Huanying xinshang Ding Fengzhang de wangye

                            


登科後

唐・孟郊


昔日齷齪不足誇,
今朝放蕩思無涯。
春風得意馬蹄疾,
一日看盡長安花。





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登科後

昔日(せきじつ)齷齪(あくせく)  (ほこ)るに()らず,
今朝(こんてう)放蕩(はうたう)  (おも)(はて)無し。
春風(しゅんぷう)に ()()て  馬蹄( ば てい) (はや)く,
一日(いちじつ)に ()()くす  長安(ちゃうあん)の花。

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◎ 私感註釈

※孟郊:中唐の詩人。字は東野。諡は貞曜先生。湖州武康(現・浙江省湖州)の人。不遇な一生を送った。751年(天寶十年)〜814年(元和九年)。

※登科後:官吏登用試験(科挙)に合格した後で。 *孟郊は合計三回科挙試験を受け、二回落ち、三回目に合格した。なお、前回(=二回目)科挙に落第した時、『再下第』「一夕九起嗟,夢短不到家。兩度長安陌,空將涙見花。」の詩を作っている。 ・登科:官吏登用試験(科挙)に合格する。=登第。⇔下第。落第。

※昔日齷齪不足誇:昔、せわしく(試験勉強をしていた)ことも自慢とするにたらない。 ・昔日:むかし。ここでは、作者が官吏登用試験(科挙)に合格するように勉強していた頃のことになる。 ・齷齪:〔あくさく(あくせく)wo4chuo4●●〕こせつくさま。事が細かく狭いさま。おしせまるさま。心にゆとりがなく、目先にだけ心をうばわれたように、せわしく事を行なうさまを表わす。 ・不足:…するにたらない。また、不足する。ここは、前者の意。 ・誇:自慢とする。

※今朝放蕩思無涯:きょうのあさの気儘(きまま)な気持ちは、果てしがない。 ・今朝:〔こんてう;jin1zhao1○○〕今日。きょうのあさ。けさ。「今朝」や「今宵」は○○で、本来詩句中「○○」とすべきところで用い、「今日」「今夕」は○●で、本来詩句中「●●」とすべきところで用いる。 ・放蕩:〔はうたう;fang4dang4●●〕ほしいまま。気儘(きまま)。なお、酒色で身を持ちくずす意で使われるが、これは国語(=日本語)での用法。 ・思:〔し;si4●但し、現代語(の標準)ではsi1〕おもい。名詞。 ・無涯:〔むがい;wu2ya2○○〕際限がない。果てしがない。=無辺。

※春風得意馬蹄疾:(試験の結果発表のあった時の風である)春風に自分の目的を達して満足して、乗馬の足取りも軽く。 ・春風:はるかぜ。進士の試験結果の発表は、春風の吹く季節・春にされる。 ・得意:自分の気持にかなうこと。目的を達して満足していること。意を得る。また、自分の気持を理解する人。ここは、前者の意。盛唐・王維の『送別』に「下馬飮君酒,問君何所之。君言
得意,歸臥南山陲。但去莫復問,白雲無盡時。」とあり、盛唐・李白の『將進酒』に「君不見黄河之水天上來,奔流到海不復回。君不見高堂明鏡悲白髮,朝如青絲暮成雪。人生得意須盡歡,莫使金尊空對月。天生我材必有用,千金散盡還復來。烹羊宰牛且爲樂,會須一飮三百杯。岑夫子,丹丘生。將進酒,杯莫停。與君歌一曲,請君爲我傾耳聽。鐘鼓饌玉不足貴,但願長醉不用醒。古來聖賢皆寂寞,惟有飮者留其名。陳王昔時宴平樂,斗酒十千恣歡謔。主人何爲言少錢,徑須沽取對君酌。五花馬,千金裘。呼兒將出換美酒,與爾同銷萬古愁。」とある。 ・馬蹄:〔ma3ti2●○(蹄:動詞はdi4●)〕馬の蹄(ひづめ)。馬の歩調。唐・劉長卿の『送李判官之潤州行營』に「萬里辭家事鼓?,金陵驛路楚雲西。江春不肯留行客,艸色送馬蹄。」とある。 ・疾:〔しつ;ji2●〕はやい。疾(と)し。はやく。疾(と)く。はげしい。先を争う。

※一日看盡長安花:(新たに進士となった者の恒例として、)一日かけて長安の庭園の花を見まわり尽くした。 ・一日:いちにちのうちに。この語「いちじつ」と読むのがいいのか、「いちにち」と読むのがいいのか、悩むところ。 ・看盡:見尽くす。「看」は手をかざして自分から積極的に見る。孟郊は前回科挙に落第した時、前出・『再下第』「兩度長安陌,空將涙
見花。」で「見花」と表現し、花を見るともなく見ていたさまを表現している。 ・長安花:進士の試験は秋にあり、翌年の春の花が咲き誇る時期に結果発表がある。官吏登用試験(科挙)に合格した進士には、長安の街で園遊し、咲き誇る牡丹などの花を観賞する慣わしがあったという。後世、晩唐・韋莊は『長安春』で「長安二月多香塵,六街車馬聲轔。家家樓上如花人,千枝萬枝紅豔新。簾間笑語自相問:何人占得長安春?長安春色本無主,古來盡屬紅樓女。如今無奈杏園人,駿馬輕車擁將去。」と、同様に科挙と長安の花とをかけてうたう。 ・長安:唐の首都。現在の西安。試験会場のあったところでもある。

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◎ 構成について

韻式は、「AAA」。韻脚は「誇涯花」で、平水韻下平六麻。この作品の平仄は、次の通り。

●●●●●●○,(韻)
○○●●●○○。(韻)
○○●●●○●,
●●◎●○○○。(韻)
2011.2. 2
     2. 3
     2. 6完
     2.21補



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