Huanying xinshang Ding Fengzhang de zhuye
清明




  
               唐  杜牧

  淸明

淸明時節雨紛紛,
路上行人欲斷魂。
借問酒家何處有,
牧童遙指杏花村。


******

淸明
淸明の時節  雨 紛紛,
路上の行人  魂を斷たんと欲
(ほっ)す。
借問
(しゃもん)す  酒家 何れの處にか 有る,
牧童 遙かに指さす  杏花の村。

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◎ 私感註釈

 『聯珠詩格』卷三より
※杜牧:晩唐の詩人。803年(貞元十九年)~852年(大中六年)。字は牧之。京兆萬年(現・陝西省西安)の人。進士になった後、中書舍人となる。杜甫を「老杜」と呼び、杜牧を「小杜」ともいう。李商隠と共に味わい深い詩風で、歴史や風雅を詠ったことで有名である。

※清明:清明節。新暦の四月四~六日ごろのこと。「踏青」(郊外へのピクニック)の時期である。この詩は、気楽に思いつくままに歌いあげた感じのある素直な詩である。この詩は、劉長卿の「
淸明後登城眺望」「風景淸明後,雲山睥睨前。百花如舊日,萬井出新煙。草色無空地,江流合遠天。長安何處是,遙指夕陽邊。」と趣が似通っているが何如。劉長卿の方が一、二世代、先になる。なお、晩年の杜牧は清明を『春日茶山病不飮酒因呈賓客』で「笙歌登畫船,十日淸明前。山秀白雲膩,溪光紅粉鮮。欲開未開花,半陰半晴天。誰知病太守,猶得作茶仙。」と詠っている。

※清明時節雨紛紛:清明節で「踏青」(ピクニック)やお墓参りの時期の江南の春は、よく雨が降るものだが。 ・淸明:清明節。清明節は、二十四気の一で、春分から数えて十五日目(冬至から数えて百五日目)から三日間。先祖のお墓参りなどをする。新暦の四月四~六日ごろになる。 ・紛紛:(花や雪などが)散り乱れるさま。杜甫の『貧交行』に「翻手作雲覆手雨,
紛紛輕薄何須數。君不見管鮑貧時交,此道今人棄如土。」とある。

※路上行人欲断魂:路を行く人(わたし)は、うんざりとなってきた。 ・路上:路上。途上。 ・行人:道を行く人。旅人。ここでは、作者自身をいう。 ・欲:…んとする。…になろうとする。 ・斷魂:(白話)(非常な感動・衝撃を受けて)魂がうっとりするさま。身に付かないさま。(古語)非常に心を痛めること。ここは、現代語の方がふさわしい。

※借問酒家何処有:お尋ねするが、酒を飲ますところは、どこぞにあるのだろうか。 ・借問:〔しゃもん;jie4wen4●●〕少しお尋ねするが。劉言史の『尋花』「遊春未足春將度,訪紫尋紅少在家。
借問流鶯與飛蝶,更知何處有幽花。」とも趣が似ている。魏・曹植の『白馬篇』の「白馬飾金羈,連翩西北馳。借問誰家子,幽并遊侠兒。少小去鄕,揚聲沙漠垂。宿昔秉良弓,矢何參差。」や、東晉・陶潛の『歸園田居』五首の其四に「久去山澤游,浪莽林野娯。試攜子姪輩,披榛歩荒墟。徘徊丘壟間,依依昔人居。井竈有遺處,桑竹殘朽株。借問採薪者,此人皆焉如。薪者向我言,死沒無復餘。一世異朝市,此語眞不虚。人生似幻化,終當歸空無。」とあり、李白の『清平調』に「一枝紅艷露凝香,雲雨巫山枉斷腸。借問漢宮誰得似,可憐飛燕倚新粧。」とある。 ・酒家:酒屋。酒を飲むところ。蛇足になるが、現代の酒家では美しい小姐がもてなすと聞くが…。 ・何處有:どこかに(酒屋が)あるのか。どこかにないのか。
 多くの作品用例を基にして、「何處」と「有、在」について、以下に私なりにまとめてみる。
日本語の「ある」は、「有」または「在」で表される。一口に言えば「有」は、有無・所有を表し、「在」は存在を表す。
「在何處」 「(某人は)どこにいるのか」。(所在、存在を尋ねている)
「何處在」 「(その事物は)どこにあるのか」。(存在、所在を尋ねている)
     
「何處有」 「(事物は)どこかにあるのか」。(事物の有無を尋ねている)
「有何處」 用例が少ない。
  また、「在何處」になるか「何處在」になるかは、もちろん意味によって決まるが、その外に、句の節奏によって、また、平仄によっても決まっていく。
 以上のように使われているように感じるが、何如。

※牧童遥指杏花村:牛飼いの少年は遙か向こうのアンズの花が咲いている村を指さした。 ・牧童:羊飼いの少年。牛飼いの少年。 ・遙指:遙か向こうを指さして。 ・杏花村:アンズの花が咲いている村。杏花の村。固有名詞ではない。この詩が元になって、「杏花村」は春景色の表現の一となったり、酒を飲ます所を指すようにもなった。蛇足になるが、現在もこの「杏花村」という酒造メーカーが山東省にあり、実物展示も見た。なお、山西省のちょうど中央部に該る汾陽県の東北10キロメートルに杏花村がある。そこでは、名水が湧き出る神井があっために、北魏に醸造を開始しており、北齊の武成帝が讃えたといわれる。一千五百年以上の歴史と伝統がある酒都。そこの汾酒や竹葉青は、わたし自身も飲んだことがある香り高い銘酒の産地。尤も、この時代にその地が杏花村といっていたかどうかは、不明。また、杜牧の略歴から見て、この辺りに行っていない可能性が高い。「淸明時節雨紛紛」の句では、彼が彷徨した江南をイメージさせているが、この華北の汾陽県杏花村は、日本人や江南の生活に慣れた杜牧にとっては、この時期はまだまだ厳しい季節で、この詩の表現内容の雰囲気に遠い。「春竹葉」の名では、白居易の『憶江南』「江南憶,其次憶呉宮。呉酒一杯春竹葉」と詩歌にも出てくる。もっとも、これは「呉酒」ではあるが。

                 ***********




◎ 構成について

 七言絶句。韻式は「AAA」。韻脚は「紛魂村」で、上平十三元。この作品の平仄は次の通り :
 
   ○○○●●○○,(韻)
   ●●○○●●○。(韻)
   ●●●○○●●,
   ●○○●●○○。(韻)


2001.11.12
     11.13
     11.14完
     11.15補
     11.17
2004. 4.11
2005. 5. 7
2007. 5.30

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