２０９回四天句会
平成１８年１１月１６日

　 　
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ご興味のおありの方はお探しください


　 耕平
買出しの袋両手に初時雨
波郷忌や長き生命もそれぞれに
読書用眼鏡新調文化の日
小雪威勢よく湯気上る見世
また一羽白き川面を埋めて鴨

　 正
霜柱ぐしやりと踏んで波郷の忌
忘れ傘拝借京の初時雨
暮れ行ける池を満たして鴨の声
まためぐり来たるが干支賀状書く
小雪や宅配便でとる野菜

　 白美
波郷忌やへらでもんじやの土手崩し
初老てふバーのをんなや初時雨
小雪や岩手の馬の小振りなる



　 比呂四
小雪のプラズマ画面冴ゆるかな
混雑の登りの車線黄落期
水際に足跡重ね鴨の群れ
鳴き声の箱よりかすか初時雨
皮切りに牡蠣鍋囲み波郷の忌

　 直人　
ゲームのごと人殺す児や波郷の忌
わらわらと鴨の群れゐて鴨見えず
木枯らしや拙き文字の遺書ありて
肩ならべ駆け出してみる初時雨
話しかね行きかねている小雪かな