第352回四天句会
平成30年12月13日
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ご興味のおありの方はお探しください
兼題 寒晴れ 蜜柑 年忘れ
席題 万両
利孟
極月や終活といふ近未来
廃線の煉瓦橋梁寒晴るる
入院のこと予後のこと年忘れ
筑波山青々北限の蜜柑熟る
逆さ吊りに小鳥啄む実万両
比呂志
障子張り替えて木の葉の影落ちて
さあ飲めと上司の回る年忘れ
名優の住みし洋館実万両
ゴムバンド掛け自転車に蜜柑箱
寒晴れの稜線空を分かちけり
あやの
寒日和枝打つチェンソーの音
粛々と艶増す赤基実万両
息白く泰西名画に並ぶ列
鼻歌で包むお土産年忘
焼みかんの香の満つ教室なりしかな
恵一
万両や明けゆく空のちぎれ雲
景気よき法螺も座興や年忘れ
寒晴れや雲ひとつ浮くにはたづみ
滑り台母が蜜柑を投げくれし
去年今年警察官も容疑者も
義春
寒晴れや古道の先の大鳥居
橋繋ぐ瀬戸のしまなみ密柑山
万両や座敷に一人祝ひ客
年忘れビンゴゲームの米二キロ
年の夜や拍子木の音オリオンへ
武甲
舌鼓打つ日だまりや蜜柑狩山
年忘れ三方良しの声合はせ
点睛の万両を挿し大立華
寒晴れや山車見納めの六日市
紅葉散る色を敷き詰め押し花絵
雨竜
冬晴れや医院のドアの閉まる音
万両や新たな御代の幕上る
寒晴れの突き刺す冨士の白さかな
白ひげも皮もかじるや菊みかん
靴買つて鞄も買つて年忘れ