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バイオハザードV:リトリビューション /
Resident Evil: Retribution /
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Resident Evil 5 - Retribuição /
Resident Evil 5: Venganza /
Resident Evil 5: La Venganza /
Resident Evil: Le Châtiment

Paul W.S. Anderson

D/Kanada/USA 2012 96 Min. 劇映画

出演者

I - V 出ずっぱり

Мила Йовович/Milla Jovovich
(Alice - 元アンブレラ・コーポレーション(以下《傘組織》と略す)の入り口をガードする傭兵)

I (2002) にも出た人

Michelle Rodriguez
(Rain Ocampo - 傘組織の傭兵、感染死)

Eric Mabius
(Matt Addison - 警察官に化けた環境保護運動家)

Heike Makatsch
(Lisa Addison - 傘組織の研究員、マットの妹

Colin Salmon
(James Shade - 傘組織の傭兵の主任)

Pasquale Aleardi
(J.D. Salinas - 傘組織の傭兵)

James Purefoy
(Spence Parks)

Martin Crewes
(Chad Kaplan)

Indra Ové
(Ms. Black)

Anna Bolt
(Green - 科学者)

Joseph May
(Blue - 科学者)

Liz May Brice (Medic)

II (2004) にも出た人

Sienna Guillory
(Jill Valentine - 定職中だった傘組織の傭兵)

Oded Fehr
(Todd / Carlos Olivera - 傘組織の傭兵、主任)

Razaaq Adoti
(Payton Wells - 傘組織の傭兵、軍曹)

Thomas Kretschmann
(Tom Cain - 会社側で事件収拾の指揮を取る男、少佐)

Sandrine Holt
(Terri Morales - レポーター)

Iain Glen
(Isaacs - 傘組織の科学者)

III (2007) にも出た人

Oded Fehr
(Todd / Carlos Olivera - 傘組織の傭兵、主任、爆死、細胞から2つのクローンが作られ、カルロスと呼ばれる)

Ali Larter
(Claire Redfield - 避難中の生存者)

Iain Glen
(Isaacs - 傘組織の科学者)

Spencer Locke
(K-Mart - 避難中の生存者)

IV (2010) にも出た人

Ali Larter
(Claire Redfield - 3作目で避難中だった生存者)

Wentworth Miller
(Chris Redfield - クレアの兄)

Shawn Roberts
(Albert Wesker - 傘組織の大ボス)

Spencer Locke
(K-Mart - 避3作目で避難中だった生存者)

Sienna Guillory
(Jill Valentine - 第2作で傘組織で停職中だった傭兵)

Kim Coates
(Bennett - 刑務所に立てこもっていた生存者、元プロデューサー)

Norman Yeung
(Kim Yong - 刑務所に立てこもっていた生存者、元ベネットの職業訓練生)

Boris Kodjoe
(Luther West - 刑務所に立てこもっていた生存者、かつてのバスケット・ボールのスター)

Ray Olubowale
(斧を振り回す大男)

Takato Yamashita (会社員)

中島美嘉
(Jポップの歌手、日本最初の感染者)

V (2012)

Aryana Engineer
(Becky - アリスの娘)

Bingbing Li (Ada Wong)

Sally Cahill
(Ada Wong - 傘組織の人間)

Johann Urb
(Leon S. Kennedy - 生存者のリーダー)

Robin Kasyanov (Sergei)

Kevin Durand
(Barry Burton - 生存者の作った軍のメンバー、ケネディーの友人)

Ofilio Portillo (Tony)

Toshio Oki (警官)

Megan Charpentier
(レッド・クイーン)

Ave Merson-O'Brian
(レッド・クイーンの声)

Kevin Shand
(斧を振り回す男)

Amanda Dyar
(傘組織のゾンビ)

Reese Riley (Manuel)

Chris Sullins (ゾンビ)

見た時期:2013年6月

ネタばれ無し!

あまりの手抜き工事に脱力し、筋を紹介する元気もありません。なので大したことは書きません。

キャストを見ると誰が生き残るか多少分かりますが、この話、ゾンビやクローンとして都合良く再生する人も多いので、出る人はリサイクリングの可能性があるという前提で見てください。 目次へ。映画のリストへ。

★ なんじゃ、これは

バイオハザード・シリーズは第1作が1番良くて、回を追うごとに劣化していますが、「これはひどい」と思うのがバイオハザードV:リトリビューションです。いくら元ネタがゲームだからと言って、こんな手抜きの作品を作るぐらいなら、止めておけば良かったと思いました。

この種の女性を主人公にしたアクション SFアクション・ホラーはいくつか作られ、私も行きがかかり上何作か付き合いました。SF 好きの私ですが、女性シリーズには感心しません。

欧米には女性の職場進出を促進するために法律でポストの割合を決め、結局失敗した例があります。その前にはアメリカで黒人の進学、職場進出を促すためにやはり黒人枠として比率を決めましたが、あれも結局だめでした。効果が上がったのは、黒人にも会社を作ったり、会社に入ったりしてお金を儲けさせ、中産階級にまで進出させる作戦。それがきっかけになり黒人が単純労働以外の職場に乗り出すのに成功しています。日本の女性の社会進出は確かに欧米先進国と呼ばれる国より遅いですが、女性の方にもこういう枠を決めるのに反対の意見が結構多いです。私も無理に急がせるより、女性自身が納得して少しずつ確実に進む方がいいように思います。

ハリウッドは女性に主体的な役を演じさせ何かの手本にしようとでも思ったのかも知れませんが、大した作品は出来ませんでした。なぜか体が細くて今にも骨が折れそうな人を主演に起用し、アクロバット的な動きをさせています。無理なダイエットをしてスリムな体を作ると、骨が本当に折れてしまうかもしれず、その意味ではらはらしながら見ていました。

もし女性を主人公にしてアクション SF などを取るつもりなら、体のがっしりした、さほど大柄でない女性を使ってくれた方が、真実味が出たり、「あんな風になりたい」と思う一般人が現われるのではないかと思います。1つの例は Person of interest 犯罪予知ユニットに出ていたタラジ・P・ヘンソン。がっしりした体型で、女性でアフリカ系。以前は軍人だったという役どころで、警察署内で孤立しても1人でやっていける人物を演じていました。その前は女スナイパーのアシストをする役など、力の入った役を演じています。

★ あって無いような筋

第1作は不思議の国のアリスのようでもあり、それでいて完全に SF の世界。加えてミラ・ヨボビッチが久しぶりに美しく、なかなかの出来でした。

その後のミラはアクションを強調したのはいいのですが、繊細な美しさが消え、もったいない使い方だと思いました。必ず裸のシーンが出るので、男性は楽しめたのかも知れませんが、女性として言うと、裸だとしてももう少し優雅に描いてもらいたかったです。

未だに傘組織に祟られているアリスは組織の建物の奥深くで意識を取り戻します。

ここで早速突っ込みを入れます。オブリビオンでも似たような疑問を持ちました。《破壊された未来》の SF ではどうしても考えざるを得ないのが、人類のほとんどが死滅とかゾンビ化しているのに、インフラはどうしているんだろうというところ。全世界が壊滅されており、消費物資を作る設備も人もいないことを前提にしている話が多いです。それなのに、結構武器だけでなく日常品や車など物が揃っているので驚くことがあります。

アリスの不思議の国も有害なビールスに感染し、工場で自動車を生産するようなまともな一般人はおらず、ほとんどゾンビ状態か逃亡中の生き残り。

ところでアリスは超人的な力を発揮して傘組織の建物から逃げ、逆に追って来る社の兵士を見つけると片っ端から殺して行きます。彼女自身は一匹狼的ですが、まだゾンビになっていない人類が少しだけ残っていて、その人たちとは一緒に傘人狩りをします。

この後は予算節約対策の連続。1作目から4作目の登場人物の再生と使いまわし。感染死や戦死したはずの登場人物がクローン化されて再登場。中には2通りのクローンが出て来る者もいます。そのため再会に次ぐ再会。かつての友人や戦友が敵になり、また味方に戻り、過去の思い出として前の作品が繰り返されたり。辻褄もへったくれもありません。バカバカしくて見るのを止めようかと思いました。

多少新味があったのは舞台が一部ロシアだった点。おかげで見慣れないシーンがあり、そこだけ楽しかったです。

★ そして何も分からなくなった・・・

1作目はミステリアスで、アリスの童話と薬の大コンツェルンが組み合わさり、社会派かとも思わせる展開でした。なのでこちらもまじめに付き合いました。

2作目から後はゾンビだとばれていますし、呆れるような怪物がか弱いヨボビッチ嬢と対決し、話があほらしくなって行きます。それでも4作目まではまだ体面を保とうという気持ちがどこかしら伝わって来たのですが、5作目でたいていの人はリタイヤでしょう。

ところが6作目を作るぞと宣言して終わります。「おいおい、もういいよ、ヨボビッチを他の作品で使ってくれよ」と言いたくなります。

彼女、演技らしい演技はできないけれど、あまりしゃべらせなければ一応絵にはなるので、自然な薄めのメイクと髪型で出して欲しいです。

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