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常棣之華

                        『左傳』僖公二十四年
常棣之華,
鄂不韡韡。
凡今之人,
莫如兄弟。


兄弟鬩于牆,
外禦其侮。


    **********************
        常棣の華

常棣
(じゃうてい)の華(はな)
鄂不
(がくふ) 韡韡(ゐゐ)たり。
(およ)そ 今の人,
兄弟
(けいてい)に 如(し)くは 莫(な)し。


兄弟
(けいてい) 牆(かき)に 鬩(せめ)げども,
外 其の侮
(あなどり)を 禦(ふせ)ぐ。

             ******************

◎ 私感訳註:

※『左傳』:『春秋左氏伝』のこと。『春秋』の注釈書。「春秋三伝」(『左氏伝』『公羊伝』『穀梁伝』)の一。この詩句は「僖公二十四年」の記述にある『詩経・小雅・常棣』よりの引用部分。

※常棣之華:『詩経・小雅・常棣』の一部分「
常棣之華,鄂不。凡今之人,莫如兄弟。死喪之威,兄弟孔懷。原隰矣,兄弟求矣。脊令在原,兄弟急難。毎有良朋,況也永歎。兄弟鬩于牆,外禦其務。毎有良朋,蒸也無戎。」を引用したもの。兄弟の情誼(=棣鄂の情)を詠う。

※常棣之華:ニワザクラの花が。 ・常棣:〔じゃうてい;chang2di4○●〕ニワザクラ。庭桜。バラ科のニワウメの一変種。花は重弁で、色は淡紅色や白色。ユスラウメに似た実を結ぶ。 ・華:〔くゎ;hua
1○〕はな。=「花」〔くゎ;hua1○〕字に同じ。

※鄂不韡韡:花房が盛んについている。 ・鄂:〔がく;e4●〕萼。がく。うてな。はなぶさ。花の台。花托。花房のもとの緑色部分で、花が蕾の時に包んで守っているもの。 ・不:〔ふ;fu1○〕花萼(がく)の足の部分。≒「柎」字に同じ。また、打ち消しの語。〔ふ(ふつ);bu4●〕。ここでは、前者の意。 ・鄂不:=「萼柎」で花房。 ・韡韡:〔ゐゐ;wei3wei3●●〕花の盛んなさま。光明のあるさま。ここは、前者の意。

※凡今之人:およそ、現今の人では。 ・凡:およそ。発語の辞。

※莫如兄弟:兄弟に及ぶものはない。 ・莫如:…には及ばない。…が一番である。…にしかず。…にしくはなし。 ・兄弟:〔けいてい;xiong1di4○●〕。

※兄弟鬩于牆:兄弟は、垣根の内ら側で言い争うことがあっても。 ・鬩:〔げき;xi4●〕言い争う。仲違いする。せめぐ。 ・于:…に。≒「於」字にほぼ同じ。 ・牆:かき。まがき。ここでは、内側でのことをいう。わたしの持っている『左傳』(岳麓書社出版)は簡体字(中国の略字)のものなので、「墻」字も「牆」字も、「墻」字に統一されて使うことになっている。その岳麓書社版では、当然「墻」と表記されている。それ故『詩経・小雅』の版木本に拠った。そこでは「牆」となっている。 *蛇足になるが、簡化字法(簡体字表記)は字体の簡略化の外に、同義や近似の字体の統一(日本の国語審議会報告「同音の漢字による書きかえ」)がなされている。我が国でいえば、現在「弁」字は、「弁・辧・辨・瓣・辯」字の統合されたものであるが、「〔ばん、べん;ban4●〕」字や「辮〔へん、べん;bian4●≒編〕」字は、この統合に組み込まれていない。当然のことながら現在の統合「弁」字には、多用な読み〔べん、ばん、へん;bian4,pan2bian3,ban4,pian4〕が存在するので、わたしは読み分けに苦労している。中国の簡体字についても、同様の苦労を感じている。更なる蛇足になるが、曾て日本の新聞に出ていた「LT貿易弁事処」の「弁」字は、間違いではないのか。あれは日中、共に“事処(處)”〔
ban4shi4chu4〕とすべきものであろう。以上、全くの蛇足。

※外禦其侮:外側に対しては、団結して共になって、あなどりを防ぐ(ようにしなければならない)。 ・外:外部。対外的に。 ・禦:〔ぎょ;yu4●〕ふせぐ。防禦する。ここも簡体字で、「御」となっているが、「禦」も「御」も「御」に統一されており、『詩経・小雅』の版木本の「禦」に拠った。 ・其:その。日本語として「その」といった意味が理解する上で重要なのではなく、「其」字には漢語として「其□」(「其侮」)でリズムを取る、語調を調える働きがある字。 ・侮:〔ぶ;wu3●〕あなどり。『詩経・小雅』では「務」とする。『詩経』では「侮」字の義の仮借で使われている。 ・禦侮:あなどりを防ぐ。=禦務。






◎ 構成について

韻式は「a…」。韻脚は「弟…」で、平水韻上声八。次の平仄はこの作品のもの。

○○○○,
●○●●。(韻)
○○○○,
●○○●。(韻)

○●●○○,
●●○●。
2005.10.8
     10.9

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