江左占形勝, 最數古徐州。 連山如畫。 佳處縹渺著危樓。 鼓角臨風悲壯, 烽火連空明滅, 往事憶孫劉。 千里曜戈甲, 萬竈宿貔貅。 露霑草, 風落木, 歳方秋。 使君宏放, 談笑洗盡古今愁。 不見襄陽登覽, 磨滅遊人無數, 遺恨黯難收。 叔子獨千載, 名與漢江流。 |
水調歌頭******************
多景樓
江左 形勝に 占むるは,
最(いつ)に 古き徐州を 數ふ。
連山 畫の如く。
佳き處 縹渺として 危樓を 著はす。
鼓角 風に臨みて 悲壯に,
烽火 空に連なりて 明滅す,
往事 孫・劉を 憶(おも)ひ。
千里 戈・甲を 曜(かがや)かす,
萬竈 貔貅を 宿す。
露は 草を霑(ぬ)らし,
風は 木に落(おとろ)ふ,
歳(とき)は方(まさ)に秋。
使君 宏放にして,
談笑し 洗ひ盡くす 古今の愁を。
見ず 襄陽の登覽を,
磨滅して 遊人 無數なれば,
遺恨 黯く 收め難し。
叔子 獨り 千載に,
名 と 漢江は 流る。
2002. 5. 8 5. 9 5.10 5.11 5.12 5.13完 2007. 7.21補 10.18 11.21 2008.11.18 |