Huanying xinshang Ding Fengzhang de zhuye




                    
                   
      自詠
              
                  白居易 

朝亦隨群動,
暮亦隨群動。
榮華瞬息間,
求得將何用。
形骸與冠蓋,
假合相戲弄。
何異睡著人,
不知夢是夢。


******

自詠       
                       
(あした)にも亦(また)  群(むれ)に隨ひて 動き,
暮にも亦  群に隨ひて 動く。
榮華
(ゑいぐゎ)は  瞬息の間,
求め得たるも  將
(はた) 何ぞ用(もち)ひん。
形骸
(けいがい)と 冠蓋(くゎんがい)と,
(かり)に合して  相(あ)ひ戲弄(ぎろう)す。
何ぞ 異
(あやし)まんや  睡著(すゐちゃく)の人の,
夢は 是
(こ)れ 夢なるを 知らざるに。

*****************

◎ 私感註釈

※白居易:中唐の詩人。772年(大暦七年)〜846年(會昌六年)。字は楽天。号は香山居士。官は武宗の時、刑部尚書に至る。平易通俗の詩風といわれるが、詩歌史上、積極的な活動を展開する。晩年仏教に帰依する。
※自詠:自分の姿を詠う。この作品は、やや自嘲気味でもある。

※朝亦隨群動:(一日の)朝も、やはり人々に付き随って動き。 ・朝:朝夕の朝。後出「暮」と対で使う。 ・亦:〔えき;yi4●〕…もまた。やはり。また。 ・隨:したがう。付き随う。・群動:群をなして動く人や生けるもの。晉・陶潛の『飮酒・二十首』其七「秋菊有佳色,其英。汎此忘憂物,遠我遺世情。一觴雖獨進,杯盡壺自傾。日入
羣動,歸鳥趨林鳴。嘯傲東軒下,聊復得此生。」 とある。 ・群:むれ。衆。皆。 ・動:動く。

※暮亦隨群動:(一日の)暮れも、やはり人々に付き随って動く。 ・暮:夕暮れ時。前出「朝」と共に「朝暮」として使い、いつも、明け暮れの意。この聯では、「朝も、そして夕べも」の意になる。

※榮華瞬息間:栄えてはなやかに時めくのは、極めて短い時間であって。 ・榮華:〔ゑいぐゎ;rong2hua1○○〕さかえてはなやかに時めく。社会的に地位が高く、権勢や富の力によって、栄えること。また、草木の花。咲いた花。ここは、前者の意。 ・瞬息:〔しゅんそく;shun4xi1●●〕極めて短い時間。わずかの間。瞬間。またたきやひと呼吸をする間。 ・間:あいだ。時間。後世、我が国の夏目漱石は『無題』で「大愚難到志難成,五十春秋
瞬息。觀道無言只入靜,拈詩有句獨求C。迢迢天外去雲影,籟籟風中落葉聲。忽見閑窗虚白上,東山月出半江明。 」と使う。

※求得將何用:求めた結果、どのように役立っているのか(役だってはいまい)。 ・求得:求めた結果。 ・求:もとめる。 ・得:(…た)結果。動詞に附いて動詞の表す内容の結果、程度方法を表す。 ・將:はた。そもそも。それとも。あるいはまた。 ・何用:どのように使うのか。「何」は反語。

※形骸與冠蓋:肉体と官位(とが)。 ・形骸:〔けいがい;xing2hai2○○〕身体。肉体。ぬけがら。ここでは「形骸〔けいがい;xing2hai2○○〕」「冠蓋:〔くゎんがい;guan1gai4○●〕」とのことば持つ畳韻のようなリズム感を楽しんでいよう。 ・與:…と。 ・冠蓋:〔くゎんがい;guan1gai4○●〕使者のかんむりや馬車のおおい。高位高官の象徴。また、かんむりを着け、おおいのある馬車に乗る身分の人。

※假合相戲弄:かりに合わさって、悪ふざけをしている(に過ぎない)。 ・假:かりに。 ・合:あわせる。また、まさに…べし。後世、韋荘は『菩薩蛮』で、「人人盡説江南好,遊人
江南老。春水碧於天,畫船聽雨眠。」と、使う。 ・相:あい。互いに。 ・戲弄:〔ぎろう;xi4nong4●●〕悪ふざけする。からかう。

※何異睡著人:どうして眠っている人は(夢が夢であることに気づかないでいる)のが不思議なことである。 ・何:どうして。「(「形骸與冠蓋,假合相戲弄」という状態は、)眠っている人が(夢が夢であることに気づかないでいる)のとどうして異なろうか。」「眠っている人は(夢が夢であることに気づかないでいる)のは、何と不思議なことである。」になる。「何ぞ異らん 睡著の人の,夢は是れ夢なるを 知らざるに。」とも読み下せる。 ・異:ことなる。あやしむ。疑う。不思議に思う。分ける。 ・睡著:眠っている。 ・-著:〔動詞+著〕で、「…っている」。進行形を表す。

※不知夢是夢:夢が夢である(こと)に気づかないでいる。 ・不知:分からない。 ・夢是夢:夢が夢である(こと)。(今、現実に見ている)夢は、(かりそめの儚(はかな)い)夢である(こと)。夢のまた夢。 ・是:〔ぜ;shi4●〕…は…である。これ。主語と述語の間にあって述語の前に附き、述語を明示する働きがある。〔A是B:AはBである〕。




◎ 構成について

 韻式は「aaaaa」。韻脚は「動動用弄夢」で、平水韻去声二宋(用)他。次の平仄はこの作品のもの。

○●○○●,(韻)
●●○○●。(韻)
○○●●○,
○●○○●。(韻)
○○◎○●,
●●○●●。(韻)
○●●●○,
●○●●●。(韻)

2006.2.6
     2.7
     2.8完
2007.5.2補

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