Huanying xinshang Ding Fengzhang de zhuye




                                              
      閣夜  

                 杜甫

歳暮陰陽催短景,
天涯霜雪霽寒宵。
五更鼓角聲悲壯,
三峽星河影動搖。
野哭千家聞戰伐,
夷歌幾處起漁樵。
臥龍躍馬終黄土,
人事音書漫寂寥。

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閣夜

歳暮 陰陽  短景を 催(うなが)し,
天涯の霜雪
(さうせつ)  寒宵(かんせう)に 霽(は)る。
五更の鼓角  聲 悲壯に,
三峽の星河  影 動搖す。
野哭
(やこく) 千家  戰伐(せんばつ)を聞き,
夷歌
(いか) 幾處か  漁樵(ぎょせう)より起こる。
臥龍
(ぐゎりょう) 躍馬(やくば)  終(つひ)に黄土,
人事 音書
(いんしょ)  漫(そぞろ)に寂寥。

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◎ 私感註釈

※杜甫:盛唐の詩人。712年(先天元年)〜770年(大暦五年)。字は子美。居処によって、少陵と号する。工部員外郎という官職から、工部と呼ぶ。晩唐の杜牧に対して、老杜と呼ぶ。さらに後世、詩聖と称える。鞏県(現・河南省)の人。官に志すが容れられず、安禄山の乱やその後の諸乱に遭って、流浪の生涯を送った。そのため、詩風は時期によって複雑な感情を込めた悲痛な社会描写のものになる。

※閣夜:(杜甫の州(きしゅう)での寓居の)西閣での夜。長江に面して建てられていた二階建ての家での夜。

※歳暮陰陽催短景:年の暮れになって陰陽の二気は、昼間を短くするようにせきたてて。 ・歳暮:年の暮れ。 ・陰陽:天地間の万物を造り出す二気。天地、日月暖寒、男女のように相対する二つの気。 ・催:〔さい;cui1○〕うながす。漢樂府『蒿里曲』に「蒿里誰家地,聚斂魂魄無賢愚。鬼伯一何相催促,人命不得少踟。」とある。人生の余命を追い迫る意である。 ・短景:〔たんえい;duan3ying3●●〕(冬の)短い昼間。短い日ざし。ここの「(催)短景」をに伝統的〔たんけい;duan3jing3●●〕とし、(年の暮れになって陰陽の二気は、)「日かげを短くするようにせきたてる」とする。「景」:〔けい;jing3●〕ひかり。ひざし。けしき。「景」:〔えい;ying3●〕かげ。=「影」。この語の包含する領域が日中でややずれるか。

※天涯霜雪霽寒宵:天の涯とも謂える故郷を遠く離れたここ・州では、(昼間降った)霜や雪は、寒い夜になって(やっと)はれわたった。 ・天涯:空の涯。故郷を遠く離れた土地。ここでは作者自身の今いる州のことをいう。 ・霜雪:霜と雪。心の潔白できびしい喩え。漢魏・蔡文姫の『悲憤詩』に「邊荒與華異,人俗少義理。處所多霜雪,胡風春夏起。翩翩吹我衣,肅肅入我耳。感時念父母,哀歎無窮已。」とある。 ・霽:(雨などのくずれていた天気が)はれる。 ・寒宵:寒い夜。

※五更鼓角聲悲壯:夜明け前の五更(の時を知らせる軍中の)太鼓と角笛の音は、悲しい中にも勇ましさがあり。 ・五更:午前4時前後。夜の終わり、夜明け前になる。漢末の『古詩爲焦仲卿妻作』(孔雀東南飛)「兩家求合葬,合葬華山傍。東西植松柏,左右種梧桐。枝枝相覆蓋,葉葉相交通。中有雙飛鳥自名爲鴛鴦。仰頭相向鳴,夜夜達
五更。」とあり、後世、南唐後主・李Uの『浪淘沙』に「簾外雨潺潺,春意闌珊。羅衾不耐五更。夢裏不知身是客,一餉貪歡。  獨自莫憑欄,無限江山。別時容易見時難。流水落花春去也,天上人間。」とある。 ・更:〔かう;geng1○〕一夜を五つに分けた時間の単位。初更〜五更まである。 ・鼓角:(軍中で時を知らせるのに用いる)太鼓と角笛。 ・悲壯:悲しい中にも勇ましさのあること。後世、宋・陸游は『水調歌頭』多景樓で「江左占形勝,最數古徐州。連山如畫。佳處縹渺著危樓。鼓角臨風悲壯,烽火連空明滅,往事憶孫劉。千里曜戈甲,萬竈宿貔貅。露霑草,風落木,歳方秋。使君宏放,談笑洗盡古今愁。不見襄陽登覽,磨滅遊人無數,遺恨黯難收。叔子獨千載,名與漢江流。」 と使う。

※三峽星河影動搖:三峡の天の川の星影は、揺れ動いている。 ・三峽:瞿唐峽、巫峽、西陵峽のこと。四川省の東の境界で、長江が巫山を通り抜けて湖北省に入るところ。 李白の『峨眉山月歌』に「峨眉山月半輪秋,影入平羌江水流。夜發清溪向
三峽,思君不見下渝州。」と歌われる。 ・星河:天の川。 ・影:(星の)光。(星)影。杜甫は「地利西通蜀,天文北照秦。」 や、「呉楚東南,乾坤日夜浮。」 と天の星をうたう。 ・動搖:(星の光が)揺れ動く)揺れ動く。不吉の兆し。辛棄疾の『水龍吟』「擧頭西北浮雲,倚天萬里須長劍。人言此地,夜深長見,斗牛光焔。我覺山高,潭空水冷,月明星淡。待燃犀下看,凭欄却怕,風雷怒,魚龍慘。   峽束滄江對起,過危樓、欲飛還斂。元龍老矣,不妨高臥,冰壺涼簟。千古興亡,百年悲笑,一時登覽。問何人又卸,片帆沙岸,繋斜陽纜。」 とある。唐・劉希夷(劉廷芝)の『公子行』に「天津橋下陽春水,天津橋上繁華子。馬聲迴合青雲外,人影動搖鵠g裏。鵠g蕩漾玉爲砂,青雲離披錦作霞。可憐楊柳傷心樹,可憐桃李斷腸花。此日遨遊邀美女,此時歌舞入娼家。娼家美女鬱金香,飛去飛來公子傍。的的珠簾白日映,娥娥玉顏紅粉妝。花際裴回雙蝶,池邊顧歩兩鴛鴦。傾國傾城漢武帝,爲雲爲雨楚襄王。古來容光人所羨,況復今日遙相見。願作輕羅著細腰,願爲明鏡分嬌面。與君相向轉相親,與君雙棲共一身。願作貞松千歳古,誰論芳槿一朝新。百年同謝西山日,千秋萬古北。」とあり、蔡の『翠鳥』に「庭陬有若榴,漉t含丹榮。翠鳥時來集,振翼修容形。囘顧生碧色,動搖揚縹。幸脱虞人機,得親君子庭。馴心託君素,雌雄保百齡。」とある。

※野哭千家聞戰伐:野原に出て、墓の前で死者を哭して弔う声(のさまから、)戦のなお絶えないことを聞きとり。 ・野哭:〔やこく;ye3ku1●●〕野原に出て、墓の前で死者を哭すること。 ・千家:多くの家庭。「幾家」ともする。「幾家」:何軒か。 ・聞:聞く。 ・戰伐:戦い。

※夷歌幾處起漁樵:えびすの歌声が何か所か、で漁師や樵(きこり)のところで起こった。 ・夷歌:〔いか;yi2ge1○○〕えびすの歌。異民族の歌。 ・幾處:何か所かで。「數處」「是處」ともする。「數處」:数カ所で。 「是處」:方々で。 ・漁樵:〔ぎょせう;yu2qiao2○○〕漁師や樵(きこり)。半俗、半隠遁(仙)といった位置づけの職業の人たち。

※臥龍躍馬終黄土:(あの一世を風靡した)諸葛亮や公孫述も、ついには黄泉の土となってしまって。 *「臥龍・躍馬」では、日中共に歴代の注釈書は『三國志・蜀書・諸葛亮』と左思の『蜀都賦』(約4800字)の最後の部分を引用して、諸葛孔明と公孫述のこととするのは両者共に作者自身が今いる州にその廟や白帝城といった遺跡があるため。 ・臥龍:〔ぐゎりょう;wo4long2●○〕諸葛亮を指す。機会が有ればおおいに実力を発揮するであろう英雄。すぐれた能力をもちながら、世間に知られないでいる人物のこと。『三國志・蜀書・諸葛亮』に「時先主屯新野。徐庶見先主,先主器之,謂先主曰:『
諸葛孔明者,臥龍,將軍豈願見之乎?』とある。 ・躍馬:〔やくば;yue4ma3●●〕公孫述を指す。馬をおどらせる。左思の『蜀都賦』(約4800字)の最後の部分に「公孫躍馬而稱帝,劉宗下輦而自王。由此言之,天下孰尚? 故雖兼ゥ夏之富有,猶未若茲キ之無量也。」とある。 ・終:ついに。結局。 ・黄土:〔くゎうど;huang2tu3○●〕黄色い大地。(中国の)大地。また黄泉の土。墓。めいど。

※人事音書漫寂寥:人の世のできごとや便りは、とりとめもなく寂しい。 ・人事:人間社会の事件。人間に関する事柄。人との交渉。俗事。東晉・陶潛の『歸園田居』五首其二「野外罕人事,窮巷寡輪鞅。白日掩荊扉,虚室絶塵想。時復墟曲中,披草共來往。相見無雜言,但道桑麻長。桑麻日已長,我土日已廣。常恐霜霰至,零落同草莽。」とある。 ・音書:おとずれ。たよりの手紙。消息。 ・漫:〔まん;man2○〕とりとめもなく。そぞろに。みだりに。ほしいままに。むやみに。いたずらに。 ・寂寥:〔せきれう;ji4liao2●○〕寂(さび)しく静かなさま。ひつそりしているさま。權コ輿の『蘇小小墓』「萬古荒墳在,悠然我獨尋。
寂寥紅粉盡,冥寞黄泉深。蔓草映寒水,空郊曖夕陰。風流有佳句,吟眺一傷心。」 と使う。
               ***********





◎ 構成について

韻式は「AAAA」。韻脚は「宵搖樵寥」で、平水韻下平二蕭。次の平仄はこの作品のもの。

●●○○○●●,
○○○●●○○。(韻)
●○●●○○●,
○●○○●●○。(韻)
●●○○◎●●,
○○●●●○○。(韻)
●○●●○○●,
○●○○◎●○。(韻)

2007.10.18
     10.19

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