第247回四天句会
平成22年3月17日
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兼題 雉 春コート 耕す 席題 春寒 |
美子 耕すやの屈みて点と成る農夫 肩で着る裾たっぷりの春コート 鳥籠に伸び放題に雉の爪 春寒や整骨院の話題出て 再会の旧友に似て春の風 比呂四 一と雨に辛夷の白の汚れけり 耕せば大地うごめき始むかな 雉の尾の一直線に乱れなく 軽やかに波をうたせて春コート 電卓の打つ音高く冴返る 武甲 春寒や酔客多き外野席 菜の花や広告募集の空き看板 春コート期待と不安押し包み 耕しの初心者マーク泥の髭 三毛猫の見据ゑ番ひの雉子かな |
利孟 手すさびの片手握りの春コート 鳥声を眼下に棚田耕せり 片足を上げて身構え雄雉子 豆腐屋の腰のタオルや戻り寒 じじばばの花切先をいからせて 義春 行く春や車窓に薄き富士の峰 山道や雉子の薮へと現わるる 耕すや空の輝き土黒く 妻誘ひ街へと羽織る春コート 春寒や流れ僅かな用水路 恵一 春耕の鍬ひとつ立つ山の畑 春潮泡爪先に消ゆるなり 春寒や川に浮かびし紙袋 雉の啼く声見失ふ八ヶ岳 からうじて掛かりしボタン春コート |