妾作溪中水, 水流不離石。 君心似楊花, 隨風無定迹。 |
怨詞
妾 は溪中 の水と作 り,
水流 石 を離れず。
君が心楊花 に似て,
風に隨 ひて定迹 無し。
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◎ 私感訳註:
※景翩翩:
※怨詞:うらみのうた。 *女性のうたで、愛している男性が他の女性に心を奪われていくことのうらみを詠ったもの。
※妾作溪中水:わたし(女性)は、谷川の水で。 ・妾:〔せふ;qie4●〕わたくしめ。わらわ。女性の卑下した自称。 ・作:(…と)なる。 ・溪:谷川。
※水流不離石:水の流れ(=わたし=女性)は、石(=男性)(にまとわりついて、石)から離れない。 ・不離:はなれない。蛇足になるが、現代に『大海航行靠舵手』「大海航行靠舵手,萬物生長靠太陽。雨露滋潤禾苗壯,幹革命靠的是毛澤東思想。魚兒離不開水呀,瓜兒離不開秧。革命群衆離不開共産黨,毛澤東思想是不落的太陽。」とある。この「離不開」はは「離開」が不可能であることを表す言い方。「離れられない」。
※君心似楊花:あなたの心(=男性側の心)は、柳絮(じょ)のように。 ・君心:あなたの心、男性側の心。 ・楊花:柳絮(じょ)。綿状になった(風に乗って飛ぶ)柳の種子。蛇足になるが、現代語で“水性楊花”といえば、「女性の浮気っぽさ」のこと。
※隨風無定迹:風のままに、定まった迹もなく(流離(さすら)っている)。 ・隨風:風になびく。 ・定迹:さだまった迹(あと)。
◎ 構成について
2013.8.4 |