荊軻飮燕市, 酒酣氣益震。 哀歌和漸離, 謂若傍無人。 雖無壯士節, 與世亦殊倫。 高眄四海, 豪右何足陳。 貴者雖自貴, 視之若埃塵。 賤者雖自賤, 重之若千鈞。 |
詠史詩 八首之六******************
荊軻 燕市に 飮み,
酒 酣(たけなは)にして 氣 益(ます)ます 震ふ。
哀歌して 漸離に 和し,
謂(おも)へらく 傍(かたはら)に 人の 無きが 若(ごと)し と。
壯士の節 無しと 雖(いへど)も,
世と 亦た 倫(たぐひ)を 殊(こと)にす。
高眄(かうべん)して 四海を (あなど)り,
豪右 何ぞ 陳(の)ぶるに 足らん。
貴き者は 自ら 貴(たっと)ぶと 雖(いへど)も,
之(これ)を 視(み)ること 埃塵の 若(ごと)し。
賤しき者は 自ら 賤しむと 雖(いへど)も,
之(これ)を 重んずること 千鈞の 若(ごと)し。
2003.2. 7 2. 8完 2.22補 11.10 2005.1.15 |