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日記のフリindex

2005.102005.12

日記のフリ 日記というよりは、気になったこと、興味のあることを忘れないようにメモしてる、ってほうが正しいので「フリ」。

日付ごとにアンカー付けています。e.g. http://www5a.biglobe.ne.jp/~nanatsu/diary0511.htm#yyyymmdd


2005年11月

その他


11/29(火)
オカヂマカオリ『裁判トリセツ』インフォバーン。帯に“訴えるときも、訴えられたときも役に立つ、「裁判取り扱い説明書」!”とありますが、当事者ではなく第三者・傍観者として裁判を楽しむ法という雰囲気。

初めて入った古本屋さんで文庫本を2冊レジに持っていくと、レジのおばさんは虫めがねで何やらじっくり読書中で気付かない。少しして、ごめんなさいねー、夢中になってて、と気付いてくれた。中国の地図帳に夢中になっていた、とそれを渡して見せてくれる。最近旅行に行って、そのルートを改めて確認していたという。中国には何度か行っていて好きなんだって。本屋が本に夢中になってちゃだめよねーアハハーと笑っていた。こういうやりとり好きです。


11/28(月)
田中啓文『笑酔亭梅寿謎解噺』集英社

良かった。落語に馴染みのなかった竜二という登場人物がいることで物語に入りやすかったし、彼の成長を見るのが読み進める楽しみでもあった。彼にはどうやら才能があるらしく、他の人が言及する言葉でそれがわかるようになっている。逆にいえば、ただそれだけの説明で終わってしまっているのが手抜きというかアッサリしすぎというか説得力という点では弱い。彼が話しているその場面を描写しているわけではないから。それに、読み終わった今は梅寿の破天荒ぶりしか残ってないんだけど、それでもやっぱりこれは面白かった。読んでいるあいだ楽しかった。


11/27(日)
健康診断で、問診の際にヨボヨボのおじいさん医者に診てもらったことが過去に何回かある。今日も最後にそういう機会があった。聴診器で胸を診たあとは、問診票に書いた「最近気になること」を虫メガネを取り出して読んで、「早く治していただけますよう……」とゆっくりした口調で言われ、「はあ」と答えるしかなかった。今回のことで、これはもう問診という「かたち」なのだろうな、と思った。虫メガネが私が小学生のころ持っていたやつに似ていて懐かしかった。

青土社「ユリイカ」11月号の特集は「文化系女子カタログ」。今のところ、松本美香「ジャニオタ天国? 地獄変?」、チョコラ「キミトメガネニコイシテル」、平山亜佐子「女子が世界と遊ぶ方法」を読んだのみ。松本美香「ジャニオタ天国? 地獄変?」は、内容もさることならが、はじけた文体が手書きではない印刷された文字で読むことのズレが面白かった。

近所のBOOK OFFで文庫全品半額をやっていたので何冊か買った。欲しかった本が2冊見つけられたのが嬉しい。


11/26(土)
お昼は和光のケーキを食べて済ませようかと思ったけれど、お腹も空いたし贅沢すぎる気がしたので、ふらふら歩いてなんとなく見つけたメルサ内のオールドデリーで。チキンとレバーのカレー美味。ナンも、もっちもち。食後のヨーグルトの酸味具合が絶妙。かなり気に入った。煉瓦亭で行列を見た。

その後、目当ての祖父江慎+cozfish展@ギンザ・グラフィック・ギャラリーに行った。今までの作品とともに、仕事の依頼の用紙なども一緒に展示してある。だから、どういうところにこだわって作ったのかがわかり、それを見て出来上がった装丁を見るとさらに面白いという仕組み。「群像」2004年1月号の表紙がドーンと大きくポスターになっていたもの、あれかっこよかったなあ。

その後、カフェーパウリスタで休憩。禁煙席があればもっと良いな。ピエール・マルコリーニで行列を見た。和光でケーキを買って帰宅。


11/25(金)
久しぶりに頭痛。食事を咀嚼するたびにズキズキ痛む。あっさり薬を飲んで約6時間経って効いた。というか、それではもう薬の力ではないような気がするね。

散歩の達人ブックス『東京古本とコーヒー巡り』交通新聞社。中身も見ず買ってしまったけれど、届いてみれば思いのほか良かった。その駅付近に用事があったときには寄ってみたいと思う場所がたくさん。写真が美しいし、つくりも凝っていて、開いてページをめくるのが楽しい本。


11/24(木)
井狩春男『返品のない月曜日』『本屋通いのビタミン剤』ちくま文庫を読んだ。昔昔、読んだことがあったかもしれない。ずいぶん前の本なので、話題が昔めいたものがあって、その懐かしさが逆に面白い。


11/23(水)
山崎まどか『オードリーとフランスワーズ』『ブック・イン・ピンク』晶文社 を、みっしりではなく、ざくっと読む。そしてまたしばらく経って、ざくっと読み返す。私にとってのブックガイドの読みかたは、その繰り返し。


11/22(火)
佐藤多佳子『ハンサム・ガール』理論社。お父さんは主夫、お母さんはキャリアウーマンという家庭の小学5年生の女の子が、少年野球チームに入りピッチャーとして頑張ってゆく物語。彼女のうまくいかない時と家庭の問題の波長が合っているのが、物語的でもありリアルでもあり。何かがきっかけになってどちらかが好転すれば、もう片方もひっぱられて上向きになってゆくからね。主夫であるお父さんは元プロ野球選手という過去も持っているのだけど、過去へのこだわりにキリッと線を引いているところがカッコイイ。劇的ではなく気付いたらここへ来ていた、という感じのなだらかな変化が心地よい話でした。

買い物に行くと果物売り場ではオレンジ色が華やか。帰り道、「よろしければどうぞお持ちください」と家の外に柿を出しているうちがあった。あいにく果物の中で一番興味がないので通り過ぎるのみ。


11/21(月)
我孫子武丸『弥勒の掌』文藝春秋。「解説」(?)とインタビューがあるのを知らずにいたせいか、いきなり終わってしまったのに驚いた。バタバタと駆け足の印象。宗教にもっとずぶずぶはまってゆく過程を見られるのかと思っていたし、汚職という背景が何かしらの意味を持ってくるのかと思ってたらそうでもない。喰えないやっちゃなーと感心するでもなく、単なる後味の悪い話で終わった。


11/20(日)
岡崎武志+CWS『本屋さんになる!』メタローグ。おしゃれで個性的な本屋さんがたくさんだ。同時に大変さも伝わってくる。

第1章 さまざまなスタイルの本屋さんがある
東京ランダムウォーク往来堂書店PROGETTOタコシェハックネット(音が鳴ります)/Calo Bookshop & Cafeユトレヒト海月書林カフェ・オーディネール/ビューロスタイル(グラフィォ・ビューロスタイル

第2章 独立開業への道
オヨヨ書林フォスフォレッセンスコクテイルトリック+トラップハックネットフィクショネスフライング・ブックス/ロス・パペロテス/ユトレヒト


11/19(土)
鴻巣友季子『明治大正 翻訳ワンダーランド』新潮新書

内田魯庵が訳したトルストイの『復活』についての逸話が面白い。連載前二週にわたって口上というか“言い訳”が載る。「はっきりいってつまらない。でも、だんだん面白くなるから辛抱してくれ」等々。おまけに読む前の「五箇条」まで!(主人公の名前が長ったらしいが、この2人だけは覚えてくれ、だの)。著者や訳者のあとがきは“言い訳”めいてあまり好きではないのに、こういう“まえがき”だったら許せるなあ。逆にそそられるような気がする。

若松賎子訳の『小公子』を実は持っている。でも、真面目に目を通したことはない。


11/18(金)
午後5時より朝8時のほうが寒い。

青木るえか『主婦の旅ぐらし』角川文庫。文章も内容もお行儀良くなってきたように思え、正直刺激が足りない。3冊読んだ中では『主婦でスミマセン』が一番パワーがあって見も蓋もなくて面白かった。


11/17(木)
竹内一郎『人は見た目が9割』新潮選書。漫画や演劇からのネタが多くて偏ったイメージ。「本はタイトルが9割」て感じ。

KinKi Kids『H album』。歌詞カードもタイトルも見ず、まずは全体を流して聴く。1曲目からなんとなくしっくりこない。古臭いどこかで聴いたような曲調、彼ら(の年齢?)に合わない、そういう意味で。3,4曲目は、「冬の星座」というイメージ。「お、持ち直した」と感じ、最後から2つ目の曲もまあまあ印象に残ったものの、もう一度このアルバムを聴こうという気が起きない。女言葉で歌う歌はあまり好みじゃないな(だから、有名な(?)「愛のカタマリ」も好みではない)。じゃあ彼らに合う曲というのはどんななのか、ということに私自身答えられない。だから彼らがどんな曲を歌っても「合わない」と思ってしまうかもしれない。年末に申し込んだコンサートの当選結果はまだわからないけれど、外れてもいいと思った。


11/16(水)
青木るえか『主婦は踊る』角川文庫。日記形式のところは面白さが控えめだと思う。

中村吉右衛門『半ズボンをはいた播磨屋』淡交社。悪ガキだったんだなー。ばあやとのことが随分書かれている反面(ばあやの死がこの文章を書くきっかけでもあるくらいで)、母親のことはあまり出てこない。


11/15(火)
青木るえか『主婦でスミマセン』角川文庫。電車待ちのホームで「主婦と料理」の箇所を読みながら思わず顔が笑ってしまい参った。家に帰ってきてからおかしかったところを改めて拾い読み、今度は心置きなく大笑い。

緑茶にプロポリスをいれられた。味は平気だけど香りが苦手だと思った。


11/14(月)
泉麻人『大東京バス案内(ガイド)』実業之日本社


11/13(日)
岡崎武志『古本極楽ガイド』ちくま文庫 を読み終わる。

麻野一哉・米光一成・飯田和敏『ベストセラー本ゲーム化会議』原書房 も読み終わる。ゲーム作家の3人が、ベストセラー16(17)冊を元に「これをゲームにするならどういうつくりにするか」を話し合っているもの。会議自体よりも、各回、個人個人が担当する脚注が面白かった。個人の思想がより強く出ているからかな。

俎上にのぼった16(17)冊は以下のとおり。『世界がもし100人の村だったら』『愛のひだりがわ』『冷静と情熱のあいだ』『煙か土か食い物』『チーズはどこへ消えた?』&『バターはどこへ溶けた?』『模倣犯』『あらしのよるに』『白い犬とワルツを』『虹』『新ゴーマニズム宣言SPECIAL戦争論2』『PLATONIC SEX』『新「親孝行」術』『あらゆる場所に花束が……』『痛快!憲法学』『FOCUS』『バトル・ロワイアル』

未読の本の要所要所の断片を目にするのは、断片だからこそ、なかなかそそられる。というわけで、上記の本以外だけれど、筒井康隆『美芸公』中原昌也『マリ&フィフィの虐殺ソングブック』を買ってしまった。


11/12(土)
山崎貴監督『ALWAYS 三丁目の夕日』(日本・2005)公式サイト)。

「いかにもCG」な画面はいらない。できないことは無理して描かず、さっくり削るいさぎよさも欲しい。

この映画をみて「昔の良いところ」を思う。でも、この映画の中に描かれた時代にも移り変わりはある。氷屋さんの表情と捨てられた氷箱(なんていうのだろう?)にそう感じる。

ずいぶん泣いてしまって押し殺すのに疲れた。ベタな展開に安心して身をゆだねられるのは心地よい。

:..

ポストに届いた封筒を開けると注文した覚えのない本だった。驚いて中を開くと便箋が一枚入っている。出版社の編集の人からで、以前、誤植を指摘した本の著者が新しく本を出し、それを是非私にも送ってくださいと言われたとのことで、送ってくださったようだ。本自体にも著者のメッセージが書いてある。こんなことは初めてのことで驚いた。誤植を指摘したのは出版社へのメールでだったのだけど、そのときもすぐに編集の人は著者へ確認をして返事をくれ、誠意を感じて嬉しかったのを覚えてはいたのですが。


11/11(金)
北斎展@東京国立博物館。「時間帯ごとの会場状況」では16時以降は比較的空いていると書いてあるけれど、18時過ぎから見て回っても充分混んでいるように思えた。こらえ性がなくてだめだ〜。みんな、えらいわ。期間中に再度行きたい。


11/10(木)
佐藤多佳子『ごきげんな裏階段』理論社荒井良二『ぼくのキュートナ』講談社 を読んだ。

『ぼくのキュートナ』は自分がキュートナになったつもりで読むべし、だな。

「ぼくがさしむけた うまはつきましたか?」だって。「さしむけた」だよ! かっこいい。

「もしかしたらブルジョアなの?」なんて問いかけの入る手紙には、おやすみの日にただただのんびり過ごすようにということがあたたかく書かれている。なにもしないことは難しい。でも、こんな手紙をもらったら従おうかという気に、少しなる。

「ねむれないよるは トンネルみたいだななんて おもうときがあるよ。でも いつかトンネルも おわるってしってるから あんしんして クークーねます」

「あかりをけして、ねなねな」

はい、寝ましょう。おやすみなさい。


11/9(水)
坪内祐三『文庫本福袋!』文藝春秋 を読み終わる。以前、『文庫本を狙え!』を読んだときよりもしっくりきて読みたい本がざくざく出てきた。


11/8(火)
キハチの紫芋ソフトが甘すぎて半分残したいと思った。


11/7(月)
チェルニー50番が15番まできている現在、「そろそろショパンのエチュードに取り掛かってみますか」と言われた。「楽譜は何がいいですか」と聞かれたけれど、どういう違いがあるのかわからないし、こだわりも欲もないので、「先生にお任せします」と答えた。バッハの平均律には四苦八苦、今回はどうにも気力がなくて6小節くらい残して持っていった。でもこちらも「平均律もずいぶんやったし他のをやってもいいですね」と。ずいぶんやった記憶よりも、苦労した記憶のほうが強くて、身になっているのか心もとない。ていうか、本当にヘタの横好きだなあとつくづく。


11/6(日)
こたつにした。

佐藤多佳子『おかわり いらない?』講談社、同『レモンねんど』国土社 を読んだ。

最近、わりと近くにBOOK OFFができた。105円均一に絞って選ぶ。
田中美津『いのちのイメージトレーニング』新潮文庫……イメージトレーニングしてみるかなと
佐藤絵子『フランス人の贅沢な節約生活』祥伝社黄金文庫……105円ならいいか
冴羽すみれ『さささおやつ』光文社文庫……あまりにもしょうもなさそうだったので気になって
辻仁成・望月通陽『ミラクル』新潮文庫……望月通太陽の絵が目当て
シュトルム『みずうみ』新潮文庫……カバーがきれいな色だったので
玉村豊男『パリ 旅の雑学ノート』新潮文庫……有名だが未読のため
野上彌生子『若い息子』新日本文庫……新日本文庫というのが気になった

上から3つ目まで読んで、上の2冊はBOOK OFFに戻したいと思った。3冊目は、思った以上のしょうもなさなので逆に残しておきたい気分……。なんなんだろうこれは……。脱力を通り越して力が入るというか。意味不明です。


11/4(木)
乙一『ZOO』集英社 を読み終わる。わりとグロい表現も多い。なので「血液を探せ!」は少し読んでみてパス。「カザリとヨーコ」が一番好き。「落ちる飛行機の中で」もそうだけど、絶望の中の自嘲めいたユーモア(?)のノリが浮いているようで浮いていなくていい。「陽だまりの詩」の物悲しさも素敵だと思う。彼の文章には、ときに「祈り」を感じる。圧倒的な悪の中の静かでしんとした救いのようなもの。たとえれば、泥水の上澄み。でもそれは物語の中にあるというよりも、作者の視線がそうであるからに思える。

荒井良二『ルフラン ルフラン』プチグラパブリッシング。ルフランは元はどこに住んでいたのだろう。ルフランは言うに及ばず、ケナゲナの姿がエノキダケの1本みたいで愛くるしい。ルフランの家の中を見ている表情の豊かさ(特にオルゴール)。ページをめくるたびに、ドキドキときめく絵ばっかり。ブランコ、大草原、まっくらなやみ。すべての絵をもーっと大きく見たい! なんて素敵な絵本だろう。


11/3(水)
『オオカミの誘惑』を再度みる。


11/2(水)
岡田武志『古本でお散歩』ちくま文庫ことば探偵団『知ってるようで知らない ものの順序』幻冬舎 を読み終わる。


11/1(火)
信愛書店。ただの新刊本屋じゃないことをもっと早く知るべきだった。『古本でお散歩』を買い、レジ前にあった「おに吉古本案内」の3号をもらってきた。

島田荘司『ネジ式ザゼツキー』講談社ノベルス を読み終わる。


返事のお約束はできませんが、なにかございましたらどうぞ。

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