Huanying xinshang Ding Fengzhang de zhuye



七律          

   到韶山

一九五九年六月二十五日到韶山。離別這個地方已有三十二年了。


一九五九年六月
                            


別夢依稀咒逝川,
故園三十二年前。
紅旗捲起農奴戟,
黑手高懸覇主鞭。
爲有犧牲多壯志,
敢敎日月換新天。
喜看稻菽千重浪,
遍地英雄下夕煙。




******

七律  韶山に到る
      
一九五九年六月二十五日 韶山に到る。這個()の地方を 離れ別れて (すで)に三十二年になる。

夢に別れては 依稀( い  き)として  逝川(せいせん)(のろ)ふ,
故園( こ ゑん) 三十二年前。
紅旗 捲き起こす  農奴の(ほこ)
黑手 高く(かか)ぐ  覇主( は しゅ)(むち)
(ため)に 犧牲となりし  壯志 多く有りしが,
()へて 日月をして  新しき天に ()()
む。
喜び看る 稻菽(たうじゃく)  千重(せんちょう)の浪,
地に(あまね)き 英雄  夕煙に (かへ)る。


          ***********************























私感註釈

※韶山:(せうざん(しょうざん);shao2shan1)毛沢東の生誕の地。湖南省長沙の南西にある韶山沖。 湘郷、湘潭の近く。毛沢東の人生にとって、記念すべき場所は、 1.韶山(生誕の地) → 2.長沙(青年前期)(北京) → 3.井岡山(中央革命根拠地) → 4.延安(西北革命根拠地) → 5.北京、となろう。

※一九五九年六月二十五日到韶山。離別這個地方已有三十二年了:三十二年前の一九二七年六月二十五日に(故郷の湖南省)韶山を訪れた。この地方に別れて、すでに三十二年になってしまった。 *三十二年前には、『毛沢東選集』第一巻に収められている『湖南農民運動の視察報告』を纏めている。革命成就後、故郷の韶山に帰り、故郷の幹部や共産党員、老赤衛隊員や農会会員と、勝利の美酒に酔ったとの作である。 ・離別:離れ去る。動詞。 ・這個:(白話)ここ。この。這:文語の「此」などに当たる。 ・個:…箇、…個。…つ。量詞。 ・地方:(白話)ところ。地。日本語の「地方=ちほう」よりも狭い範囲をいう。蛇足だが、日本語の「ちほう」に当たる語は“地区”になる。 ・已有:とっくに…となる。すでに…になる。 ・-了:(白話)…になる。になってしまった。…てしまった。文末にあって、変化や完了を表す助詞。

※別夢依稀咒逝川:(故郷に)遙かな昔に別れを告げ、時の経過がうらめしいが。 ・別夢:遙かな昔のぼんやりと記憶に残っている別れ。唐末~五代・張泌『寄人』に「
別夢依依到謝家,小廊迴合曲闌斜。多情只有春庭月,猶爲離人照落花。」がある。 ・依稀:〔いき;yi1xi1○○〕ぼんやりとしているさま。かすかに。また、よく似ている。髣髴として。ここは、前二者。清・趙執信の『村舎』に「亂峯重疊水橫斜,村舍依稀在若耶。垂老漸能分菽麥,全家合得住烟霞。催風筍作低頭竹,傾日葵開衞足花。雨玩山姿晴對月,莫辭閒澹送生涯。」とあり、晩唐の趙『江樓書感』では「獨上江樓思渺然,月光如水水連天。同來翫月人何處,風景依稀似去年。」とある。

※故園三十二年前:郷里の三十二年前のことだ。 ・故園:故郷。 ・三十二年前:前回一九二七年に帰郷したときからの期間のことで、『湖南農民運動の視察報告』を纏めた際のこと。

※紅旗捲起農奴戟:(共産党指導の革命闘争の)赤旗は、農民の武装闘争を巻き起こし。 ・紅旗:(白話)赤旗。革命闘争の旗。ここでは、革命勢力の意として使われている。蛇足になるが、古典では王事の象徴で、天子や宮廷を象徴するもの。皇帝の軍旗の意。その用例に 中唐・白居易の『劉十九同宿』「
紅旗破賊非吾事,黄紙除書無我名。唯共嵩陽劉處士,圍棋賭酒到天明。」や中唐・李賀の『雁門太守行』「黑雲壓城城欲摧,甲光向日金鱗開。角聲滿天秋色裏,塞上燕支凝夜紫。半卷紅旗臨易水,霜重鼓寒聲不起。報君黄金臺上意,提攜玉龍爲君死。」がある。 ・捲起:(白話)巻き起こす。闘争や運動を引き起こす。 ・農奴戟:農民の武装を謂う。 ・戟:ほこ。当時の写真ではほこも持っていたようだが、ここでは必ずしも本物のほことを指すとは限らない。武力、武装の謂い。

※黑手高懸覇主鞭:反動派の黒い手は、覇権を以って君臨する大地主や軍閥、国民党政権右派としての弾圧のむちを揮(ふる)った。/大地主は大々的に統治者の威を以て抑圧してきた。 ・黑手:黒い手。悪人の爪牙。反動派の手の意。ここでは、貧しい農民にとっての敵である地主のこと。中国革命の主要な敵は地主階級とされ、その打倒を目標としてきた。紅(革命的)に対して黒(反動的)となる。紅に対しては白(反革命的、反動的)も同様の意味で使われるが、この詩の場合、「白手…」とはできない。平仄上は問題がないが、「白手」とは、「素手」とか、「手ぶら」の意味になってくるため、また、迫力でも劣るため。 ・覇主:覇権を以って君臨する者。ここでは大地主や軍閥、国民党政権右派等を指して、こう詠んでいる。 ・鞭:むち。抑圧の手段。

※爲有犠牲多壯志:革命のために命を惜しまない勇敢な人々がいたから。 ・爲:…ため。(命を惜しまない勇敢な人々がいた)から。去声。 ・有:存在する(した)。 ・犧牲:犠牲。ここでは、革命のために命を捧げること。また、その人。 ・壯志:雄々しい志。雄々しい志の者。南宋・岳飛の『滿江紅』に「怒髮衝冠,憑闌處、瀟瀟雨歇。抬望眼、仰天長嘯,壯懷激烈。三十功名塵與土,八千里路雲和月。莫等閒、白了少年頭,空悲切。   靖康耻,猶未雪。臣子憾,何時滅。駕長車踏破,賀蘭山缺。
壯志饑餐胡虜肉,笑談渇飮匈奴血。待從頭、收拾舊山河,朝天闕。」とある。

※敢教日月換新天:長い年月を頑張って、新しい世の中にすることができた。 ・敢:あえて。強いて。無理をして。 ・敎:〔けう;jiao
4○〕…しむ。…に…させる。…に…させられる。ここは使役表現。〔「教」+名詞+動詞〕で、…(名詞)に…(動詞)させる。 ・敢敎:…とすることができた。 ・日月:歳月。 ・換新天:新しい世の中にする。新しい日に換える。 ・天:(白話)日。

※喜看稻菽千重浪:稲や豆の幾重にもなっている豊かな実りを喜び(の目を以て)眺める。 ・喜看:喜んでみる。 ・稻菽:稲と豆。 ・菽:〔(じゃく;shu1●〕豆類の総称。 ・千重(浪):(浪のように)幾重にもなっているさま。

※遍地英雄下夕煙:地にあまねくいる英雄(国土建設に邁進している農民や人民大衆)夕方の炊煙時に帰宅している。 ・遍地:地にあまねくいる。毛沢東の『念奴嬌・鳥兒問答』(一九六五年秋)に「鯤鵬展翅,九萬里,翻動扶搖羊角。背負靑天朝下看,都是人間城郭。炮火連天,彈痕
遍地,嚇倒蓬間雀。怎麼得了,嗳呀我要飛躍。   借問君去何方,雀兒答道:有仙山瓊閣。不見前年秋月朗,訂了三家條約。還有喫的,土豆燒熟了,再加牛肉。不須放屁,試看天地翻覆。」と使う。 ・英雄:知力や武勇などに特にすぐれている人。ここでは、国家建設に邁進している農民や人民大衆を指している。 ・下:(白話)(田畑・職場から)帰宅する。帰る。 ・夕煙:炊煙。また、夕方の煙。ゆうけぶり。また、夕靄。古典詩では、前記の意になるが、ここは、夕方の炊煙の意で使っていよう。

                   ***********





◎ 構成について:
  七言律詩。平韻の一韻到底。この作品の韻式は「AAAAA」。脚韻は、「川前鞭天煙」で、韻目は「一先」。なお、詩中の「年千」も「一先」だが、「園」は違う。


   ●●○○●●○,(韻)
   ●○○●●○○。(韻)
   ○○●●○○●,
   ●●○○●●○。(韻)
   ●●○○○●●,
   ●○●●●○○。(韻)
   ●●●○○●,
   ●●○○●●○。(韻)


「教」「看」は両韻。ただし、使役の働きの「教」は、古語では、、現代白話では、(去声)。動詞の場合は。名詞の場合は(去声)。この作品のここは、平声になる。また、「看」のここのような意味の場合、
となるが、詩詞ではとして使われる例が多いようだが…。
                     

2001. 2.22
      2.23完
      2.24補
      4. 6
      6. 5
      7.22
2003.11. 2
2004. 1. 5
2011. 2.24
2013. 3.12 



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