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沈園二首其二

            
            
        南宋 陸游

夢斷香消四十年,
沈園柳老不吹綿。
此身行作稽山土,
猶弔遺蹤一泫然。




    **********************

         沈園しんゑん二首 其の二
           
夢はえ かをりは消えて  四十年,
沈園しんゑん 柳は老いて  綿わたを吹かず。
の身 ゆくゆく  稽山けいざんの土とらんも,
ほ 遺蹤ゐしょういたみて  いつ泫然げんぜんたり。

             ******************


◎私感訳注:

※沈園二首其二:沈園(しんえん)(で前妻との偶然の出逢いから四十年が経(た)ち、前妻も亡くなり、我が身も衰えたが、その折の慕情は今なお続いているという愛の歌)。 *陸游は『春游』「沈家園裏花如錦,半是當年識放翁。也信美人終作土,不堪幽夢太怱怱。」でも、当時のことを思い起こしている。 ・沈園:山陰の会稽(現・浙江省紹興市)にある沈(しん)氏の庭園。前妻と偶然に出逢ったところ。青年陸游の有名な逸話だが、彼は妻・唐琬を愛して睦まじく過ごしていたが、妻・唐琬と、しゅうとめに当たる陸游の母との折り合いが悪く、妻と別離させられた。その別れた妻とある日、偶然に、この詩で詠んでいる沈園で出会った。別れた後、激情已むことなく、沈園の壁に詞の『釵頭鳳』「紅酥手,黄縢酒,滿城春色宮牆柳。東風惡,歡情薄。一懷愁緒,幾年離索。錯,錯,錯。   春如舊,人空痩,涙痕紅透。桃花落,閑池閣,山盟雖在,錦書難托,莫,莫,莫!」を書いたという因縁の場所。現在は陸游関聯の観光名所となっている。蛇足になるが、姓としての「沈」は〔しん;Shen3●〕であり、動詞「しずむ」は〔ちん;chen2○〕となる。

※夢斷香消四十年:(以前、沈園(しんえん)で前妻・唐琬との)夢のような偶然の出逢いから遥かに隔てられ、(唐婉の)色香も消え失せてしまう、四十年が経(た)ち。 ・香:前妻・唐琬の色香。 ・四十年:前妻・唐婉との別離以降の歳月。

※沈園柳老不吹綿:沈園(しんえん)のヤナギ(作者・陸游自身のことでもある)は、年老いて、柳絮を飛ばさなくなった。 ・柳老:年老いたヤナギ。作者・陸游自身の譬喩。なお、ヤナギはヤナギでも楊の楊花は、男性の間を転々と移り行く女性を謂う。 ・不吹綿:柳絮を飛ばさなくなった。年老いたということ。

※此身行作稽山土:この身も、やがては(彼方に見える)会稽山(かいけいざん)の墓地に埋葬されて、そこの土となることだろう(が)。 ・行:ゆくゆく。やがて。副詞で将然形を表す。晉・陶淵明の『歸去來兮辭』に「歸去來兮,田園將蕪胡不歸。既自以心爲形役,奚惆悵而獨悲。悟已往之不諫,知來者之可追。實迷途其未遠,覺今是而昨非。舟遙遙以輕颺,風飄飄而吹衣。問征夫以前路,恨晨光之熹微。乃瞻衡宇,載欣載奔。僮僕歡迎,稚子候門。三逕就荒,松菊猶存。攜幼入室,有酒盈樽。引壺觴以自酌,眄庭柯以怡顏。倚南窗以寄傲,審容膝之易安。園日渉以成趣,門雖設而常關。策扶老以流憩,時矯首而游觀。雲無心以出岫,鳥倦飛而知還。景翳翳以將入,撫孤松而盤桓。歸去來兮,請息交以絶遊。世與我以相遺,復駕言兮焉求。ス親戚之情話,樂琴書以消憂。農人告余以春及,將有事於西疇。或命巾車,或棹孤舟。既窈窕以尋壑,亦崎嶇而經丘。木欣欣以向榮,泉涓涓而始流。羨萬物之得時,感吾生之
。已矣乎,寓形宇内復幾時。曷不委心任去留,胡爲遑遑欲何之。富貴非吾願,帝ク不可期。懷良辰以孤往,或植杖而耘耔。登東皋以舒嘯,臨C流而賦詩。聊乘化以歸盡,樂夫天命復奚疑。」や唐・王維の『入山寄城中故人』に「中歳頗好道,晩家南山陲。興來毎獨往,勝事空自知。到水窮處,坐看雲起時。偶然値林叟,談笑無還期。」とある。 ・作:(…と)なる。 ・稽山:〔けいざん;Ji1shan1○○〕会稽山〔くゎいけいざん;Gui4ji1shan1●○○〕のこと。現・浙江省紹興市の南南東(〜南)数キロメートルにある大山。春秋時代、越王・勾践が呉王・夫差に敗れて、立て籠もったところ。『中国歴史地図集』第六冊 宋・遼・金時期(中国地図出版社)59−60ページ「両浙西路 両浙東路 江南東路」にある。 ・稽山土:死んだ後、会稽山に埋葬されて、そこの土となることを謂う。

※猶弔遺蹤一泫然:(わたしのあなたに対する思慕の念で、)なおも昔に想いを馳せて、もっぱら涙をはらはらと流している。 ・猶:なお。引き続いて。 ・弔:いたみあわれむ。弔古。古(いにしえ)をしのぶ。遺跡等で往事の人を祀ったり、昔に想いを馳せること。 ・遺蹤:〔ゐしょう;yi2zong1○○〕残っているあと。あとかた。遺跡。 ・一:ひとえに。もっぱら。いつに。 ・泫然:〔げんぜん;xuan4ran2●○〕涙をはらはらと流すさま。





◎ 構成について

韻式は「AAA」。韻脚は「年綿然」で、平水韻下平一先。次の平仄はこの作品のもの。

    ●●○○●●○,(韻)
    ●○●●●○○。(韻)
    ●○○●○○●,
    ○●○○●●○。(韻)
2010.6. 9
     6.10完
2011.5. 5補




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