第２１９回四天句会
平成１９年９月２０日

　 　
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兼題　白露　星月夜　胡麻 席題　新涼

正 胡麻筵道に展げて道狭し 山の湯の小暗きランプ星月夜 ダイアナ忌巴里の老舗の薔薇のジャム さつぱりと頭髪を刈つて白露の日 新涼のセーヌの岸の画家の椅子 　 美子 白露かな貌のおぼろの野の仏 地下道を出て新涼と擦れ違ふ こほろぎの声踏み踏みて塾帰り 療養の人のゐる山星月夜 胡麻の束立て掛け村の過疎進む 　 利孟 撫でる掌にあたる大鋸屑涼新た 付け合せほどの肉添へ秋茄子 胡麻を干す葉くづ殻屑ないまぜに 閂のすべりの軽く白露かな 星月夜防犯カメラ人を追ふ

比呂四 ネクタイを結び直して涼新た 風の意のままに揺られて酔芙蓉 ベランダで燻らす葉巻星月夜 煎胡麻の爆ぜて香りの立ち初める 満ち足りて葉先より落つ白露かな 　 白美 新涼や老舗ホテルの深庇 胡麻を擦る主婦に上司はをらねども 堤行く予讃電車の白露かな 手作りの木の椅子軋む星月夜 秋の樹の葉を鳴らしては人を恋る 　 武甲 水玉にきらめく朝日白露かな 灯を消せば町の売り物星月夜 身構へて寄り来る猫や胡麻叩く スナックで聴く恋話秋の潮 新涼や模様替へするウェブサイト

耕平 栗剥きて包丁も手も渋色に 野天風呂一人占めして白露の日 鎌を手に見下ろす棚田豊の秋 橋下に集ふ鳥あり星月夜 新胡麻を求め立寄る道の駅