映画のページ
約2000 Min.
出演者
Bill Paxton
Tim Robbins
寺島進
Horst Buchholz
Patricia Arquette
Samuel L. Jackson
Juliette Gréco
Rhys Ifans
その他大勢
見る時期:2002年8月
ドイツにも昔からファンタという飲み物はありますが、あの超人工的な味のファンタ・オレンジとファンタ・グレープはありません。ファンタ・オレンジという名前の飲み物は売っているのですけれど、色は日本のファンタを5倍ぐらいに薄めたような冴えない色。味もこれがあのファンタ・オレンジかというような薄味。あの凄い色のファンタ・グレープはドイツには全く存在しません。似たような飲み物も見たことがありません。聞くところによるとマルタ島には日本のと似たファンタ・オレンジがあるんだそうです。それでお金を貯めていつの日か出かけて行きたいと思っています。というわけで日本に帰ると真っ先にスーパーに飛び込んでファンタを買い込みます。
ちょっと前、ファンタ・マンダリンというのを売り出し、それが日本のファンタ・オレンジと似ていたので喜んでいたのですがいつの間にか大きなボトルは店から消え、時たま 0.33 リットルの缶を見る程度になってしまいました。
話がすっかりそれてしまいましたが、飲み物
ドイツのファンタは今年で16回目になります。この映画祭はドイツの5大都市で開催され、ベルリンではポツダム広場が会場になっています。夏の穴でも書きましたが、真夏、多くの人が休暇で町を空ける時期に開催されます。今年は早い町では7月24日から、遅い方では8月14日から始まり8日間続きます。
毎年中心になって参加するファンが数十人いて、その人たちはこのフェスティバルのために休暇を取ります。中には全部の映画を見るのだと言って、2都市のフェスティバルに参加する猛者もいます。1都市だけで参加するとプログラムの関係で、出品された作品の約半分しか見ることができません。ですから例えばフランクフルトで見ておいてからベルリンに来て、見逃した作品を見るということをするわけです。昨年それをやった猛者ペアからきのうメイルが入り「8月14日に会おう」と言って来ました。
映画祭参加というのは300本ぐらい出ると言われているベルリナーレ(ベルリン映画祭)でも、数十本出るファンタでもかなり体力と根性が要ります。ファンタは平日16時頃から始まり、終わるのは夜中の1時頃です。以前はもう少しハードだったように思いますが、最近は地下鉄の最終にぎりぎりで間に合うようにスケジュールを調整したようです。それでも1日平均8時間ちょっと。週末は13時間ぐらい映画館にいる覚悟が必要です。映画の間の休憩は運がいいと30分程度。運が悪いと1つの映画を見た後すぐ次の館に入らないと行けません。加えて長時間座っているので、飛行機に乗った人がかかるのと同じ病気を気にしなければなりません。体内の血が運動不足のために濃くなってしまうようです。日本人はそれほど気にしなくても大丈夫と聞いてはいますが。そして毎日館内にいると暫くして体調がおかしくなって来るのに気付きます。運動不足だけでなく、ビタミン、水分不足になります。ですから参加者の中でもベテランになると、その辺もきっちり準備してかかります。
なぜそこまでして参加するのか。答: そこに映画があるから。毎年この映画祭だけで会うという友達がいますが、皆できれば映画館で、それも大スクリーンで、いいサウンドで恐ろしい映画を見たいと考えています。ファンタはベルリンで1番いい映画館、1番いいサウンドという環境で開かれます。そしてここで見逃すともう見られない映画、あとはビデオの店を探しまわらなければみつからない映画がたくさん出品されます。例えば穴は去年ファンタで見そこない、一般公開期間が短くて見そこない、今年になって運良く隣人がビデオを見せてくれました。また最近でこそいくつか見られるようになりましたが、スペインのスリラーやアルゼンチンの SF は普通映画館には来ません。去年見て背筋が凍る思いをしたのは Chopper、できのいい劇映画だと感心したのがジェヴォーダンの獣、斬新な作り方にびっくりしたのがメメント、設定のブラックさに驚いたのがシリーズ 7: ザ・バトルロワイヤル、あまりのしつこさに辟易したのが Hide and seek、ばかばかしいと思ってバカにしながら見ていたら最後にうっちゃりをかけられたのがクイーン&ウォリアー、恐怖にふるえ上がったのが Le Rat。いちいち挙げていたらきりがありませんが、参加して損をしたという気になったことはありません。
今年もあと1か月弱で始まります。見終わったらいくつかおもしろい作品を紹介することができるでしょう。
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