第230回四天句会
平成20年8月20日

   
兼題 凌霽花 生身魂 夜の秋
席題 氷水         .
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ご興味のおありの方はお探しください




  利孟
聞く耳にあらぬ大耳生身魂
赤きべろ青き舌見せ氷水
夜の秋江戸文字で書く豆名刺
くづれたるあたりは降りて雲の峯
咲き昇り果てはなだれて凌霄花

  武甲
書き落とす原稿用紙夜の秋
蝉しぐれ日に四本の路線バス
介添へは要らぬお世話と生身魂
凌霄花上る薄暮の赤サイロ
声枯れるまでの応援氷水

  美子
生身魂一本長き顎の鬚
しかめッ面して氷水啜りをり
徹宵の現場の明かり夜の秋
球体を解きて嬰児昼寝覚
路線バスのうぜんかづら掠めつつ

  正
酔へばなほ軍歌つぎつぎ生身魂
終戦日戦死公報無きままに
道行の果の心中夜の秋
暮れつのる門先照らし凌霄花
月山の星を集めてお花畑

  比呂四
塀を越え凌霄花燃えてをり
蝉時雨止み雨つぶの二三滴
かき氷食べ終へ赤く染まる舌
寝室の寝息静かに夜の秋
延々と語る来し方生身魂

  恵一
のうぜんの門をくぐりて通夜の客
生身魂戦の夢を今もなほ
バーベキューの火のとぼり出し夜の秋
白粉花紅きホルンを吹き鳴らす
かき氷ありますの旗雨の浜