第326回 皐月例会
令和6年5月25日19時 Zoom
兼題 木苺 郭公 風薫る 鯉幟 麦
厚切りのパンのこんがり遠郭公
つまみ喰ひしつつ取る蔕苺煮る
矢車の音に尾を振り鯉幟
薫風や楠公像の馬の尾に
夏場所や鬢付け薫る駅を抜け
道草の木苺酸いをものとせず
麦を打つ今は昔のくるり棒
比呂
☆閑古鳥谺し合はば母問はな
△大き目を見張り畳まれ鯉のぼり
△春蝉や谷底に湧く湯治宿
△山小屋の屋根に置く石初つばめ
・麦秋や獣潜みしごとうねる
・木苺や故郷の島の青き海
・嘶きて靡く鬣風青し
△蟷螂の反りて生まれる枝の先
△二等身の怒れる土偶梅雨晴間
・鉢の花並べる軒や籐寝椅子
・廃鉱の坑口隠す歯朶青し
・ショベルカーならす区画地夏に入る
外人の覗き見浅草ほおづき市
花を追ひ青鬼灯ののぼりつめ
信子
△遠郭公海苔だんだんのお弁当
△木苺の赤遠足の列を止め
・オフィスへと向かふ足音風薫る
・薫風や観音堂の落語会
・新造の路面電車や風光る
麦の秋復旧列車の音確と
鯉幟渡して川の華やかに
△大屋根に負けぬ高竿鯉幟
・木苺や列の乱れる登校班
・麦の穂を騒つかせては風渡る
・木道に花のガイド図遠郭公
・薫風やヒール響かせセールスへ
・鯉幟上げてはしやぎて駆け回り
・鯉のぼり空キャンバスとする中に