兼題 麦 柏餅 薫風 席題 毛虫 |
美子 ひらがなで届くおたより柏餅 喉頸を掻き毟りつつ焼く毛虫 馬の眼の長き睫毛や麦の風 森に紛れて迷彩の蛇の衣 薫風やフランス積みの蔵の壁 武甲 秩父路の田植ゑのお茶のみそポテト 二人漕ぐオールの軽さ風薫る 下校子の代はる代はるに麦の笛 レジ横に並べて売られ柏餅 恵一 麦熟るる農夫の髪の赤白髪 畳縁を毛虫歩くや背の起伏 大川原埋めり六千の鯉のぼり 薫風や悪戯っ子も塾がよひ 爪厚き手の鷲掴み柏餅 |
利孟 隊列を解き侵出の毛虫の子 校長と一人の教師風薫る 二次離島航路の小船海照らし コンバイン麦秋袋詰めにして べーごまの紐にふた瘤柏餅 義春 地平線にたなびく雲や麦の波 走り寄る児の背の伸びて柏餅 女高生の声のかろやか更衣 阿蘇山の湧水の音風薫る 夕方の森の暗さや毛虫焼く |