第285回四天句会
平成25年5月21日
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兼題 枇杷 毛虫 青葉 席題 卯の花 |
利孟 枇杷食ふといふことその手汚すこと 青葉潮寄せては人足置場跡 毛虫焼くカンダタの糸もろともに 卯の花や源氏香図の筋五本 つかへてはいや揉み三社神輿かな 武甲 手拍子で始まる遊戯青葉光 生垣に残る葉脈毛虫焼く 枇杷熟るや民家に残る刀痕 母の日の母の絵どれも笑ふ顔 卯の花や裏門につけ検診車 あやの 卯の花の垣にバドミントンの羽根 にんにくと茹でたてパスタと青葉風 灯の消えたままの洋館夜の新樹 下校児の掌に捕へたる毛虫かな 雑司ヶ谷医院の路地の枇杷たわわ |
恵一 枇杷剥くや姉妹の喧嘩静まりて 卯の花の垣をくぐりて土竜跡 野球部の必勝祈願楠青葉 若葉風シャワーで洗ふ馬の背ナ 毛虫刺すとげを抜きたりテープもて 雨竜 青空を喰ひ広げゆく毛虫かな 枇杷の花作務の尼僧の竹箒 夏めくや花に水やる光かな 山肌にひろごりゆける青葉かな 義春 卯の花の垣や人寄す武家屋敷 日の光四方に散らし青葉風 枇杷の皮綺麗に剥けて空青し 横綱のオッという声毛虫かな 二つある南十字星風涼し |
比呂志 棒をもて葉裏の毛虫打ち落とす 開宴を前の一口胡瓜揉み 欅青葉の光の透ける並木かな 撓るだけ枝を撓ならせ枇杷をもぐ 卯の花や手を振る方へ駆け寄りて |